二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.840 )
日時: 2010/07/03 15:15
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
参照: http://yaplog.jp/000331/

「あの・・・半兵衛さんは?」
「あぁ、あの人かい?もう出て行ったよ」
ハァと葵はため息をついた。
たすけてもらったので何かお礼をしたかったのだが、いないと言ったらしょうがない。
農家の人にお礼をして急いで馬に乗る。
「・・・武田か」
聞いた事があるような名前を呟いていた・・・・・・・・・・・・・・・・・———。

★****★

「・・・葵殿」
青い空を見ている幸村は名前を呟いた。
何故だか知らないが呟きたくなったのだ。
俺は・・・・何を忘れているのだろうか・・・・・———。
曖昧な記憶を思い出そうとしても思い出せない。
かと言って、思い出さなきゃいけない物じゃないかと不安になる。
その時・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・———。
「——旦那、お団子持ってきたよ」
「——さ、佐助・・・」
少し驚いたがすぐさままた元に戻る。
佐助はその姿を見て少し苦笑した。
「もう慣れたけどさ、やっぱし変だね旦那」
「な、何を・・・!」
「何をってもちろんそのボゥっとしている姿?」
幸村は少しムッとし、「何故に最後は疑問系なのだ」と佐助を叱る。
佐助は苦笑するだけで「はいはい、分ったから」と言った。
「まず、団子食べちゃってね」
「うむ、分っておる」
幸村は一本手にとって食べ始めた。
佐助はふと、思い出し幸村に言う。
「あぁ、そうそう。旦那、お館様にさ——独眼竜の旦那の手紙が来たんだよ」
「——うっ?!」
行き成りの事で幸村は慌てて団子を喉に詰まらせる。
佐助は少しオロオロしていたが、近くにあった茶をあげた。
「ゴホ、ゴホッ・・・行き成り言うな佐助〜」
「ごめんごめん;俺様が行き成り言うのが悪かったね〜;」
ヒラヒラと手を振って謝る。
謝った後、少し背中をトントンと叩いた。
幸村は咳が止まった後、手で「もういい」と合図した。
「それで・・・政宗殿からどのような手紙が来たのだ?」
「それがさぁ・・・——「奥州の白虎」である神楽葵が今日来るらしいよ」
「何、それは真か!!」
ダンと音を立てて幸村は立ち上がる。
佐助を一回見ていつもの幸村らしく言う。
「佐助、お迎えの準備をしろ!某は部屋を開けさせとく!」
「はいよ旦那。そうでなくっちゃね〜」
佐助はそう言って、一口パクリと団子を食べた・・・・・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百参拾七猪 迎え