二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.29 )
- 日時: 2010/01/27 19:11
- 名前: ターフ (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
カコンッ・・・・・・———。
きれいな庭に竹の音が響く・・・・・・———。
「・・・・きれいな朝露ですね」
一人の男が酒を少しずつ飲み、そう言った。
その男の隣に大柄な男が、三色団子を食いながら、
「いや〜、やっぱ越後はきれいでいいねぇ♪」
と言った。
それを聞いた男はふふふ・・・・と笑う。
笑った男の名は、越後の軍神と言われている上杉謙信。
その隣の大柄な男は、前田の風来坊である前田慶次である。
慶次は元々、この地方の住人ではないが上杉謙信の友達として来ていたのである。
そんな慶次は謙信に話しかける。
「そういえば謙信、また川中島があるんだって?」
謙信はこの言葉に「あぁ・・・・・・・」と言って、またふふふ・・・・と笑う。
「えぇ・・・・また、甲斐の虎と交えあえますからね」
「いいねぇ、いつもより熱くなってんじゃないか?」
「えぇ・・・」
そう言った後、謙信はまた酒を飲む。
慶次は何故か楽しい気分になり、また三色団子を口にしようとした時・・・・・・———。
「謙信様!ただいまお戻りになりました!」
金髪の忍が膝をつき、主である謙信に言った。
その忍というのは、もちろんかすがである。
そのかすがは、謙信の隣にいる慶次を見て、キッと睨む。
「・・・・忍の姉ちゃん、そんなに怖い顔をするなよ;」
「・・・・・何故貴様がいる、前田慶次」
慶次は少し苦笑したが、かすがの質問の答えが頭に浮かんでこない。
それを察知したのか、謙信はかすがに、
「何か分かりましたか、わたくしのうつくしいつるぎ」
と言った。
かすがは、「は、はい!!」と謙信に言った後、甲斐の動きや伊達軍が乱入してくる噂など謙信に全て話す。
「・・・・ふむ、やはり・・・・伊達軍ですね」
「はい、それと・・・・ツカサの情報なのですが、奥州の白虎も来る可能性があるらしいです」
ピクン・・・・・・———。
慶次は少し反応する。
そんな慶次は、かすがと謙信が自分が反応したところを見ていなかったのが幸いと思った。
“奥州の白虎”・・・・・———。
慶次は聞き間違いかと思ったが、どうやら二人の会話を聞いてると本当らしい。
慶次はソソッとこの場から消えようとしたら、
「おやどうしたのですか、慶次?」
「あ、いや、ただ長居しすぎたから帰る所だぜ;」
いつもより様子がおかしいような素振りをしてしまった慶次だったが、
「そうですか・・・・。また、越後に来てくださいね」
「!!、あぁ、またな謙信と忍の姉ちゃん!!」
慶次は急ぎのように走った。
その後ろで、かすがが「気安く呼ぶな!!」と叫んだのを聞いてられなかった・・・・・・———。
其の十武 異名の名を聞き急用なり