二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.578 )
日時: 2010/04/24 15:17
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

葵はその後、政宗や幸村たちがいる所へと戻る。
政宗は葵が来て少し下唇を噛んだ後、葵に言う。
「・・・・もう、いいのか?」
「・・・・・・・・」
真剣な目で政宗を捕らえてコクンと頷いた。
葵は幸村の方へと振り向いた。
「・・・幸村、また会うことを祈っているよ」
「——!」
さっきまで震え怯えていたはずの葵がぜんぜん違くなった。
いや、一層強くなったように見えた。
葵は政宗と小十郎、部下達と一緒にその場から去って行った。
「・・・・・なぁ、佐助」
幸村は使いの忍である佐助の名を言う。
「・・・何、旦那?」
「某は・・・・・——何かを失っているのか?」
「——!!」
予想外の質問の佐助は驚いた。
幸村は真剣な表情で続けて言う。
「さっきの葵殿のお顔は・・・・佐助が言っていた“奏牙”殿と同じお顔だった。・・・・ましては、敵に“また会うことを祈る”など言えないはずでござる」
「・・・確かに、さっきまで震えていたんだもんね」
佐助はそう言うが、心の中で確信した。
葵は何か思い出したのだ、と・・・。
とすると、幸村も何かを失っていてこの後思い出すと言う形になる。
・・・・ちょと悪趣味じゃないの?・・・謎の声さんよ・・・———。
この頃、幸村が聞こえなくなったと言われる謎の声に佐助は不安を抱いた・・・・・・・・・・———。

☆****☆

——奥州・米沢城——
「“一国の主の役目”か・・・・」
政宗は小十郎に言われた事を思い返す。
数時間前、政宗たちは奥州の米沢城に戻って来た。
部下達も疲れがあったので政宗は即座に休むよう指示した。
葵にも指示しようとしたが、本人である葵の姿がない。
部下の一人の話だと葵は米沢城の池の鯉を見て休むと言っていたらしい。
政宗は少し葵の後を追いたかったが、体が拒絶をした。
数時間前のあの言葉が、葵に行かせないのだろう・・・・。
その後は小十郎と話をして今に至る。
「葵・・・・・」
もう外は夕方になっている。
それなのに、葵は部屋に戻っていないらしい。
「・・・・拒絶をしているが・・葵に会いに行くか」
政宗は拒絶しているトラウマを出さないように静かに葵がいる池へと行った・・・・・・・・・・———。

其の壱百参剛 謎の声の悪趣味、葵の強さ、政宗の拒絶