二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 銀魂 かぶき町の刀鍛冶 イメソン作りました!
- 日時: 2011/03/08 20:15
- 名前: 究極の菜食主義者 (ID: 7hcYnd26)
- こんにちは! 
 初めまして、ではない方もいらっしゃると思います。
 同じく銀魂の『全てがゼロにもどるとき』を書いている者です。
 本作も、温かい目で見守ってくださると嬉しいです。
 今回は、女の武器職人のオリキャラです。
- Re: 銀魂 かぶき町の刀鍛冶 ( No.1 )
- 日時: 2011/03/05 11:57
- 名前: 究極の菜食主義者 (ID: YohzdPX5)
- オリキャラです。 
 浅葱朽葉 ASAGI KUCHIBA
 性別 女
 年齢 十八歳
 身長 170cm
 体重 55kg
 
 容姿 浅葱色(薄い藍色)の髪に、朽葉色(赤っぽい黄色)の瞳。
 女性らしい、スタイリッシュな美人。
 いつも、ジンベイを着ている。背中に「仁義」「色恋」「己」など刻んであり、バリエーションも様々。
 性格 銀さんと同じく、完全なる中二病患者。
 基本的にはただのアホだが、格好良い一面も。
 実は哲学的で、思想家のようなところもある。
 刀にしか興味がない。
 職業 歌舞伎町で刀鍛冶を営んでいる。
 能力 武器全般を直すことができる。特に、刀に対しての思い入れが強く、プロフェッショナル。
 
 
 
- Re: 銀魂 歌舞伎町の刀鍛冶 ( No.2 )
- 日時: 2011/03/05 20:16
- 名前: 究極の菜食主義者 (ID: YohzdPX5)
- 『三百円の出会い』 
 坂田銀時の月曜日は、三百円の出費から始まる。
 つまりは、ジャンプを買うことだ。
 銀時もれっきとした大人であり、何度も購読をやめようとしたのだが、これには依存してしまうのである。
 ダメ大人の、少年に対する憧れかもしれないが——とにかく、銀時は書店を訪れていた。
 ちょうど、マンガ雑誌のコーナーには、ジャンプが一冊残っている。
 銀時は『お、ラッキー』と呟き、それを手に取ろうとしたのだが——不意に、横から手が伸びてきた。
 白魚のように美しい、細長い指だった。
 
 「あ?」
 「ん?」
 二人は同時に顔を見合わせる。
 銀時と同じく、ジャンプに手を伸ばしたのは——女だった。
 女性らしい格好良さの、スタイリッシュな美人。
 浅葱色の髪をポニーテールにし、目は朽葉色に鈍く輝いている。
 青いジンベイに草履(ぞうり)という、ルーズなファッションだ。
 「……お目当ては、ジャンプかな?」
 女が、銀時に訊く。
 その白い手で、がっしりとジャンプをつかんでいる。
 「その通りだ。お前もか?」
 銀時も同様、ジャンプをしっかりと握っている。
 そして、銀時は続ける。
 「いい年こいてジャンプか? おねーちゃんよ」
 「それは君も同じだろう?」
 「そりゃオメー、俺はいいんだよ、男だから。永遠の中二だからいいんだよ」
 「それを言うなら君。私はまだ十八歳だよ? まだジャンプ読んでてもおかしくない年だよ?」
 二人の言い合いは続く。
 
 「それに君、怒られるよ? 全国に散らばるフェミニストにどやされるよ? 廊下立たされるよ?」
 「何言ってんだよオメー、あの……アレだ、青いキャッツロボット(ドラ○もん)が世話してる子供とか、万年立たされ坊主だよ?」
 「眼鏡の地味な少年だろう? あと男尊女卑って『ダン・ソン・ジョゥ・ヒィ』っていえば外国語っぽくない?」
 「気ィ逸らそうとしたって無駄だぜ? 銀さん大人だからね。あと、地味な眼鏡の少年はやるときゃやるよ? うちで働いてるS君もやるときゃやってくれるよ?」
 「君の知り合いなど知るか!」
 「俺もお前なんか知らねぇよ!」
 女も銀時も激昂する。
 段々と、書店にいる客の注目の的になってきた。
 
 二人はジャンプの取り合いを始める。
 
 「渡せ! 少年の夢は俺のもんだ!」
 「渡すか! ジャンプは女性の夢でもあるんだ!」
 そしてお約束——ジャンプは半分に破れた。
 ジャンプの欠片が、はらはらと床に舞い落ちる。
 呆然とする二人の前に、店長がやってきた。
 「お客様……。恐縮ですが、弁償を……」
 三百円の出会いは、最悪なものとなった。
 
 
 
 
- Re: 銀魂 歌舞伎町の刀鍛冶 ( No.3 )
- 日時: 2011/03/06 19:33
- 名前: 究極の菜食主義者 (ID: 7hcYnd26)
- 『 
 「……で、ここら辺にいるのか? その刀鍛冶は」
 「ああ、そうだ」
 真撰組局長、近藤勲。
 同じく副長、土方十四郎。
 二人は、着流しでかぶき町を歩いていた。
 今日は仕事も休みで、土方は近藤に付き合っているのである。
 近藤の話では、かぶき町には腕の良い刀鍛冶がいるということだ。
 連日の激務で、刀はぼろぼろになってしまった。
 「歩き煙草はマナー違反だぞ、トシ」
 「……ああ、悪い……」
 と言いつつ、土方は煙草を消さない。
 「……ところで」
 土方は、風呂敷を一瞥して、近藤に訊いた。
 風呂敷の中には、何本もの刀が入っている。ほとんど壊れたものだ。
 「そんなにすごい奴なのか? その刀鍛冶は。再生不可能に見える刀もあるぞ?」
 「不可能を可能にする、それが職人ってもんよ」
 珍しく引き締まった顔で、近藤は言った。
 土方は「良いこと言うな」と思ったのだが、
 「って、俺、良いこと言った? ねえ、今の名言じゃない?」
 と、締まりない顔で付け加え、名台詞を台無しにしてしまうのが近藤である。そこが親しみやすくていいとも、捉えられるのだが、真撰組の局長なら、もう少し威厳があっていいとも思う土方だった。
 そして、
 「不可能を、可能に、ね……」
 と、土方は呟いた。
 紫煙がゆらゆらと、空に昇っていく。
 江戸の空は、雲一つ無い快晴だ。
 何だか、あの銀髪天然パーマを思い出す。
 いつも不可能と思えることを、奇想天外な策(最も、策といえるのか分からないような戦略だが)で、可能にしてしまう。
 「……けっ」
 そんな、銀髪に対する肯定の意——あるいは、憧憬ともとれるような考えを打ち消すように、土方は唾を吐き捨てる。
 「……トシ、ついたぞ」
 「…………ん、ああ」
 土方と近藤は、立ち止まった。
 二人の前には『鍛冶屋 朽葉』と、かざりっ気のない看板があった。
 中で、人の気配がしない。
 「なんか、留守っぽいぞ?」
 「あれ? おかしいな……。ジャンプ買いに行ってるのかな?」
 そのとき、
 「殺すよ? マジで殺すよ?」
 「君こそ殺すぞ! 来年度版の『世界死刑大全』とかに掲載されそうな酷い殺し方するぞ!」
 と、男女の言い合う声が聞こえた。
 カップルの喧嘩か? と、土方は振り返る。
 そこにいた人物に、少なからず土方は驚く。
 「……アイツ」
 そこでつかみ合いの喧嘩をしていたのは、若い女と坂田銀時だった。
 
 
 
 
 
 
 
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