二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ダンボール戦機W】バン×ヒロと怨炎の幻想(ミラージュ) ( No.697 )
- 日時: 2012/09/28 19:55
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: hSo8a19A)
- 短編3の続き(ハル視点) 
 なぜ、バンがそこまで飲むのか分からなかった。
 何か嫌な予感がしてならないのか、気のせいかなって思ったりしちゃう。
 「・・・ハル?」
 その声を聞いて、ギュッとバンの腕を握る。
 頭を撫で回したままの状態で見つめていた彼はボーッとしていた。
 「バン、あんた・・・・・・まさか--------------------」
 浮気してるんじゃないのかと言おうとした瞬間、バンは優しそうな眼差しで私を見やる。
 まさか、そんなことをするようなヤツじゃないと思いながら、バンの服の袖をギュッと握った。
 「おまえさぁ、どうしたの? 様子がおかしいぞォー」
 バンは首を傾げながら寝転がったまま、私の頭を撫でようとする。
 そんな彼の優しさを受け止めた瞬間、幼馴染でありたいと思うようになっていきそうだ。
 「先輩と付き合うんなら良いんじゃないの?」
 冷たく言い放ちながら、プイッとソッポを向く。
 バンは私の言葉を聞いて、驚きを隠せなかった。
 「ハル、俺はそんなこと言ってないって-------------------」
 バンの顔を平手打ちでバシッと殴る。
 そのダメージを受けたバンは顔をしかめながら、呆然と見つめる。
 「いってぇ--------------------」
 「勝手に先輩と付き合えば?」
 怒ったまま、ソファベッドにダイブして倒れ込んだ。
 バンがそのままになっちゃえば良いじゃん!!
 (まったく、もう・・・・・・どうなっても知らないから!)
 プンプンと怒りながら、顔を顰める。
 ふと、バンのことを思い出してしまうので眠いのを良いことに夢の中に入った。
 数日後、空手部の練習を終えたのと同時に部室に戻った。
 チームメイトで親友の楓にバンのことで話があると言われていたのだ。
 「・・・・・・話って何?」
 「この前、山野君とケンカしちゃったんだって?」
 「何でそんなことを知ってるの!?」
 楓が言うには、昨日の午前中にバンと仲が良い立向居勇気から話を聞いて知ったのがきっかけだという。
 その時にバンが私を怒らせてしまったから、なんて言えば良いか分からないって言って話していたそうだ。
 「それで、山野君にも聞いたの」
 「え? 何を----------------」
 聞いたのかと言おうとした瞬間、楓が怒りの拳骨を繰り出した。
 その拳骨は私の頭に命中して、見事にクリスティカルヒットした。
 「いったァ-------------------」
 「山野君の気持ちを分かってあげてよ、あんたはそういうところに対して鈍感なんだから!!」
 「楓・・・・・・あんたなんかに言われたくないわっ!!」
 頭を抱えながら、楓に対する怒りを爆発させようとしていた。
 その時、ナオがケンカの仲裁に割って、すぐに入ってきた。
 「ハルさん、楓さん!! ケンカはやめて下さい!!」
 ナオの存在に気付いた私たちは呆然と見つめる。
 どうやら、ケンカの内容を聞いて知ったそうだ。
 「バンさんのことでケンカするなんてダメじゃないですか!」
 楓さんもそういうことには突っ込んじゃダメだと言うナオを見て納得する。
 ヒロにも言われそうだな・・・・・・でも、あの時は殴ってしまったなと思い出しながら反省するしかなかった。
 「バンさんが4年の先輩と付き合いだしてるのは聞いてたけど、有り得ないですよ」
 いくらなんでも相手は4年生だから、先輩に逆らえないとかそういったものじゃないかと言い張る。
 ナオはそういうところに対して鋭く、自分なりに意見をハッキリ話してくれた。
 「そうだね・・・・・・」
 うーん・・・・・・バンに謝ろうかなって思いながら反省する。
 アレはやり過ぎだと察したのか、ポリポリと頬を掻いた。
