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序章

この星は、幻の月と、幻の星と言ってね……。
毎日願いを込めると、いいことがあるのよ。

はい、お母様

じゃあまず、この月の星のペンダントに願いを込めて?

こ、こう?

そう。セイはとても上手ね!
じゃあ今日からそれはセイのお守りよ。

ほ、本当!?

ええ、大切に使ってね。

ありがとう、お母様!!　ありが……。


　「……い……オイ————!!」　
　「ん……んん?」　

見知らぬ家、見知らぬ部屋。
見知らぬ……人。

　「大丈夫か?」　
　「さっき家の前で倒れてて、急いで運んだんだけれど……」　
　「……まぁ、なんとか大丈夫、って所じゃないスか?」　
　「そうだな……」

黒髪の男の子、茶髪のツンツン髪の男の子、前髪がはねた男の子、赤髪の男の子……。

　「なにかあったの?」　
　「……大丈夫でしょうか……?」　
　「特に傷はないようだけれど……」　

茶髪で髪の長い女の子、黄色い髪のポニーテールの女の子、黒髪で少し髪が曲がった女の子……。

　「……誰、ですか?」