二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- a title[君の声]〝倉間side〟 ( No.16 )
- 日時: 2012/08/17 18:31
- 名前: 蒼月律零瑠 (ID: DkN/A4kL)
- 参照: 花って英語に直すとカッコいいよね←
- 俺が部屋に戻ってから数時間経つ。夜の9:00だったのが気付けば10:00ピッタシだ。時間が経つのって早いモンだな。 
 …しかし、天馬を一人部屋に残して来た事が引っ掛かる。大丈夫だろうか。
 天馬の精神が治まったとしても何時また起こるか分からない。このまま放っておけば再び嘔吐するかもしれない。最悪、発狂してしまうかもしれない。
 まぁ要するに、他の病動揺このまま放置しておけば状態は更に悪くなるって事だ。薬を服用しても効き目の期間が短いからな。
 こうしてはいられない。一刻も早く天馬の傍に居てやらねば。
 寝ている奴等を起こさないようそっと襖を開け天馬の部屋に向かった。
 天馬の部屋まであと少し。待ってろよ天馬、あと少しでッ…!
 「う〝ああぁぁぁあ〝ぁぁあ〝あ〝あ〝ぁぁぁあぁぁぁああああぁぁあッ!!!!!」
 目的地間近のところで天馬の悲鳴が聴こえて来た。遅かったかッ…。
 もう歩いていられるかッ!と勢いよく襖を開ければ天馬が自分自身の首を締め付け悶えていた。
 「天馬ァッ…!!!」
 慌てて手を離させれば天馬は暴れるのを止める。
 「大丈夫かよッ?!オイッ!」
 「…ッ?!!」
 手を差し伸べようとすると大袈裟にビクつき思い切り弾かれた。
 「てん、ま…?」
 「来るなぁッ! どうせ御前も私利私欲の為に俺に優しくしたんだろ?!!来るなッ、来るなぁ…!!!!!!!!!!」
 さっきまでの反応と全く違う。一体何が起きたんだ?薬か?薬の所為なのか?
 「天馬、落ち着けって…!」
 「偽善者のクセして来ないでよォ…」
 やっぱり天馬の傍に居るべきだった。
 確かに俺は天馬の言う通り、偽善者かもしれない。
 …何だよ。結局何もしてやれなかったじゃんかよ。何が俺を信じろだよッ!出来ない約束なんかすんなよ!
 今更悔いたって、自分を恨んだって、天馬は発狂したままだ。だからといってこのままにして良い筈が無い!
 天馬を宥めようとしたら—————
 「如何したんだッ! …天馬ッ?!大丈夫かッ!」
 神童が入ってきた。しかも佐田と南沢さんも連れて。
 嫌なタイミングに来られた。どう言い訳すれば良いのかすぐさま思いつかなかった。
 神童は光無い瞳で俺をキッと睨み、腕を掴まれ
 「佐田。南沢さん。 天馬の事、宜しく御願いします。但し天馬に触れないよう十分気を付けて下さい」
 声も何時もと異なっている声で神童は言い放ち、俺を廊下へと連れ出した。
 まさか、神童がここまでキレるとはな。
 *
 another title/[何も出来なかった事を悔やみ続ける]
