二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: ぬらりひょんの孫-永遠ノ唄- ( No.23 )
日時: 2010/10/05 16:41
名前: 向日葵 ◆5tAuYEuj7w (ID: 5bBsNqZt)

1−3.・*


重たい瞼を開けると、板張りの天井があった。
部屋は襖で仕切られていて、畳のイ草の匂いが立ち込め、部屋の角っこにある太い木の柱からは陽だまりの香りがする。

「…?」

ゆっくりと起き上がると、部屋に入れたばかりなのか、敷布団からは干していたのか、良い香りが風花の花をくすぐる。

「ドコ………?」

呟いてみたが、その鈴が鳴る様な可愛らしい声は虚しくも襖の外から聞こえる、ガヤガヤとした騒音で消されてしまう。

『もーーらいっっ!』
『こりゃ! 納豆! つまみ食いはよせといつも言っておろ——』
『まーまー、鴉天狗よ、そう怒るでない。』
『そ、総大将……! ですが…』
『おぃ、じじい。邪魔だ。』
『んー? お、どうした、リクオ。おー、酒か。いいのぉー』

———……ん?
   なんかあり得ないWordsがいっぱい聞こえた。

「〝納豆〟…?? 〝鴉天狗〟…? 〝総大将〟……??? 〝リクオ〟…………!?」

信じられない様な顔でゆらり、と、立ち上がると、目の前にある襖に手を掛けて、そのまま一瞬の躊躇もなく開け放った。