二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: REBORN!!●・。夢小説。・●((十話up ( No.34 )
日時: 2010/04/21 18:10
名前: 夜琉 ◆nFgGo2zKeY (ID: CUrDDjil)

十一話 「黒曜生の襲撃」

キーンコーンカーンコーン
と並盛中に、チャイムが鳴り響いた。
……の直後に、アナウンスが流れた。

『1−A、時羽羅 梨瀬琉さん。至急、職員室に来るように』

それだけ言うと、アナウンスが終わった。
誰もが、パッと梨瀬琉を見る。
梨瀬琉はそれを見て、ハァ……と溜息をつく。
しかし、溜息をつくのも当たり前のこと。
いきなりアナウンスで呼ばれれば、つかないものもついてしまう。
それに、呼ばれる理由がまず、見当たらない。
梨瀬琉は、意味の分からないまま、職員室に向かった。

「……どうしたんだろ……?」(綱吉)

ツナの言葉に、獄寺と山本がシンッとなる。
その時にニヤッと笑ったのは、リボーンだった。
リボーンが考えることと言えば、凄いことばっかりだ。
しかし、山本はリボーンを見ていた。
それで、ニカニカと笑う。
つまりこれで分かった。
リボーンと、山本の意見は一致している。

「じゃぁさ、見に行ってみようぜ!」(山本)
「そ、そりゃ、心配だけど……」(綱吉)
「なら、行ってみましょう!」(獄寺)

獄寺と山本が、ツナの手を引っ張り職員室へと向かった。
——————
「ふ、二人とも早いよ〜」(綱吉)
「す、すみません十代目!」(獄寺)
「悪ぃツナ」(山本)

獄寺と山本が、ツナに向かって誤る。
——この二人には、ついていけないな……。
と、ツナが思ったのは、言うまでもない。
これは、当たり前になっていることである。
そんな時に職員室から聞こえてきたのは、先生の声だった。

「時羽羅……、その金髪はどうにかならないのか?」(先生)
「どうにかなるもならないも、自分がこの髪でいたいんだから、私の勝手でしょう?」(梨瀬琉)

いつもならくじけない先生も、こればかりは勝てないらしい。
梨瀬琉はの目は、確実に勝ったような目をしている。
それに立ち方も、確実にふざけている。
また、先生が何かを言う。

「だ、だがな、こ、校則なんだ! そればかりは、破れないだろ!?」(先生)
「じゃぁ、私だけじゃなく、他の生徒にも言うべきですね」(梨瀬琉)

梨瀬琉の攻撃はまだまだ続く。
先生が諦めるまでは。

「少し、言葉を考えてから言ってはどうですか? 自分が何を言ってるのか考えてください」(梨瀬琉)
「……お手上げだ。帰っていい」(先生)

梨瀬琉は、先生を見下したような目で見た。
先生は、悔しそうに唇を噛み締める。
そんな先生を見て、梨瀬琉はフッと鼻で笑った。
そして、職員室を出て行く。
嗚呼、何て腹黒いのだろうか?
もう少し、口をつつしめばいいのに。
——相変わらずだな……。
これは、ツナだけではなく、山本や獄寺も思ったこと。

「何をしているんだ? そこに居るのは、バレバレだ」(梨瀬琉)

梨瀬琉が、隠れているはずのツナ達を見て言う。
ツナ達は、ギクッとなり物陰から出てきた。
そして、思わず苦笑い。
梨瀬琉は関係なしに、教室へと向かう。

「人見知りなのな」(山本)
「う、うん……」(綱吉)
「あいつ、十代目が心配してくださっているというのに!」(獄寺)

山本とツナが、怒りのピークに達している獄寺を止める。
いつもの梨瀬琉なら気にせず通り過ぎるはずなのに、今日の梨瀬琉は違った。
ピタッと止まったかと思えば、ツナ達を見る。
そして、づかづかと歩いてきた。
今日はどうもおかしい。梨瀬琉が。

「な、何?」(綱吉)

ツナがびっくりした様子で、梨瀬琉に聞く。
梨瀬琉はやはり、無表情のまま言った。

「心配なんてしてくれたのか……? それは知らなかった。悪いな、沢田」(梨瀬琉)

梨瀬琉がそれだけ言って、去ってゆこうとする。
だが、それに気がついたツナが、梨瀬琉の手を取った。
不思議に思ったのか梨瀬琉は、ツナを不思議そうに見つめる。
見つめられたツナは、思わず赤面。

「どうした? 顔が赤いぞ、沢田」(梨瀬琉)
「あ、あのさ、ツナでいいよ。皆そう呼んでるし」(綱吉)

ツナが思い出したかのように、梨瀬琉に向かっていった。
梨瀬琉は、慌てるツナに向かって、クスッと笑った。
今度は山本と獄寺も入れて、皆で赤面。
結局は皆、赤面。

「とりあえずさ、帰ろう」(梨瀬琉)

梨瀬琉の言葉で、ツナ達はやっと動いた。
だけど、それも束の間。
この後、あんなことになるなんて、予想もしなかった。
——————
「じゃぁ、私はこれで帰r——」(梨瀬琉)

梨瀬琉が、そういいかけたときだった。
学校の門のところで、鋭い音が鳴り響いた。
ツナ達は、びっくりしてその方を見た。
見た直後、それ以上に驚いた。
驚くのも無理はない。
そこに立っていたのは、黒曜生だったから。

「黒曜生……」(梨瀬琉)

梨瀬琉はそれだけつぶやくと、何事もないように門を通り抜けようとする。
しかし、黒曜生……犬や千種が通してくれるわけがない。
その通りだった。
犬が、梨瀬琉の前に立ちはだかる。

「何帰ろうとしてぴょん! ここは、通さないぴょん!」(犬)
「骸さんの命令でね。並中生を帰すわけにはいかないんだよ」(千種)

そう言ってたのも束の間。
犬は、すぐに梨瀬琉に飛び掛る。
しかし、梨瀬琉は足を上げたかと思えば、犬の顔面を思いっきり蹴った。
それを見ていた一同が、唖然とする。
梨瀬琉はそんなことなど気にせず、門を出た。
しかし、数分後。
並盛中の周辺で、鋭い音が鳴り響いた。
鳴り響いたかと思えば、梨瀬琉が下がってくる。

「ど、どうしたの梨瀬琉!?」(綱吉)
「……ろ…う…くろ……」(梨瀬琉)

梨瀬琉が何かを言っているが、何を言ってるのか聞き取れない。
だが、それもその直後にわかった。
煙の中から出てきたのは、六道 骸であった。
彼女……梨瀬琉が言いたかったのは、六道 骸が来たということなのだった。