二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: ぬらりひょんの孫 -僕等の世界- ( No.17 )
- 日時: 2012/08/28 11:40
- 名前: 快李 (ID: qs8LIt7f)
- 第十三輪 -憧れる背- 
 「オラァ!!」
 鯉伴さんの百鬼夜行が。二人の妖怪に襲いかかる。奥から二人の妖怪の部下達が出てきて、戦争になった。これが妖怪。これが、魑魅魍魎の主の実力なんだ。
 いつか・・・入ってみたい。あんな凄い百鬼夜行の中にまぎれて・・・戦ってみたい。僕に妖怪の興味を寄せた、鯉伴さん。貴方の百鬼夜行に。
 「怪我はないか?」
 「・・・奏が」
 「今頃、青が壊しに掛かってるさ。大丈夫」
 「・・・・・・ゴメンなさい。はぐれて」
 鯉伴さんの手は温かかった。誰も寄せ付けず、誰も好まずに生きていた僕等に。たった一人、寄せ付けて好んだ人が出来た。
 奏のボールは、力強い青でも全然壊せなかった。ひびも割れないし、ピクリともしない。
 「どうなってやがる、このボール」
 「!?」
 ボクがボールに触れると、紫色の水は奏の口の中に入っていった。
 「何だよコレ・・・奏!!」
 あのおばさんの事が本当なら。奏の臓器がいずれ止まってしまう。そんな事・・・嫌だ。何でこんな勢い良く飲んでんだ?
 ボールの中は空になって、ボールは割れた。奏は鯉伴さんに抱えられて、本家に着いた。みんなボクと奏を囲って、大丈夫ですかと聞いてくる。リクオも出迎えてくれた。・・・ごめん。ごめんね、奏。
 部屋に戻って、奏と一緒にいる。
 「丕・・・」
 「奏!」
 「・・・せい」
 「え?」
 「お前のせいで私は!!!」
 「!!」
 奏に首を締められた。
 バッと飛び起きると、誰かの頭とぶつかりあった。
 「いって!」
 「あ、起きられましたか?」
 「・・・起きた・・・?」
 「ずっと唸っていたんですよ。心配しましたよ・・・」
 「・・・」
 夢・・・なのか。でも、幼い時あんな事はあった。ただ、首は締められてなんかない。
 鴆のおでこは真っ赤に染まって、雪女の肌は真っ白に染まっていた。・・・悪かったとは思わない。お前が覗き込んでいたのが悪いんだ。自分を見ると、大量の冷汗をかいていた。・・・奏。
 「奏は・・・?てか、皆は」
 「リクオ様が覚醒されたので、宴に参加してますよ」
 「・・・そうか」
 「そう言えば、日曜日にお友達が来られるそうです」
 「わかった」
 妖怪の家に人間入れてどうする。低脳なのかアイツは。アイツ等が隠れてくれると思ってるのか。ただの人間のために。
 ・・・最近は、奏はいつもリクオの側にいる。そりゃ、リクオは直に大将になるからかもしれないけど・・・。奏がいないと何故か落ち着かない。
