二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 《REBORN》 ∮+*鷲鳥幻想曲Ⅱ*+∮イメージソングup ( No.18 )
- 日時: 2009/12/22 19:33
- 名前: 葛端 ◆Jm1.jcFZPA (ID: COldU63y)
第一譜 科学者の始動
—————————科学者の夢は時には残酷となり......
ネェ......来
何??......蕾
私ハ............生キテ居テ良イノ??
............エ??
......モウ。消エテシマイタイデス......
待ッテ......待ッテ......
嫌ダァァァァアァァアアァァァァァアアアァァ!!!!
————————————————————————
———
「............夢か」
ふと目覚めた———雪峰 来は目を覚ます。
先ほど見た夢のせいかうなされていた様だ。
彼はすぐ隣にある眼鏡を取るとカチャリとかける。
——————さぁ、科学者の始まりだ。
心の中で彼はそう言うと白衣を着て部屋を出た。
......カツ——————ン......カツ——————ン。
暗い廊下で彼の足音のみが響く。
此処は——————ヴァリアーのアジト。
彼は暗雲と霧の幹部なのだ。
ふと、後ろから声がした。
それと途端に彼の頬にナイフが掠める。
彼はヒョイとよけると後ろを振り向いた。
「しししっ♪ 朝っぱらから王子に引っかからない訳??」
「やぁ、ベルフェゴール......元気そうだね」
その青年は綺麗にちょっと尖った金髪が前髪を隠していて、頭にティアラが着けてあった。
彼はヴァリアー嵐の幹部———ベルフェゴールことベルだ。
ニヤッと笑って来を見ていた。
「堕先輩も科学野郎も朝から元気ですねー」
「は?? そんなに王子怒らせたい??」
「はは......どうも、フラン............口が随分立つね」
微笑のままでベルは怒っている。
来はクスクス笑いながらその少年、フランを見ていた。
頭に蛙の帽子を被っていてややムスッとした表情。
ヴァリアー霧の幹部、フランだ。
かなりの毒舌である。
「てか、来は何でこんな早い訳?? いつも遅いだろ」
「時間ボケしてるんじゃないですかー??」
ややキツイ質問に少し戸惑う来。
それでも微笑は崩さずに答える。
「......あはは、ちょっとXanXusに任務を頼まれたもので」
「しししっ♪ 王子もだしvv」
「ミーもですー......」
結局、三人とも任務を頼まれたと言う訳だ。
何よりボスのXanXusは短気で時間に送られるとウィスキーのビンが飛ぶ。
あれで3ヶ月は頭の包帯が取れないと言う経験が来にはあった。
「ミー達......今日は死なないですかねー??」
「王子死なねーし♪」
「頭の包帯期間が延びるだけだよ......精々ね」
フランが冷淡に言った。
ベルはナイフを振り回しながら答える。
来は頭を少し指差しながら苦笑した。
—————————とりあえず、最強にキレていても6ヶ月で済みそうだが。
「............とりあえず、行きましょうかねー......」
「蛙何落ち込んでんの?? 刺すよ??」
「まぁまぁ、そんな怒るものではないよ......ベルフェゴール」
三人の足取りはやや重くなっていた。
............顔も青ざめているのは敢えて言わないでおこう。
............カツ——————ン......カツ——————ン............
—————————すると食堂へ着いた。
「............まだ、時間ありそうだね」
「王子は軽く何か飲むし♪」
「......ミーも何か飲みますー」
三人とも飲み物を飲みたいらしい。
全員無駄に大きい冷蔵庫とシンクのあるキッチンへ着いた。
来が変な煙漂う薬品実験などで時々爆発しているが............
「とりえあず何か入れてくるよ......」
来はふぅ、と溜息を着きキッチンへと向かった。
そしてコーヒーポットとダージリンの紅茶パックを取る。
............少し冗談でフランにオレンジジュースを取ろうとしたが蹴られそうなのでそれは止めた。
コポコポコポ............
先に沸騰したお湯をコーヒーポットに注ぐ。
そして隠し味のハーブをパラパラと加えた。
————————————来ハ......コーヒー好キナノ??
ピシィッ。
何かが割れたかの様な衝撃が頭に走る。
コーヒーポットを危うく割りそうになった。
「君は............もう飛んでしまったね......」
苦笑しながら来はコーヒーをカップに注ぐ。
その目には一粒の涙が浮かんでいた。
............アァ。
..................君ガ居ナイト感情ガ狂ウヨ。
「来まだ?? 王子待ってるんだけど」
「今、いれたよ............」
急いで涙を拭い紅茶二つとコーヒーを置く。
......ベルとフランに泣いているのは気付かれていない様だ。
すると雄叫びの様な声がした
「う゛お゛ぉおい!! お前らそろそろ行くぞぉ!!」
「やぁ、スクアーロ............もう時間だったかな??」
「何か用?? ロン毛............」
「何ですかー?? ロン毛隊長ー??」
正体はヴァリアー雨の幹部———S・スクアーロ。
凄まじい叫び声は大抵彼だ。
それぞれ反応を示しつつ飲んでいるものをすぐ片付けた。
そして全員また歩き始めた。
足取りはますます重い。
——————そして............
ガシャァァァン!! パリィィィィン!!
......さっきのスクアーロの叫びよりも凄まじいガラス音が響く。
あぁ、またか。と全員目配せした。
恐らく笑っているのは来だけだろう。
全員意を決して扉を開けた。
キィィィィィィィ............