二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: BLEACH 刹那の時間【焔】 コメント求む!! ( No.34 )
日時: 2010/05/27 14:56
名前: 風 (ID: n5JLvXgp)

天欄様へ
いつもコメント有難うござますです^^
嬉しい限りです♪
何というか自分が読み返したとき判り辛くなるのが嫌だから細かく書いてるだけなんだけどね?

白崎さん格好良いですよね!!あのひゃっはーって感じの声が良いです^^
朽木隊長が虚化できるとしたら僕も一護よりずっと強いと思うですよ?



〜刹那の時間【焔】〜
第八節「全てが砕けていく様な感覚 Part2」


ヴァルギリアとの戯れにも近い戦闘を終えてスタークとリリネットは歩いていた。
自らの宮殿へ戻るために黙々と…スタークは億劫そうに。
億劫そうに歩くスタークの後ろのリリネットは不満げな表情だ。
彼女は周りを見回し霊圧を探り誰も居ない事を確認してスタークに問う。

「ねぇスターク?」
「あっ?」

スタークは何時もの様に素っ気無い感じで声を出す。
リリネットは続ける。

「何であんなにあの女の人相手に負けを認めたのさ?」

リリネットは多少立腹気味の様だ。
スタークは名実ともに藍染配下のアランカルの中でトップだ。
その男に自覚を持ってもっと意地を張って貰わないと言うのは,
従属官であり自らであるリリネットは不満なのだろう。
スタークは何やら面倒そうに頭を掻きながら言う。


「本気で戦う必要なんて無いさ…何度か剣を交えれば剣の腕前は分るし…
霊圧を多少本気でぶつけ合えば相手の表情や発汗で霊圧詰りは戦闘力の限界も分る」

「詰まり…限界が分ったから引いたって事」
「そう言う事だ。馬鹿みたいに体力使う必要ない」

スタークはリリネットに説明する様に言う。
詰りはヴァルギリアの実力の程が分ったと言っているのだとリリネットは理解する。
そして,彼女は気になった事をすぐに聞く性分だ。
スタークに更に追求するように問う。

「じゃぁ,アンタとあの女どっちが強いの?」

「____ハッキリ聞くんだな…」
「其処があたしの良いとこじゃん?」

リリネットはあっけらかんとした表情で言う。
スタークは呆れてため息を吐き「お前の良い所なんてねぇよ」と一人ごちる。
そして忌憚の無い意見を言う。




               ——————恐らクあノ女ダロうな____


その言葉に迷いは無かった。
彼自身それ程強さを偽ったりする男ではない。
彼は力にそれ程興味が無く戦いが好きと言う訳ではないのだ。
自分に触れても死なない様な強い奴と戦いと言う触れ合いはしたいと考えても殺す気にはなれない。
そんな彼だからはっきりと言った。
リリネットは薄々気付いてはいたがぽっと出の女に十刃の最強が負けるとはと嘆く。


「そんなハッキリ言わないでよ……」

「悪い。性分だ」

それ以来会話も無くなり2人は自室へと戻りスタークは枕と布団を出してごろ寝を始めた。


===============

一方,現世では浦原商店に現世へ派遣された隊長達が集まっていた。
戸魂界の面々は酒を現世の若者たちはお茶を飲みながら双方の情報交換をしている最中だ。

「成程ねぇ…死神代行の霊圧が消えた時刻と朽木君達が消えた時刻は二時間程度の差か」


「えぇ……同一人物がやった可能性は濃厚っスね」

ゴクゴク___

自らの副官が入れる酒を景気良く飲みながら京楽は浦原と話す。
内容は真面目に見えるが今までの情報で分っているほぼ確定の情報を言い合っているだけである。
殆ど情報も無い状況ですっかり会議ではなく宴会の様相である。
戸魂界で流禍行為の後に和解して仲が良くなった茶渡と檜佐木はギターの談義。
織姫にはやちるがべったりだ。
一方,大前田は夜一と自らの隊の事で揉めている。
そんな和気藹々としたとても非常事態とは思えない状況に石田は憤っていた。

ピキピキと眉根を動かしながら彼は大声で言う。


「皆さん!こんな事をしている場合ですか!?こんな事をしている間にも黒崎達が…」

石田の言葉からは一護達の安否を願う怒気が強く感じられた。
その怒気の篭った声に一同は静まり返る。
一番に声を上げたのは恋次だ。

「然しよぉ…そんな事言ったって情報が少なすぎだぜ?下手に動いて足元救われたら元も子もねぇ」

「そうだねぇ…待つだけしか手立てが無いのが現状なんだよ」



ズッ____


「なっなんなんだ!!?」

「是はあの時の…」
「くっ!!何が…兎に角皆一箇所に…音が無くなっていく!!?」

それに続いて京楽が渋々と言う。
其れを聞いて周りが唯騒いでいる訳じゃないのだと思い知り自らの浅はかを石田は反省した。
その時だった。突然,暗闇が襲ったのは…
檜佐木,大前田・雨竜夫々不安感から思い思いの行動に出る。
然し,今度は喜助と言う科学者も居る。マユリの様に全く予想していなかった急襲ではもう無い。
浦原は暗闇の中でも声を聞こえる様にそれぞれの飲み物に仕掛けを施しておいたようだ。

「はいは〜ぃ,慌てないで下さい皆さん♪」

「浦原さん!?」

何だかぼやけた体の中から聞こえて来るような声に茶渡と雨竜が先ず驚く。
そして,詰りは浦原喜助の声が腹の中に設置された体に
無害なマイクから聞こえると言うことを浦原の説明で理解する。

「然し,実際久しぶりに触れてみると喜助の奴の手腕は大した物だな」

「余り興奮しすぎると吐血しますよ?」

感嘆の念を声に出すのは浮竹。それを浮竹の盟友である京楽の副官である七緒が諌める。
皆の声が聞こえる事に多少の安堵を感じ皆は落ち着きを取り戻す。
そして,今までのパターンから誰かが居なくなった可能性が高いと相互確認を始める。



「檜佐木さん……京楽さん…伊勢さん…井上!居るか?」

茶渡の呼び掛けに対して1人声を出さない人物が居た。
それは井上織姫だった。
誰が言葉を念じても井上は反応しなかった。
浦原は瞠目する。
その瞬間,暗闇が消え其処に織姫は居なかった。


「是でまた1人か…」
舌打ちをしながら檜佐木が言う。
然し,其れに対して浦原は笑みを浮かべる。


「そう落胆ばかりするものでも無いっスよ九番隊副隊長さん?」
「檜佐木修兵だ…」

「はぁ…」

笑みを浮かべながら希望の言葉を投げかけると名前で呼ばない事に憤った檜佐木が噛み付いてきた。
浦原は自分も悪いなとは思いながらも驚き顔だった。
然し,彼は咳払いをして理由を説明する。

オッホン…

「檜佐木さん…
私は襲われた場所や人物を考えるとこうやって隊長達や霊力のある人たちを一転に集中させておけば
自ずと敵の手は其処に向くと私は予想していました。
だから,敵の目を分断しないために君達を此処に召集したんス」


檜佐木の目が身開き次を促す。
浦原の言葉を待ち他の面子も声を潜める。

「詰りぃ,最初からまた1人失うのは予想の内で…
最初からその異空間の霊子の残滓を採取する段取りだったんス」

「で,その残滓ってのは見つかったのかよぉ?」

恋次が声を荒ける。
今までのパターンなどから織姫が死んでいない可能性が高いと理解した上で勤めて平静だ。
其れに対して浦原は言う。


「はい♪構造を解析し其処への扉を開くには十分なデータが集まりました♪」


浦原の心強い言葉に面々は反撃の兆しをようやく掴んだ事に喚起する。
然し,浦原の表情が瞬間曇る。
それに逸早く気付いた茶渡が問う。

「どうした浦原さん?」
「唯っスねぇ…流石に一週間や二週間でその方法を確立させるのは難しいんスよ…」

「詰り?」

浦原の言葉に少し離れた場所に居た夜一が促すように問う。
浦原は先ほどまでのおどけた表情とは違う真面目な表情で言う。

「その新たなる空間に行かなければ黒崎さん達を救えないのは必死…
それにその空間に隊長格達まで居るとは限らない。そう,完成するまでの間の身の保障は出来ない」

完成するまでにある程度以上の時間が掛かってしまう。
どんなに努力しても致し方ないこと…それが完成する間に事が終わってしまったら話しにならない。
更には浦原が狙われたりすればその移動手段も作る事が出来なくなる。
その戸魂界とも現世とも違う異空間に彼らが居るなら異空間に行く為の扉は必要不可欠。
時間との勝負だ。



===============

一方,謎の暗闇により異空間に放り込まれた狛村はようやく目を覚ました。
周りは血の様に赤い雲一つ無い空と降り頻る雪による銀世界。
まるで死の世界の如く見渡す限りが平坦だった。
狛村はその異常な世界観に先ずは戸惑う。


「此処は………そうだ!鉄座ェ門!!鉄座ェ門は居るか!!?」


ゼェゼェ…
「居ないか…」

一頻り一緒に飛ばされたと直感できた自らの副官の名前を呼ぶ。
然し全く返答が無いので諦め次の行動に出る。
戸惑いながらも先ずは自らの出来ることをしようと霊圧を張り詰め感知能力をフルに使う。
周りに霊圧らしい霊圧は無い。戦える物が居ないのだろうかと思うが
油断はせずに得意ではない駿歩で散策を始める。

ヒュッ…『然し,何処まで行っても全く代わり映えの無い世界だな。』

戸魂界や現世の賑わいを知る狛村は少し起伏の無い風景に嘆息しながらも散策を続ける。
すると遠く離れに親しみのある霊圧を感じる。


ヴォッ…



                  −−−−−コノ霊圧は



 
                          涅二朽木隊長…そして更木!?————



『驚いたな…同じ手口だからとはいえ全く同じ場所に飛ばすとは……然し,鉄座ェ門の霊圧は無いか
詰りは敵にとってこの場所は何らか大事な場所なのか?
ワシ等は何の為に此処に…生贄か?』

狛村は親しい霊圧に安堵しながら一方で不安が胸を駆り立てる。
全員が一箇所に集められたと言うことは敵にとって監視し易いという事である。
詰りは自分たちに逃げて欲しくは無く此処は逃げる手段のある場所なのかも知れない……
ならばなぜこの様な場所に送ったのか…それは恐らく敵の目的にそぐった場所なのだろう。
そして自ら達はその目的のために利用される。ならば敵が逃そうはずも無い。
そんな事を思いながら彼は剣八達の霊圧の方へと急ぐ。


ザッ…


ゴシャアァァァァ…


「ハッ!どうだ,粉々だぜ狼野郎!」

其処には全く霊圧が無いがとても霊圧を持たぬ者とは
思えぬ速度で動き回る雪で出来た様な狼達と戦う剣八達の姿があった。


グオォ…


剣八の後ろから新たな狼が生まれ剣八に襲い掛かる。
剣八の動作は鈍い。
狼は頭を噛み千切る勢いだ。いかに体力のずば抜けた剣八とて食らえば死ぬだろう。
危険を感じ狛村は瞬歩で走り狼に鉄拳を見舞わせる。



ズゴォン…


「あっ?」
「危なかったぞ更木」

「あぁん!!?狛村…てめぇも捕まったのかよ!?」

唐突に現れた同志に少し驚いた風情で剣八は言った。
その後,狼達は逃げ出し消えた。
四人は其処に座り込む。


「一体,奴らは何者だ?」

狛村が少し先に来ていた涅達に問う。

「私が聞きたいヨ…あんな輩は初めてだ。まるで私の知識が通用しない…」
「ぐっ…」


何時も自信満々にそんな事も分らないのかと豪語する男が小さくなって言う。
狛村はその状況に些か驚き沈黙した。
其処に嘆息したように涅は続ける。

「唯,奴等自身に意思が無いことと奴等が霊子で出来た存在では無いと言う事は分ったがネ」

たった1日駐屯して分ったほんの少しの事実を同格である男に知識として涅は分け与える様に言った。



                                     ∞END∞

NEXT⇒第九節「全てが砕けていく様な感覚 Part3」へ

〜キャラクタ語り Part2〜

今回は浦原さんと狛村さんについて語りたいと思います♪
語るキャラについては完全な気まぐれです^^ご理解をぉ!!


浦原さんについて—
一件へたれでちゃらちゃらしてて不真面目で無精ひげでマイペースで頼りにならないですが何か?
それでも本当は黒くて賢くて強い影ある男前じゃないですか!?
斬魄刀の名前が男なのに紅姫ってのも何だか洒落てて素敵です☆
普段は勝手にどっか出歩いたりいろいろと他人に迷惑も掛けそうですが…
一度本気になると男前だってのが良く分るですよね^^
夜一さんに完全に尻に敷かれてる所も乙vv

狛村さんについて—
普段は鉄笠を被ってて素顔が見えないですがなかなか素顔はチャーミング(死語?)
犬さんだと思いガチだけどノンノン狼なのよぉ♪
こんな事を言ってると鉄拳を喰らいそうですね…
真面目で優しくて仲間思い…恩義に厚い護廷でも貴重な良い男だと思いますよ^^
お堅い人ですが気も利きますしね★

では!