二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【イナズマイレブン第3期】ひとりの少女と稲妻サッカー ( No.13 )
- 日時: 2010/05/27 17:52
- 名前: 空紅 ◆.cU92yuIQo (ID: Rl7BkXtL)
第1話「転校生?いいえ、飛び級です。」(風丸目線)
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「なぁ風丸、今日って転校生くるんだよな。」
「え?そうなのか?」
寝耳に水なことを言われ、俺はおどろいた。
登校したてなのに、いきなり半田が話しかけてきたから。
「ほら、一之瀬がアメリカ帰っちゃったじゃん。」
「あ……そうだったな。」
まだ実感がわかない。
そうだ、転校したんだっけ……とかうっすら思うだけだ。
思えば長かったなぁ……とかしみじみ思ってると。
「うわぁぁぁちこくぅぅぅーーー!!!」
聞きなれた幼なじみの声。
また遅刻したのかあいつ……と鬼道がつぶやく。
円堂が教室に飛びこんできた。
それと同時に。
キーンコーンカーンコーン……。
チャイムが鳴り響く。
「ほらキャプテーン。席ついちゃいなよ。」
マックスがせかし、円堂はどたばたと効果音をあげながら
席についた。
「おはよう、みんな。今日は転校生がいるのよ。」
担任が教卓の上に手をつき、俺達を見回しながら言った。
クラスがざわめく。一之瀬のことを思い出して、ハンカチを
出してる女子もいる。
「入って。」
担任の声で、扉が開いた。
軽い足音がして、ひとりの女の子が教室に入ってくる。
───単刀直入に言うと、綺麗。
空色の髪に深紅の瞳。
真っ白な肌が、教室を照らす明かりを照り返している。
「……疾永 彩華です。よろしくおねがいします。」
深々と頭を下げ、まわりを見回す。
若干無機質な目が、一瞬だけ俺の目と合う。
「なにか質問あるひといない〜?」
担任は明るいのが売り……というよりそういう人なので、
生徒達を見回して声を響かせる。
「はーいっ、なんでそんな背ぇ低いんですかぁ〜?」
ひとりの女子が言った。
あはは、とか笑い声が巻き起こる。
「あ、それは彩華ちゃん12歳だからよ。」
『え』
一瞬、教室の空気が固まる。
次の瞬間……。
『えええぇぇぇえええ!!??』
クラス全員の叫びが、校内に響きわたっていた。
ちなみに。
叫びに参加していなかったのは、マックスと鬼道と豪炎寺だけだった。