二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 無限大の空に夢を描く【薄桜鬼】 ( No.21 )
日時: 2010/06/22 21:04
名前: 卍鄙城卍 ◆8TM.1EWlaA (ID: 5PvEL/lW)

春之陣
壱拾壱. 自分だけの人生。
「薙淺」
「ひゃっ!?」
「ごめっ何か久しぶりでさ・・・」
と屯所で久々の面がでる。

「っ水樹!」
「悪ぃ悪ぃ暫くちょっくら野暮用あって。」
「あ、穐山。」
「総司久しぶり。」
「全く・・・上官にそれ?」
「・・・いいじゃんか。」
「まぁ・・・ね。で夜、殴り込みだよ。」
「何処へ。」
「楠城屋、どっかの鬼とつるんでいるんだって。」
「楠城・・・水樹、鬼って言ったら・・・解るよね・・・」
「あぁ・・・・白瀧 舞流・・・」
「白瀧?」
「総司には解らないと思う・・・これは鬼神大規模春頭家同盟の人間しか知らないんだから・・・」
「どういう意味。」
「言えない秘密なんだよ。沖田・・・目ぇ瞑ってくれないかな・・・?」

「分かった。でも、終ったら教えて。」

しばらくの沈黙の後二人は頷いた。

彼、春頭 薙淺は人間じゃない。

鬼神である。

剣の腕も凄腕で両利きで両手に刀を持っても勝つ者は

只二人だけ。

一人は春の率いる組の長、

沖田 総司だ。

もう一人は同じ“鬼神”であり春頭家同盟家の当主
穐山 水樹だ。

この三名皆一番組員である。

「平助」
「あっ水樹、どうしたんだ?」
「巡察って今日誰当番だっけ。」
「えーと春と水樹だよ。」
「そっか。じゃあ準備してくる。」
「?うん。」

「水樹、行くぞ。」
「うん。」


「やっぱり変わってないな・・・俺が居ない間といえど」
「?京を離れていたのか」
「いや、・・・風間、解るだろ?」
「あぁ・・・アイツがどうした?」
「アイツさ、何ヶ月か前普通の女の子攫って拘束したんだって。。。それもさ、天霧の知り合いで。」
「っ!?」

と息を呑んで沈黙が流れる。

が次の瞬間
「キャアァァァァァッ!!!」
「っ!!」
と裏路地へ駆け、現状を見ると

紅い蝶模様の描かれた着物を着てる少女に浪士が襲いかかっている。
「何をやっている・・・」
「あぁん?」
「その娘に何をしているのだと聴いている。」
「みりゃ分かんだろうが!!」
「って玄さん!浅葱色の羽織・・・コイツ、新撰組っすよ!!」
「だからなんだぁ!?」
と穐山はその少女の手を引き人がにぎわう道へ誘導

「穏便にしたかったなぁ・・・」
「でも、俺を怒らせたと言うことはいい度胸だよね?」

と蒼金色の髪へ染まり、刀や春の全身から冷気が漂う
「っんなこと知るかアァァァァッ!!!!」


「甘い。」
と勢いよく走り向かう浪士を只、冷徹に血飛沫を上げながら斬り上げる。

「で、まだやるのか?」
「っ覚えてやがれ新撰組!!」

「っつぁ・・・」
「っ薙淺!」
「大丈・・・・夫だ。少し肩をやられただけ」
「否っ血結構出てるって!」
「あっあの・・・助けてくれて・・・有難うございました。。。」
「否・・・君、貧血気味だろ?」
「真っ青だしな・・・暫く屯所に居る方が安全だ。その間は俺が何とかするから。」
と同行を願う

「只今・・・」
「って大丈夫なの!?」
「・・・一応な。」
と沖田に肩を借りながら答える
「ちょっと待ってて、山崎君呼んでくる。」
「悪ぃ・・・」
と座る。

「貴方という人は・・・全く。」
「否・・・まさかねぇ・・・俺は霊魂の刃を投げただけなんだけどさ・・・イテテテテッ」
と山崎も呆れ半分。
「はい、手当一応終りましたよ」
「ありがとな。何時も。」

「で、土方さん。この子どーしても駄目ですか?」
「駄目に決まっているんだろうが。」
「土方さん、断るっていうの確か俺の時もありましたよね。その時凄く傷ついたんで、この子にも傷つけさせるんですか(黒笑」
「・・・ったく仕方ねぇ・・・穐山!!御前が責任とれ!」
「はいっ!」



「風間、そういやアイツ逃がしたけどいいのかよ。」
「・・・あの小娘か。アイツは使い物になるとおもったがもはや鬼神の方が使えた気がする・・・」
と風間は杯を手に満月を見る。
「・・・俺、ちょっとアイツに聴いてくる。」
と不知火は春を探しに夜の京へ行った。
「ふん・・・アイツ、只で帰ってこれるだろうか・・?」
「風間・・・?何故そう思うのです?」
「あの鬼神は鬼の形相を持つ時が多く、鬼・・・俺等の場合死ぬ。」
「・・・でも以前不知火や私が行った時は斬ろうとはしていませんでしたよ。」
「ほぅ・・・・?」
「彼は優しく何時も接してた・・・その小さい頃の家庭を壊したりしたのは風間でしょう。。。」
「天霧。貴様だって蒼摩を・・・」
「っ蒼摩は関係ありません。只・・・鬼だと知った彼女はどうなるのか不安だった・・・それだけです」

と天霧はそのまま俯いてしまう。

嫌なことを思い出させたからだ。


「よぉ鬼神。」
「っ不知火!?」
「今日は殺しとかじゃねぇぜ。只、話をしたかった。」
「なんだそりゃ。」
「あの・・・何だ、御前は人間としているけどどうなんだ?本当の所」
「・・・辛いよ。辛いけど、皆が居る。皆それぞれの過去を辿って・・・」
「・・・御前も苦労人だな。天霧もそうだけどな。」
「そうか。。。じゃあもう寝るよ。」
「・・・寝るには随分と早いな?」
「一般人はこの時間帯・・・猿の刻(9時頃)に寝るのが当たり前だ。」
「そうか。。。まぁ、ゆっくり体、休めておけよ。」
「敵のあんたに言われるのもあれなんだが。」
「そっかぁ?じゃあ帰る。じゃあな。」
と不知火は帰って行った。

「訳わかんね・・・」


自分の人生は人に決められたくない。


逆に決めつけられるのも嫌だ。



毎回辛い思いがあったら



相談したい。




















昔のあの禍々しい記憶でさえ・・・・・・


春之陣
壱拾弐. 鬼と鬼神の関わり。 に続く