二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: [ポケスペ] *足跡* [立て直し頑張りまふ←] ( No.74 )
日時: 2010/02/14 21:56
名前: 夢兎 ◆I74UefpcV. (ID: IjQjsni6)

第16話[お兄ちゃん]

 「レッド!!」

ジムから出てきたレッドを、ホワイトが追いかけた。
ホワイトの声に気づき、レッドは振り向く。

 「おめでとう! すごかったよ、レッド!」
 「サンキュ。でもグリーンは俺より先にジムバッジをゲットしたらしいし……」

レッドはしゅんとなると、ホワイトは少し背の高いレッドの頭に手を伸ばし、撫でた。

 「ホワッ……?」
 「でもさ、一応ジムバッジをゲットすることが出来たから……それはレッドの〝ため〟になるよ!」
 「〝ため〟……?」

レッドは首を横に傾げる。
ホワイトの発言に、レッドはよくわからなかった。

 (だから、頑張って……究極のトレーナーを目指してね……)

心の中で、ホワイトはそう呟いた。


夜————。
焚き火のそばで、二人は座っていた。

 「そういえば、レッドってピカチュウ持ってたっけ?」
 「あー……紹介するよ、ピカチュウ!」

レッドはそういうと、腰についているモンスターボールの一つを取って、ボンッとピカチュウを繰り出した。
しかしピカチュウはいかにも不機嫌でいた。

 「ほえー……そういえば私もピカチュウ捕まえたんだよ!」

ホワイトもモンスターボールを出して、カチュを出した。
すると、ピカチュウとカチュが同時に耳がピクッと大きく動く。

 「へー……トキワの森でか?」
 「うん、なんかお兄ちゃんを探してるって……」
 ≪お兄ちゃん!!!≫

カチュの声が、ホワイトの耳に入る。
するとカチュはピカチュウに少しずつ近づいて行く。
ピカチュウは、少し青ざめた顔をしながらよそ見をする。

 「か、カチュ……?」
 ≪……僕の言っていたお兄ちゃんは、このピカチュウなんだ!≫
 「……え」

ホワイトはポカーンとした顔。
レッドは「????」と何も分からない状態に陥る。
そして……。

 「ええええええぇぇぇぇぇぇ!!!!????」

ホワイトのとても大きな声が、その場に響き渡った。