PR
二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【二ノ国】 マルの『秘密の冒険』 ( No.65 )
- 日時: 2011/07/08 20:30
- 名前: 彌浪 ◆BWqKsmtrLo (ID: u6knrXHP)
第七話 「ソーラの真実 後編」
フンッ!……お母さんなんてっ!——んな…てっ!
…お母さんなんて……ぇぇぇぇぇ!
う…っう…っう……っ!
ソーラは、家出をした。
只管走り、走り、走り。
彼女の目には、大粒の涙。
——しかし、一瞬「くす」と笑った後……。
その瞬間から……。
彼女はこう、考えていた。
彼女の思考が、根本的に、変わった。
——でも、でも……。
私がこの世界を回すからいいんだ。
…後で痛い目を見せてやる。
そう、この一瞬からだった……ソーラが“一度目に”狂い始めたのは。
彼女はいくらやっても魔法が使えなかった。嫌いでもなく…魔力がないのだろう。
また、格闘や剣術の才能に優れているわけでもなかった。
彼女が選んだのは“薬”で魔法の代わりをさせれば良いという選択肢。
自分は戦わないが、眠らせたり、猛毒を負わせたり、他人(ひと)を操り、戦わせたり……。
そのうち、次第に他人を傷付け、弄(もてあそ)ぶ事で、快感を感じるようになってきた。
そうして、悲しみを紛らわすことが出来た。
他人を傷つけて、苦を“紛らわす”ことは出来ても、決して……“晴れ”や、しないのに……。
決して、悲しみが消えるわけではないのに……——。
——少女よ、貴方は何の為に、旅に出たの?
PR