二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.76 )
日時: 2010/02/07 19:42
名前: ターフ (ID: 3c0JYUg8)
参照: http://名前変えたよ★(元はトコ)

——越後——
きれいな朝露を被った草むらは、庭一面に光る。
「・・・・ツカサ、いるのでしょう?」
軍神である上杉謙信は、かなりの高度で気配を消していた忍の名を言った。
「ちぇ、・・・・バレたか;ま、これぐらいの程度で見抜けないわけないか・・・・。よぅ、謙信♪」
朝露を被った草むらからツカサは出てきた。
少しぬれたのに気付き、手で簡単にほろった。
「・・・そなたがここに来たと言うことは、何かありましたか?」
「ん?・・・・まぁね」
ほろった後、謙信の隣に座り少しため息をつける。
その姿を見た謙信は、ふふふ・・・と笑った。
「そなたがこんなにため息をつけるとは・・・・それぐらいに面倒くさいのですか?」
「まぁ、謙信の任務はほぼ終えたからね。・・・ただ、忍はやっぱり厄介だねぇ」
少し謙信はおや?となり、ツカサに問う。
「どうしてですか?」
「・・・・・なんか、癖なのか分からないけど・・・情報収集しないと駄目らしい」
「あぁ・・・なるほど」
ツカサの言った言葉に、謙信は納得し庭を見た。
ツカサは謙信の顔を見た後、庭を見る。
「・・・・で、もって来た情報は?」
「———川中島にて、戦う間なのか分からないが織田軍が乱入の可能性あり」
少し謙信は驚きもあったが「そうですか・・・」と言葉を返した。
ツカサは寝転んで、謙信に思ったことを話す。
「・・・・俺さ、織田信長のせいで幼い頃家・・・・なくしたんだ」
謙信は何も表情を変えず、ツカサを見た。
「まぁ、俺の家は俺のことを嫌っていたからざまあみろって感じだったけど・・・・今じゃ、織田信長を討たないといけないって思っちまうのは、なんでだろうな?」
「・・・・・それでも、そなたはそなた。そうでしょう?「悪魔のデス・サイズ」いや、ツカサ」
「そうだな・・・・」
そう言って、ツカサは小さく吹いた風を受けてただただこのきれいな朝露の庭を見ていた・・・・・・———。

其の弐拾四結 朝露と忍