二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.747 )
- 日時: 2010/05/16 16:02
- 名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 3c0JYUg8)
- 参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)
葵は数時間経った今も唇に手を当てていた。
「——葵さん!」
「——咲・・・!」
後ろから声が聞こえた為すぐさま手を下に下げた。
何か言われそうで取戻しが出来なさそうだからだ。
咲は笑顔を向けて来た。
「探してましたよ、葵さん♪小十郎さんから「そこら辺にいますよ」と言われたので探してました!」
「・・・・そう」
幼い子供の笑顔みたいな咲にクスッと笑った。
咲は赤面して少し苦笑する。
「そう言えば・・・さっき政宗さんが赤面して廊下を歩いていたんですけど、どうしたんでしょうか・・・?」
ピクンと何故か反応してしまった。
幸い咲はその反応を見ていなかった。
葵は少し冷や汗を流す。
「多分・・・顔に何か当たったんじゃない?政宗ってあんな感じなのに・・・少しどこか緩いんだよ」
「あ、確かにそうかも・・・」
葵の言葉をどうやら信じたようだ。
葵は少しため息を付いた。
咲は何かの用事を思い出し葵に聞いてみる。
「葵さん、これってどうやるんですか?」
「——・・・?」
咲が取り出したのは、幼い頃の葵が使っていた花の葵の髪飾りだった。
その髪飾りを見て少し穏やかになった。
無くしたと思っていた両親から貰った髪飾り・・・・・・・・———。
少し古ぼけているがまだ大丈夫だった。
咲は少し慌てる。
「あ、すみません!葵さんは男の人ですしこんなのなんかやり方なんて知りませんもんね?;」
「——大丈夫、知っているよ」
「へ・・・・・?」
葵の言葉に驚いた。
葵は少ししまったという顔になったが苦笑して付け加える。
「僕は女装なんてしないよ・・・。ただ、母上の髪飾りを・・・母上に付けた事があるんだ」
誤解を解いて言う。
咲は「へぇ〜、葵さんは優しいんですね!」と言っていた。
少し葵は苦笑していた。
自分が付けていたなど言ったら変態と思われるんだろうと。
葵は先の部屋へと足を運んだ・・・・・・・・・・・・・・・———。
其の壱百弐拾七南 花の葵の髪飾り