二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 戦国BASARA【月に誓う…〜記憶を追い続けて〜】 ( No.846 )
日時: 2010/07/11 08:08
名前: ターフ ◆lrnC2c/ESk (ID: 8keOW9sU)
参照: http://yaplog.jp/000331/

「・・・行き成り抱きついてごめんね、佐助」
泣くのを止めた葵は佐助に謝る。
佐助は少し苦笑する。
「いいよ、謝らなくてさ。俺様、少し嬉しかったよ?」
ゴシゴシと頭を乱暴になでた。
葵は少し痛い顔をするが、佐助は不器用な者だと知っている為大人しくした。
佐助はなでるのを止めた後、取り外した防具を付ける。
取り付ける間、佐助は一瞬葵の足首に気づいた。
「あれ・・・葵ちゃん、足首」
「え・・・・?」
チラッと見ると血が流れている。
そんなにドバドバではないが、かなり流れている。
「ちょ、葵ちゃん!座って待ってて!;」
佐助はタタタと急ぎ足で部屋から出て行った。
葵は言われた通りに座り、足首をまじまじと見た。
「・・・そう言えば、痛いなぁと思っていたけどまさか、ね」
ツゥーッと流れる血をひとなめした。
「・・・やっぱり、血は——気持ちの悪い物だね」
あの時後の海・・・・・・・・・・・———。
白虎と言われた時の奴らの呻き声・・・・・・・・・・・———。
そして・・・・白虎と言われる原因の彼女・・・・・・・・・・———。
・・・雪の墓参り・・行ってないなぁ・・・———。
葵は彼女の面影を思い出す。
「ハハハ・・・やっぱり、忘れられないんだね」
ゴシゴシと前髪を乱暴にやる。
忘れたい記憶・・・思い出したい記憶・・・・・・・・・・・———。
何もかもゴチャゴチャで頭が痛くなる。
「——もう、失敗は出来ない・・・」
なんとしても連合軍は成功したいと願いに願った・・・・・・・・・・・・・・・・———。

☆****☆

「お館様、では葵殿をお呼びしていきまする」
「うむ、丁重にな」
「はい!」と幸村は大きな声を出して走って行った。
「・・・「奥州の白虎」はどのような者かの」
手繰り探りのような感じの口調で少し笑みが漏れた・・・・・・・・・・・・・・・・・———。

其の壱百四拾進 手始め