二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.521 )
日時: 2010/04/11 09:08
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

——小田原城近く——
「北条氏政・・・・・」
武田軍の大将である、武田信玄は北条の大将の名を呟いた。
もう少しで小田原城の上落。
信玄は後ろを向き、自分の軍の部下達に大きな声で話す。
「北条の者に、武田を襲わせた事を知らせてやれっ!!!」
「「おぉー!!」」
部下たちは馬を走らせて行った。
信玄は二頭の馬の上で仁王立ちで乗り、部下の後で行った・・・・・・・・・———。

★****★

——小田原城牢屋——
「・・・?、騒がしいね」
北条の者達の足音がドタドタと聞こえて、葵は呟いた。
どうやら、武田軍のようだ。
葵は窓の外の軍を見る。
真田幸村の姿が見えないが、武田信玄の姿が見えた。
・・・・・・幸村の姿が・・無い?———。
本当はこの時点で、真田幸村と武田信玄が来るはずなのだがいないとすると・・・・・・・———。
「——政宗の後を追ったのか・・・・!!」
それだと、この状況が納得できる。
その時・・・・・・・・・———。
シュタッ・・・・・・・・———。
「——!・・・コタ」
牢の前で、風魔小太郎がいた。
小太郎は何かを持っている。
それは・・・・・・・・・———。
「——鍵・・・・!」
牢屋の鍵だ。
ガシャンと鍵が外れた音がした。
どうやら、小太郎は葵を助けるらしい。
「・・・・・コタ、いいの?」
牢屋の戸を開ける小太郎に恐る恐る聞く。
「・・・・・・・・・」
コクンと葵が分かるように頷いた。
葵は一旦固まったが、すぐさま牢から出る。
小太郎は何も無かったように牢の戸を閉めて、葵に裏戸口を教えた。
もちろん、小太郎は話せないので紙にささっと書いて葵に渡したのだ。
「・・・コタ、行くの?」
「・・・・・・・・」
コクンとまた頷く。
小太郎は北条の忍の為、氏政が死なない限り葵とは行動できない。
葵は一回その場でいたが、顔を俯いて歩き出す。
「・・・・またね、コタ」
「・・・・・・・・・」
ヒュッと返事したように、小太郎は頷いてその場から消えた・・・・・・・・・・———。

其の九拾参断 小太郎の助け