二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.205 )
- 日時: 2010/03/19 14:11
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
——甲斐——
「い・・・痛いぞ佐助ぇぇぇぇっ!!!」
「仕方が無いでしょ、旦那;はいはい、動かないの」
川中島から三日経った甲斐は、あまり行動することなく平凡である。
今、幸村は自分の力の弱さを改善する為修行を欠かさずやっていた。
調度、修行が終わったところである。
だが、あまりに少し無謀なのは変わらない為、怪我の治療をしているが;
「まったく・・・・旦那は少し、危機感を持っていたほうが良いのに・・・・」
「煩いぞ、佐助!!俺は危機感がなくとも、お館様がいる限りは死なないのだ!!」
「はいはい;今度は背中の傷直しね〜」
救急箱を持って、幸村の背中を見る。
うわ・・・・本当に、武士ならではの傷だねぇ・・・・;———。
佐助はそう思って、幸村の背中をまじまじと見た。
自分は忍で分からないが、武士である者たちは生きる為、幾つもの修羅場を越えてきた傷を持っているのだと初めて幸村の背中を見て実感した。
「・・・・佐助?」
「あ、ごめんな旦那〜♪手が止まっていたね。・・・旦那の傷を見てるとなんだか微笑ましくてさ」
「微笑ましいで・・・ござるか?」
「あ、うん。俺様忍だし、あんまり武士をやっている側の事は分からないけど・・・・武士の結晶?みたいな感じでいいなぁ〜と思ってたんだ」
ニコッと佐助は笑ってみせる。
幸村は笑った佐助を見て少し微笑んでしまった。
「そうでござるな・・・。お父上やお母上、兄上は今どうしているでござろうか・・・」
少し雲がかかった葵空を見つめて幸村は呟いた。
「・・・・・・・旦那」
幼い頃から離ればなれであまり家族に会ってない幸村を見ていると、なんだか心寂しい様に見えた。
「元気にしてると思うぜ?旦那の両親や兄貴は見た事がないけどね〜」
「・・・うむ、俺もそう信じるでござるよ」
そして幸村の治療が終わった後、幸村が「甘味屋に行きたいでござる!」と言ってきた為、苦労が絶えない佐助であった・・・・・・———。
其の五拾真 武士の傷