二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- イナイレ なぜか肝試し
- 日時: 2010/08/16 10:02
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
- 吉瀬来駕といいます。初めて書く小説です。 
 そして注意とお詫びがあるので見てから読んでください。
 
 〈注意〉
 ・BLやシスコン、その他いろいろな性癖が出てくるので不快や嫌悪を感じる方はお戻りください。お願いします。(←重要!)現在、佐久間、立向居など。
 ・キャラが崩壊するので、そのことに不快や嫌悪を感じる方はお戻りください。お願いします。(←重要!)現在、鬼道、佐久間、立向居など。
 ・一応ギャグですので、試合を一切しません。
 ・自己満足で書き始めたものですので、気分が悪くなったりしたらすぐに戻ってください。(←重要!)
 
 〈お詫び〉
 ・ボクの考えが足らず、これを表記してなかったために不快になられた方が大勢いると思います。謝っても謝りきれません。申し訳ございませんでした。
 ・「BLコーナーは違うところだ」とお思いにある方もいると思います。それは全てボクの機械音痴のせいです。ごめんなさい。
 ・これらは記事を修正し付け加えたもので、本編とは若干喰い違いがあると思います。すみません。
 
 以上のことを肝に銘じて、それでもいいという方は読んでください。ありがとうございます。
 
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 FFI!
 フットボール・フロンティア・インターナショナル!
 そう。これはサッカーに燃える世界中の少年達が繰り広げる、超次元サッカーの世界大会!
 
 そして今、日本代表イナズマジャパンのキャプテン円堂守は世界の強豪達と戦うため、日々特訓をしているのだ・・・。
 
 という描写しにくいところはスッ飛ばして、夜。
 
 夕食も終わり、風呂も済んであとは寝るだけ、という段階でイナズマジャパンのメンバー達はマネージャーに集合をかけられていた。
 
 「なんなんだ?秋」
 円堂が木野に訪ねると、困ったような笑みがかえってきた。
 「うーんとね・・・よくわからないんだけど、明日FFIWが主催する・・・
 
 肝試し大会があるんだって」
 
 
 「ハァ!?」
 愕然とするイナズマジャパン。
 「それってサッカーと何も関係ねーだろ」
 染岡が言い、
 「そもそも、主催するのがFFI?何かの間違いじゃないのか」
 風丸が木野に効く。
 
 「違います!」
 
 不意に高い声があがり、目をやると音無がきりっとした顔で立っている。
 「どう違うんだ?」
 問う兄に、
 「この肝試し大会はFFIが主催してるんじゃありません、FFIWが主催してるんです!」
 
 「・・・いや、どう違うんだよ」
 
 「『W』があるじゃないですか!」
 小さく呟かれた佐久間の台詞を聞き逃さず、音無は厳しく指摘する。
 「いいですか?FFIWはただの略称であって、正式名称じゃないんです。正式名称は、
 
 ファンタジック(F)・ホラー(F)・インターナショナル(I)・笑(W)
 
 なんです!」
 
 「「「・・・・・・」」」
 
 唖然とする日本代表達。
 (サッカー関係ねえェ!一文字もサッカーについて触れんかったぞFFIWゥゥゥ!)
 (紛らわしい名前付けんじゃねえよっ!なんか期待しちまったじゃん!責任取れ!)
 (最後の『笑』ってなんなんだァァ!ふざけてるだろ、絶対ふざけてるだろアレェェェ!)
 
 と、全員心の中で叫ぶ。
 そんなメンバーに気づかず、音無がパソコンの画面を見ながら告げた。
 
 「ちなみに、後援がFFIです」
 
 真面目にサッカーしやがれFFIィィィ!
 
 「ってことで、参加よろしくお願いします。ちなみに拒否は認めませんから!」
 「ハァ!?」
 
 「お、男同士で肝試ししろってか!?」
 「気持ち悪い・・・」
 「何を言う!」
 「佐久間?」
 「それはつまり鬼道と肝試しができるということだろう?そのチャンスを生かさずして何が肝試しだ!」
 「前言撤回!こいつが一番気持ち悪いぞ!」
 「鬼道にひっつき押し倒し・・・」
 「口を塞げ!こいつをしゃべらせるな!」
 「モガガ・・・!な、何をするモガガ・・・」
 「・・・そうか!」
 「今度は立向居が目覚めたぞ!鼻血垂らしてる!」
 「おれも綱海さんをっ!いややっぱり円堂さんをっ!」
 「た、立向居ナニ言ってるんだ?気持ち悪いからスマン!」
 ドスッ。
 「ぐはっ・・・」
 チーン。
 
 「それじゃ、全員参加ってことで。これにてかいさーん!」
 
 音無が勝手に宣言し、イナズマジャパンはこうして肝試しに参加することになったのだった。
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 「聞いたかい?ディラン」
 「ああ、マーク。どうやら日本も参加するようだね」
 「そうなんだ!ミーの調子もギンギンだね!」
 「決め台詞をどうも」
 「ギンギン!」
 「・・・ところで、日本代表は気づいているのかな?」
 「何にだい?ギンギン」
 「この肝試しの裏に隠された陰謀を、だよ!」
 「ギンギン!?」
 「そう、この肝試しの裏には、ある陰謀が隠れているんだ!」
 「それは・・・一体?ギンギン」
 「それはっ!」
 「それは!?」
 「・・・いつか分かるって」
 「ユーの調子もキンキンだね・・・」
 「ドーモ。だって、こうもしないと出番なさそうだから」
 「なるへそ」
 「ジャパニーズに言うな」
 「ギンギン!」
 「いや、それがアメリカンってわけでもないんだけどね」
 「まあまあ・・・って!そんなこと言ってる場合?」
 「そうだね、出番が無いことの方が重要だ」
 「ウン。こうして行数を稼いでいるミー達だけど、会話が終わりに向かっているのがわかる」
 「その前に、どうしても言っておきたいことが」
 「なんだい?」
 
 「日本代表に、アメリカは勝つ!
 
 ・・・といいな」
 「つまりは願望」
 「そーですね」
 「んじゃ、出番があることを願おう」
 「グッバイ」
 「シーユーアゲイン!」
 
 
 
 「俺もいるんだけどな・・・」
 「日本にいるべきだったかもな、一ノ瀬」
 「土門も・・・」
 「出番あるかな」
 「ナイね」
 「あってほしいけど」
 
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「えっ、マモルが肝試しに?」
 「そうみたいだよ、フィディオ」
 「そうか・・・。正々堂々、勝負しよう!マモル!」
 「肝試しって勝負だったっけ?」
 「え、そうじゃないの?お化けと幽霊と化け物との白熱バトル!」
 「フィディオは真面目だなー。そんなんじゃ、こんな世の中渡りきれないよ」
 「本当に・・・?っていうか、君ダレ」
 「僕だよ僕!イタリア代表チーム『オルフェウス』にいる!」
 「あー・・・外見は、もこもこの黄色の髪に青い瞳の背のちっちゃい一見すると女の子みたいな」
 「カタカナの名前なんて覚えられないからね」
 「これでわかってくれることを願おう」
 「お星様に?」
 「パスタに」
 「イタリアだもんね」
 「うん」
 「それじゃ、出番ないけど何か言うことは」
 
 「マモル、決勝戦で会おう!」
 「最後まで真面目」
 「これでいいよ」
 「ちなみに、君はBLという世界を知っているかい?」
 「間違えてこのコーナーに書いちゃったお馬鹿の作者に言ってよ。どうするの」
 「できるだけその話題を避ける!それしか無理」
 「すでに佐久間君が暴走しちゃってるけど」
 「立向居もね」
 「・・・・・・怒られないかなぁ」
 「見る人少ないからまずオッケー」
 「・・・・・・」
 「まぁ、真面目なフィディオ君はサッカーに励んで!見て見ぬフリ!」
 「いいのかなぁ・・・」
 「全ては見る人と管理人さんの指先に!」
 「・・・・・・」
 「あ、ホラ、パソコンだからさぁ」
 「・・・かなりアニメと違ってはちゃけてるよね」
 「いいんだよ!ドントウォーリー!イタリア語わかんないし」
 「・・・・・・。じゃ、練習行ってくる」
 「バイバーイ!」
 「いや、君もだから」
 「えー」
 「・・・代表選手としての自覚を持ってほしい・・・」
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「肝試しに日本も参加?」
 「です」
 「関係ないからいい」
 「ちなみに今はアルゼンチン代表の『ジ・エンパイア』です。・・・で、キャプテン台詞を」
 「忙しい!さいなら!」
 「これで終わり・・・!?出番これで最後かもしれないのに!」
 「おら、練習だ!」
 「マジでですか」
 
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 「フッ、日本代表も肝試し大会に参加か・・・」
 「どうする、エドガー。江戸が燃えてるぞ」
 「寒いギャグはやめて、紳士たるもの紳士らしく雨に当たれ」
 「それも意味が全くわからないからやめてくれ。紳士は傘をささない、という知識を持ってる人の方が多分少ないから。つーか騎士じゃなかったのかよ」
 「それもそうだな・・・だが、紳士らしく振る舞うというところでは同じなのではないか?フッ」
 「むかつくからそれもやめろ。『フッ』やめろ」
 「・・・・・・紳士たるもの・・・」
 「紳士がナンパするのか?あ、いや騎士もだけど」
 「失礼な。ナンパなどしていないぞ」
 「ハイ、記憶を巻き戻して。『ナイツ・オブ・クイーン』戦の前に開かれたパーティのところまで」
 「ギクリ」
 「はいそうです。日本代表のイナズマジャパンマネージャーの久遠冬花さんに声をかけていますね。そして円堂君を挑発してますね。挙げ句気取った態度とって試合では負けていますね」
 「・・・そ、それは・・・」
 「言い訳できませんね?」
 「・・・・・・・・・・・・・・・・・ハイ」
 「ってことで、十分恥をさらしたので紅茶飲んでないでさっさと練習に戻れや」
 「い、いや・・・まだ一口しか飲んでないっ」
 「さっきおかわりしてただろーが。セバスチャンいただろうが」
 「いや、それは監督だ」
 「監督ゥゥゥ!試合負けてんですよ!何やってんですかァ!」
 「今トイレ」
 「紳士がさらっと・・・!」
 「ドーモ、紳士兼騎士のエドガーでっす」
 「キャラが・・・!」
 「いいの。もう紳士も騎士もめんどっちい」
 「怒られるー。エドガーファンに怒られるー!」
 「もう十分怒り買ったべ」
 「・・・まぁいい。あ、いやよくないけど。とりあえず何か一言」
 「うむ。
 
 先日は失敗したが、今度は音無春奈を落としてみせるぞ!」
 「ナンパ宣言するな!」
 「だって言えって言ったじゃん」
 「・・・・・・!!!!!!」
 「あ、怒りマックス」
 「・・・強制終了!」
 「えー。つか、ダレなのアンタ」
 「誰でもいいから!」
 
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 「グ〜スカピ〜・・・」
 というわけで、ブラジルは寝てるのでこれにて出番終了です。
 手抜きじゃありません。ゲームも漫画も持ってないから性格とかわかんないんです。すみません。でも寝てそうじゃん。
 
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
 ・・・・・という意味ワカラン会話を繰り広げている外国チームのことなどつゆ知らず、イナズマジャパンのメンバーは肝試し大会の朝を迎えた。
 
 「・・・・・・で、どうする?」
 不意に真面目な声で、風丸が円堂に訪ねた。
 
 円堂の部屋である。といっても、宿泊施設の、だが。
 そこにメンバーの壁山(でかいし)以外が全員入っているので暑苦しいのなんの。
 
 「いや、どうするもなにも、参加するしかないだろ」
 円堂が答えて、
 「しかしどうにも怪しいぞ」
 と鬼道が反対の意見を述べる。
 「鬼道の言う通りだ」
 暴走を最初に開始した佐久間が、昨日の出来事を忘れたかのように言う。
 「もしかしたら、影山の陰謀かもしれないぞ」
 
 「いや、それはないだろう」
 
 突然、今まで台詞のなかった豪炎寺が口を開いた。
 「それは余計だ」
 地の文を足蹴りする発言をして、「なんでだ?」という目で見る円堂達に、
 「今更、シリアスな話になるとは思えん」
 「身も蓋もないな・・・」
 「一理あるけど」
 「豪炎寺さんの言う通りッス」
 扉の外にいる壁山もそれに賛成した。ふふふ、お前ら出番なくしたろか。
 
 「・・・でも、肝試し大会やって何のメリットがあるんだ?」
 「あ、同感です」
 立向居が頷き、
 「音無さんが言うには、『サッカーに大切な肝っ玉と恐怖と絶望とトラウマを身につけるため』らしくて、」
 「ちょっと待てぃ!」
 「え?・・・あ、そうですよね、間違えました」
 立向居が手に持っているプリントに目を落とし、少しゆっくりな声で読み始めた。
 
 「えっと、『恐怖に耐えうる強靱な精神を持ち、暗闇による静かなスリルと興奮を味わい全ての悟りを開き、新しい必殺技の開発やリフレッシュなどを行って次の試合でよい戦いをしてほしい。これらの理由により、FFIを後援に肝試し大会を行う。』」
 
 「・・・?」
 「よう意味がわからんけど・・・」
 「つまりは、俺達選手のためなのか?」
 
 「そうみたいです。それに、FFIWの歴史も由緒あるものらしいですし」
 「『笑』がついてるやつがか!?」
 「見た目で判断したらいけないってことじゃないんですか?」
 染岡の叫びに、立向居が首を少し傾けて答える。
 「音無さんが言うには、『あまりにも歴史が長すぎてプリントするとお金がかかるから』って見せてくれませんでしたけど」
 おじいさんの、それまたおじいさんのおばあさんが生まれた頃からあるらしいです、という立向居に、鬼道が言った。
 「それで、
 
 いつから立向居は春奈と仲良くなったんだ?」
 
 「・・・え?」
 急に殺気を含んだ声音に、立向居が顔をあげる。
 
 「『・・・え?』じゃねえぞ。誰に断って春奈といっしょにいるんじゃ!俺なんかお兄ちゃんなのにまだいっしょに寝たことねえんだぞォ!?」
 
 「出た!シスコン病!」
 「鬼道・・・た、立向居は友達として・・・」
 
 「うっさい!黙って春奈と必殺技の練習までしやがって!俺なんかやったことねぇぞ、誘ってもらったことすらねぇぞ!?」
 
 「い、いや・・・オレもいたし」
 「おれもいたでやんすよ?」
 「おれもッス・・・」
 「おれもだよ」
 
 「いいから、俺の春奈に近づくな!俺以外の人間は近づくな!」
 
 鬼道が叫び、
 「いや、別にてめえのでもねーし」
 
 いつのまにか室内にいた音無が、氷点下の声で兄に言った。
 
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- Re: イナイレ なぜか肝試し ( No.78 )
- 日時: 2010/08/19 12:18
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
- 薔薇結晶さんへ 
 虎丸だけ、なぜか地の文が「虎丸」。なんで?それは「宇都宮」と打つのがめんどくさいから(←馬鹿?)
 って関係ないですね・・・。すみません。虎丸は12歳だけど中2病です。
 夜坂さんへ
 確かにそうかも。っていうか絶対そうだ。Mのくせして(笑)
 次は豪炎寺と吹雪、虎丸を混ぜてゴチャゴチャやってみたいです♪壁山と栗松は暴走させる隙がなく(というか完璧好みで)落とし穴行き(笑)←マジ?
 うあー、今日はもう更新できません。ごめんなさい。
- Re: イナイレ なぜか肝試し ( No.79 )
- 日時: 2010/08/19 17:33
- 名前: パンドラ (ID: 5ZyVc2k3)
- いつのまにか更新されてました。 
 吹雪・・・・・本当にMですよね。
 「豪炎寺くんにぞんぶんにいじめられたいからじゃまものはキエロ♡」
 ってことですか。
 そういえば緑川はあの後どうなったんでしょうか?
 それにヒロトのライバルが風丸になってますよね、これからどうなるか超楽しみです。
- Re: イナイレ なぜか肝試し ( No.80 )
- 日時: 2010/08/19 17:51
- 名前: 海刀 (ソード) (ID: ngUoqCQZ)
- 参照: イナズマイレブン命!豪炎寺愛してます
- むふあはははは^^ 
 豪「きもいから止めろ」
 海「ヤダ☆」
 タメokだよん♪
 良かったら俺のとこ来てね☆
- Re: イナイレ なぜか肝試し ( No.81 )
- 日時: 2010/08/20 09:38
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
- パンドラさんへ 
 なひょー♪(←狂った)
 鬼道班については後で♪ヌヒョヒョヒョヒョ!(←もうシねよ)
 
 海刀さんへ
 はい行きます!タメok許可ありがとございます!早速やっちゃいますね!(というか、他の方々にもすでにタメ状態だ・・・すんません)
 豪炎寺はキャラ崩壊する・・・かなぁ。わかんないや、さーせん。
- Re: イナイレ なぜか肝試し ( No.82 )
- 日時: 2010/08/22 17:13
- 名前: 吉瀬 来駕 (ID: TmxFvEgG)
- 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 
 虐め。
 それは至福の時間。
 罵倒。
 それは愛の鞭。
 暴力。
 それは極楽の証。
 
 「フフ・・・フフフフフ・・・」
 吹雪の口から漏れた笑いは、地獄からの誘いのようだった。
 今から身に降りかかってくる災いに気づいていない豪炎寺だったが、その時虎丸が突然立ち止まった。
 「ご、豪炎寺さんっ!」
 顔を真っ赤にする虎丸に、
 「どうした、虎丸」
 「こ、こんな時にこんなこというのもアレなんですけど・・・」
 いつぞやの立向居のように、指を絡ませてながら虎丸は豪炎寺を見上げた。
 豪炎寺が足を止めて虎丸を見ると、
 「そ、その・・・お、おれの、お、お、お、・・・」
 「そこまでだよ」
 
 ふいに吹雪の声が響いた。
 「・・・?吹雪?」
 「え、吹雪さん?」
 キョロキョロと辺りを見回す。が、その姿はどこにもない。
 「・・・気のせいか?ここにいるわけないし・・・」
 豪炎寺が呟く。そうですよね、と虎丸も頷いた。
 「違うって。いるんだよ、ボク」
 「「!?」」
 すぐ背後から声がした。
 とっさに後ろを見る。
 「やっと気づいてくれたね、豪炎寺君」
 「・・・吹雪!?」
 「吹雪さん、どうしてここに!?」
 2人同時に問いかけると、吹雪は豪炎寺だけを見つめて答えた。
 「ウン、ボクもね、怪我がほとんど治ったし、復帰しろって言われてたんだけど、それは未来のこと。っていうか、アニメじゃもう戻ってるし。さっさと書けよこの馬鹿作者。って感じだよね」
 「・・・いや、全くもって言っている意味がわからない」
 「そうですよ!アニメってなんですか?おれ、知りませんよ!」
 「フフフ・・・大人の事情さ」
 作者のじじょーです。まさか書き上げるより先に吹雪が帰ってくるとは・・・思いもよらなんだ。
 「・・・でね、そんなことよりも、ボクは豪炎寺君に会いたかったんだよ」
 「俺に?」
 「ウン」
 ニコリ、といつもの笑顔を見せた吹雪だったが・・・それは妙に薄っぺらく、機械のようだった。
 「ボク、サッカーボールを持ってるんだけどね。それを、豪炎寺君に蹴ってもらいたいんだ」
 急に言われ、豪炎寺は戸惑う。
 様々な疑問が渦巻いていた。どうして吹雪がこの肝試しに?何のためにいるのか?一人でここに?
 「フフ・・・そんなことは置いといて、ね?」
 〈ワープブレイク〉で飛んできたボールを、豪炎寺に差し出す。
 (フフフフフ・・・さあ!これでボクを蹴り飛ばして!ジェネシス戦の時のように!)
 不気味な笑いを漏らす吹雪を怪しいとは思いながらも、サッカーボールを受け取ろうとした豪炎寺だったが、
 
 「ダメです!豪炎寺さん!」
 
 その大声に手が止まった。
 「チッ・・・」
 舌打ちする吹雪。
 虎丸は、さっきよりも赤面して必死に伝えようとする。
 「お、おれの話を最初に聞いてください!」
 「・・・話?」
 いまや、豪炎寺の注意は完璧に虎丸に注がれていた。
 吹雪が憎々しげに虎丸を睨むが、2人とも気づかない。
 「お、おれ・・・、ずっと前から思ってたんですけど・・・」
 息を一瞬止めて、
 「おれの、
 
 お兄ちゃんになってください!!!!」
 
 「・・・え?」
 
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 
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