二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: デュラララ!! 題名未定 ( No.3 )
- 日時: 2010/03/22 15:29
- 名前: じしゃく。 (ID: iruYO3tg)
第2話 少女は笑う、楽しそうに
あのあと結局希依は桐谷家に1週間住み着いた
そのおかげなのか家族から別れるさいには号泣され「希依ちゃん! また来るんだよ〜!!」と言われてしまった
希依も人情深いのか泣きながら「ありがとーございましたぁ!!」と言って後ろを振り向かずにどこかに
走り去って行った
「えへへ。新しい服買ってもらっちゃった!」
池袋の中央通りをクルクルしながら歩いていると血のついていない……真っ白な服が揺れる
希依は普通にしていれば、どこにでもいる普通の身長的な問題で小学生……に見える
そんな希依の願いはただ一つ。もう一度親の顔を見たいこと
「いた!」
「オイオイオイ! 嬢ちゃん、痛いなァ?」
クルクルしながら歩いていたので目の前にいた男の人……如何にも悪い奴。という感じ男に物かってしまった
希依は軽く「すいません」と言うが、やはりと言うのか文句をつけてきた
またか。と内心思うものの暇だから相手でもしてやるかな。と黙っていた
「嬢ちゃんよォ? 俺の腹が痛みだしたんだ、どうしてくれっかなあ?」
「お腹が痛いんですか? 病院に行けばいいじゃないですか」
「んなっ! コイツ、黙ってれば……! ちょっと来い!」
ぐい、と新品の服を引張られ「ぐえ」と変な声を出してしまったが気にせずに引きずられ
お約束なのか路地裏に連れ込まれた
「女の子を許せないとか男としてどうかと思うよ〜」
「っ! 煩いな! 俺は女が大嫌いになったんだよ!!!」
希依は余裕な顔つきで「振られたんだ?」と言ったがソレが男をブチ切れさせたのか
物凄い勢いで希依の顔面目掛けて拳をぶつけてきた
「っと! 危ないなー」
「手前……俺のパンチを軽々と避けやがって……」
「だって貴方のパンチ、遅いんだもん」
「キャッ、言っちゃた〜」と業とらしく言う希依はどこぞの情報屋のようだった
勿論そのキャラは偽者なのだが
「…………どうしよっかな〜」
「あん? 俺は手前が女だからとか容赦しねえからな」
「そんなのどうでもいいよ、ただ」
さやさんに買ってもらった服が汚れるのは少し嫌なのかいつもの黒いパーカを羽織ると
「いつでもどーぞ!」と言いながら笑った
「この女っ!! 行くぞ!!」
「よ〜と、それだけ? じゃあこっちから」
ぐっと腰を1回屈めるとそのままの姿勢のまま腹に思いっきりパンチをくらわせてやった
希依はニヤ。と怪しく笑うとこう言った
「あー、ごめん。お腹痛いんだっけ? まあいいよね、もうすぐ死んじゃうんだから」
「まっまさか手前は……」
およ? と再び殴りかかろうとしたのか作った拳を少しだけ緩める
男は口には絶対しないと思ったのか震える瞳で小さく「神夜希依」と言った
希依はソレだけでスッキリしたのか拳を作るのをやめた
「で、どうするの? まだやり合うの?」
「やっやってられるか!!」
スタコラと逃げていく姿は主人に叱られた犬のようにも見えた
現金貰うの忘れた。と思ったが服が汚れることがなかったのでまあいいか!と一人で納得していた
その光景を御洒落なカフェから望遠鏡で覗く青年が一人いたことをまだ希依は知らない
(あの子……面白そうな子だなぁ)