二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: イナズマイレブン3 〜最強少女と世界のプレイヤー達〜 ( No.23 )
日時: 2010/07/17 13:59
名前: さくら (ID: 50PasCpc)

スタジアムに広がる歓声。
サクラはその声に耳を傾けていた。

『相変わらず、凄い人だね…ん?』

白に染まったこの席の中で一際目立つ、赤いキャップ。
(あの人は…一体何なのか…)


その人に近づこうと階段を下りる。

『すみません、隣いいですか?』
「ん?あぁ、いいぞ、」

見た目は普通の老人。
なのに何故か、サクラはこの老人を知っている気がした。


(私は何でこの人を知っている…?)


「全世界のサッカーファンの皆様、お待たせいたしました!
 本日はグループA、ナイツオブクイーン対イナズマジャパンの試合を、
 此処、ウミヘビスタジアムからお送りいたします!」

聞きなれた声とともに、サクラは弾かれたように顔を上げた。

「実況は私、マクスター・ランド。
 解説は、元ヨーロッパプロサッカーリーグMVP、レビン・マードックさんです!」
「宜しく」


選手が入口の方から入場してくる。
その瞬間、ナイツオブクイーンへの歓声が大きく木霊した。

『此処は円堂君、貴方達にとってはアウェイ…、どう切りぬける?』


サクラが意味深に呟いた言葉は、空中に消える。

審判の前では、コイントスが行われていた。






「おっと、ジャパンボールでキックオフです」

コイントスが終了し、円堂にボールが渡される。
そこでエドガーは円堂に手を差し出す。
円堂は握手をしたのだが、何を言われたのか顔をしかめた。

「なんか嫌な感じだぜ」
と染岡が呟けば、
「あぁ、余裕綽綽ってところだな」
そう佐久間が返す。

不動はそんな二人を見、
「奴らにとっちゃ、勝って当然の相手だからな、日本は。」と鼻で笑った。

「勝負は最後まで分からないものよ」

「…はっ」


「さぁ、両チームの選手がキックオフを待っています。
 マードックさんから見て、この試合どう予想されますか」
マクスターがそう問えば、レビンは両チームの説明を始める。


「ナイツオブクイーンは、長い歴史を誇るヨーロッパの中で屈指の強豪です。
 エースストライカーのエドガー・バルチナスは、
 各国のプロチームも期待する実在ですし、ダイナミックなサッカーが期待されます」

「なるほど、対するイナズマジャパンは如何ですか?」

「そうですね…、アジア地区も近年かなりの力をつけてきたと言われています。
 世界レベルの相手に対して、
 どこまで食らいついていくのか注目したいですね」


ピ———ッ、とホイッスルが鳴った。

「さぁ、試合開始です!!」


彼らイナズマジャパンの世界への挑戦が、今始まった。