二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.464 )
日時: 2010/03/28 18:15
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

——小田原城の牢屋——
「・・・手紙を・・・・親切に送ってくれるなんてね」
「・・・・・・・・・・」
葵は牢の前にいる小太郎に言った。
小太郎が無口なのは分かっている。
例え返さなくても、心で聞いているのだから。
「・・・で、用件は・・・・・僕の正体だけ?」
「・・・・・・・・・・」
コクンと小太郎は頷いた。
正体・・・・・それが知りたくてしょうがなかった疑問・・・・・・・・。
「・・・いいよ、僕は君が察したとおり・・・・——女だ」
「・・・・・・・・・!」
小太郎は少し驚くようにする。
葵は普通の顔で平然といた。
「・・・小太郎、いや“コタ”って呼んで良い?」
「・・・・・・・・・・」
少し間を空けたが頷いた。
「・・・じゃあコタ、僕はいつまでこうしてれば・・・・・いい?」
小太郎はすぐさま分からないように横に首を振る。
葵はため息をつける。
スッと小太郎は前に何かを出す。
食事だ・・・・・・。
葵は昨日の夜と今日の朝は何も食べていない。
葵はじっと見てから首を横に振った。
「・・・食べないよ、コタ。・・・・僕はどうせ人質なんだから」
「・・・・・・・・・・・」
小太郎はゆっくりと下げた。
葵は少し限界に来ていた。
さっきから、傷口が痛み出すのだ。
だが、葵は表情に出さない。
それが武将であり、葵のプライドでもあった。
「・・・コタ、今の生活は・・・・・楽しい?」
「・・・・・・・・・・」
フルフルと横に振る。
「・・・そう。じゃあ・・・・・氏政がいなくなったら、僕と友達になってくれる?」
「・・・・・・・・・!」
小太郎は驚いた。
なんせ敵同士なのだ。
なのに葵は安らいだ瞳で小太郎を捕らえている。
小太郎は少し迷っていたが、いなくなったらの話なので少し弱く頷いた・・・・・・・・・———。

其の八拾壱豪 もしの話