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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- 灰色 ( No.35 )
- 日時: 2012/09/12 20:29
- 名前: 兎欠 (ID: vj3b3W/M)
- 参照: http://nanos.jp/zotbox77/
- 23. いつでも消える事のない 
 ぎゅう、と強く抱きしめるとより一層愛しくなった。
 夏生の肩口に顔を埋めて髪を梳く
 サラサラしてて、すげー綺麗な髪。
 失いたくないと思うし、失おうなんて思わない。
 やっと手に入れた幸せを手放すなんて嫌だ。
 ただどうしようもなく、夏生がすきで
 すきですきで、おかしくなってしまいそうな位なのに
 いつでも消えないのは、真ちゃんの姿だった。
 この綺麗な髪も、華奢な体も、一度は緑間に触れられている
 相棒だけど、チームメイトだけど、同級生だけど、痛感する痛みはそこにあった。
 いつもあいつは俺にないものを持っていて
 俺には手も届かないようなものまで身につけていたそれを
 横取りした俺が優越感に浸れないでいる。
 罪悪感、罪悪感。
 何で勝てないんだろう
 何が違うんだ
 人を好きになるって、こんなにも悩ましいものなのか?
 わかんねーよ、ちくしょう。
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