二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 無限大の空に夢を描く【薄桜鬼】 ( No.17 )
- 日時: 2010/06/19 16:21
- 名前: 卍鄙城卍 ◆8TM.1EWlaA (ID: zHdJFj8Z)
春之陣
壱拾. 入隊希望者試験。
「おはよーさん。」
「・・・春!!!?」
「いやーちょっとねぇ・・・」
事情等言えるかあんな糞桜のせいで散々・・・てかアイツ、俺の・・・だって何だよ。
「まぁ、良いだろ、無事帰って来たんだし。」
「そうだね、左之さん。」
と久々に全員揃っての朝飯。
「所で今日の予定、、、」
「入隊者だって。その子の試験。でもね、どちらも女なんだ。」
「二人だっけな。一人はちょっと刀の腕が駄目で、もう一人は暴力的家庭で独り優しかったけど今じゃ・・・」
「まぁ、事情ってもんあるんだろうね。」
「で、その師範を、総司、薙淺にやってくれるといいんだが。」
「俺は別にかまいませんよ。」
「僕も。」
「そうか、二人ともここへきてもう幼馴染みみたいなものになってきてるな!」
と近藤さんが笑いながらいう。
確かに、こういう関係は長く続いている。
嬉しい気もするが反面苛立っているという俺の心内環境。
「じゃあちょっと刀とか研いでいるんで。沖田、連れてきたりすることあったら言って。」
「うん。」
「そういえば薙淺、いつもと違う気がしたな。。。」
「冷霊って知ってるか?」
「冷霊。。。?」
「どうやら鬼神の力が使えるらしい。だからだろ。総司」
「・・・かもしれませんね、、、」
僕が知らぬ間に君は強くなっていく。
それについていけてない僕は悔しい。
君と同じぐらいに強くなって見せたい。
「春。」
「ん、もう行くのか?」
「うん。ちょっと土方さんと話してたら時間結構経ってて」
「分かった。」
と浅葱色の羽織_新選組特色ともいえるだろう。
僕の下に君が居る。
唯一の双剣士が居る。
冷霊を操る剣士が居る。
そして、
僕と同じ羅刹を使う女が居る_____
「何処でだっけ。集合。」
「あの弥生堂だっけ。あそこだよ。」
「ふうん・・・・」
「お、おはようございますっ!!」
「・・・おはよう。というと君がかな。」
「はいっ、臨条 炬鶯で・・・す。」
「そっか。あともう一人来る筈なんだけどな・・・」
「組長、アレじゃないんですか。あのすっごくジャラジャラ簪ぶっ刺した。」
「あぁ、そうかもね。副組長」
一応入隊者前では名を出さない。
ドッキリ的なものだ。
それで、組長や副組長と階級で呼ぶこともある。
「おっおくれましたぁ!!!!」
「はい、君不合格ね。」
「えぇぇ〜〜〜〜!!!?」
「えーと臨条さん、屯所まで同行願うんだけど。。。いい?」
「はっはい!」
と屯所へ
「そういえば局長。」
「どうした?一番組副長」
「あの、先程、俺と一番組長が出て行く前、臨条家についていってましたよね。臨条家とは何か関わりが?」
「あぁ、炬鶯君の父親とはちょっとした犬猿の仲だったが酒の相手としてはよかった。」
「そうですか。」
と沈黙が流れる。
「よし、じゃあ春。」
「!?はい。」
「一本、してくれないか?臨条と。」
「・・・・本気ででしょうか?」
「否、アレの壱段階前で。」
「・・・御意。」
と中庭に移動。
と先程居なかった、平助や左之が帰ってきた。
「お、春じゃん」
「と、そっちの子が入隊者か。」
「あの周りはどうでもいいから。兎に角、今は俺との一本取りに集中しろ。」
「はい。。。」
と春は動かず、只、炬鶯の攻撃を促すような体制に居た。
不意打ち、身値打ち問わずとにかく殺す覚悟で
「っはぁぁぁぁ!!!!」
キンッ
金属音が屯所に響いた。
春は瞬時に刀を左に持ち替え、炬鶯の刀を凪払った。
「。。。終わりだ。」
「うむ、春、臨条、どちらも素晴らしかったぞ。臨条は一番組員な!」
「大丈夫?すっごくやつれてる様な顔だけど・・・」
「はっはい。」
「まぁ、、、じゃあ後はあのジャラ娘だね。」
「それは僕かな?春、見ててよ?」
「・・・見てるから。組長の雄姿とかは見届けないといけない。それはわかってる。」
「じゃあ。」
と春と沖田が入れ替わるように中庭に居た。
で色々あったが、
気になった点は一つ。
沖田とジャラ娘。
ジャラ娘、転んで沖田の足首に斬り痕付けたが瞬時に沖田は何故足を踏みつぶしたのだろう。
「沖田、足大丈夫か?」
「うん。千鶴ちゃんが巻いてくれたしね。流石蘭法医の息女とも言えるよ。」
「いっいえ・・・・そんな滅相な事・・・」
「紅くなってるwまぁ、ね、とりあえず横空いてるし淋しいしねww隣座って」
「はい。。。。」
千鶴は只、答えることしかできなかった。というか否定できなかった。
沖田が黒い笑顔で笑っていたからだ。
夜
「はぁ・・・」
と溜息を零しながら風呂の湯に浸る。
「身体痛・・・」
「揉んであげようか?肩。」
「うわぁぁぁっ!!?」
「ははは・・・吃驚し過ぎだよ。」
と沖田が入ってきた。
「・・・今日一緒に寝よう?」
「考えておきます。」
と上がる。
先に自室に戻ってた春は布団の中に居た。
「やっほーいww」
と何度目だか知らないが寄ってきた沖田、
「・・・沖田?」
「ん・・・?」
「具合悪いか?」
「何でさ。」
「何と無く・・・じゃなくってなんかさ、ダルそうだし。」
「血。」
「・・。は?」
「だから、血、」
羅刹になると___血を欲する。
新選組内では
土方
山南
平助
斉藤
春頭
そして、沖田。
「・・・いいけどこっちだって血、欲しいんだけど。」
「いいじゃん。じゃあ、ね。」
と沖田は春の手に切傷を付け、其処に舌を這わす
春は沖田の親指に咬み付き血を吸う。
羅刹同士というのは聞いたこともなく前代未聞の話だ。
只、その二人を漆黒の闇に浮かび、妖しく照らされている満月は見ていた。
春之陣
壱拾壱. 自分だけの人生。 に続く