二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン3 〜最強少女と世界のプレイヤー達〜 ( No.11 )
日時: 2010/07/13 21:25
名前: さくら (ID: 50PasCpc)

『「!!』」


オレンジのバンダナをした少年とぶつかりそうになる寸前で、
サクラは後ろへ、フィディオは少年を避けそのまま腕を掴んだ。

「大丈夫?」

フィディオがそう聞けば、少年は「有難う」とお礼を言った後に、
「あっ、お前!」と声を上げた。


ガコンッ!

何か音がしたと思えば、フィディオのボールはトラックの中へ。


「ごめん、ボールを!」


少年の呼びかけにフィディオは何も言わず、スピードを上げた。

フィディオの後を追うように、サクラもスピードを上げて走っていく。


「!早い…!!」



フィディオはトラックの進んだ方向とは別の道を行き始めた。

「おい!」

と少年の声を無視し、木箱などをよけて走る。

「こんなとこ、何もぶつからずに…、しかもあのスピードで…!」


サクラはそのまま真っ直ぐトラックを追いかけ、追いつきそうな勢いで駆けていく。

「アイツも、なんて速さなんだ…!」



キキィ——!

急ブレーキの音が聞こえ、どうやらトラックは止まってくれたらしい。
トラックの前には、肩で息をするフィディオの姿があった。

「はぁ…、ボールを返して下さい。」

「ボールだぁ?」


少し離れた所で、少年は「アイツ、追いついたんだ…、すげぇ!」と驚きの声を上げている。


『良かった、間に合って…』

サクラも安心したように胸を撫で下ろす。


コンコンっ、とボールが少年の足元に転がり、彼はボールをキャッチした。

と、その時。

「危ない!!」

『!』


「え?…うわっ!」