二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【二ノ国】 マルの『秘密の冒険』 ( No.67 )
- 日時: 2011/07/30 21:35
- 名前: 彌浪 ◆BWqKsmtrLo (ID: u6knrXHP)
- 参照: 台本書きを止めてみた。
第八話 「悪夢再来」(注:グロ描写有りです)
「——行くよ!」
戦いの幕が、切って落とされた……!
—筈(はず)、だったが。
「う……っああ……っぐ……あっ…………ゼェ、ゼェ、ゼェ……がはっ!」
ソーラがいきなり苦しみ始め、その口からは、血の塊が吐かれた。
そして、立っていられなくなり、膝(ひざ)と手をつき……荒い息を……ゼェ、ゼェ、と。
「……」
「どうなってるの!?」
「僕達、まだ攻撃してないのに……」
彼女等(改めて言うがこの小説だとマルが主人公だからね)は、まだ子供だ(ま、ソーラも未成年だけど。ちなみにここにFUは入れない)。この言葉を言うのも、相当の勇気が必要だっただろう。見ているだけでも辛い。
もっとも、その血の塊を吐いた彼女が、一番辛いのだが。
「こ……こで……負けるわ……けには……いか……な……ぁっ……いっ!ぐあっ!」
よろよろと立ち上がり、声を絞って言う。
彼女の鎧は、今や吐かれた血によって紅の華が咲いている。
そして彼女の口からは、絶えず血が溢れ出している。
臓器が壊れているからだろう。
「わ……たしが……世界……を……」
バタン——ッ……ソーラは気を失った。溢れる血から見て、まだ死んではいない。
「何で……何にもしてないよ!」
「……!」
ひらめいたらしいオリバー君。
「……一ノ国だよ……」
「あっ!そっか。ソーラと魂を共有している人を見つければいいんだね!」
「じゃあ……我はこいつを見張ってる」
「分かりました!行くよ…マル!」
「うん!」
〜ゲートのルーンを書いてる所を想像してください(いや、前にやったAAっぽいのがgdgdだったから)〜
『一ノ国』
「着いた…」
「久しぶりに来たけど、ゆっくりしてる暇なんてないよね。…急ご!」
「うん!」
その時。
「おーい!オリバー!」
「マーク!?どうしたの?」
「はぁっ、はぁっ、大変なんだ!車庫の前で…人が……倒れてたんだ……」
「まさかっ!」
「ん?何か言ったかい?」
「いっ……いや、何でも…。」
「オリバーはそっちに行っててくれ!俺はまず家から警察に!携帯忘れちゃってさ」
「分かった!(ボソッ)マル!行こう!」
「うん!」
『車庫(?)にて』
そこには——ナイフで自分を傷つけている……
ソーラ……いや、そのそっくりさん、魂を共有している人が居た。
「やっぱり…」
二人は同時に声を発した。
「ナイトメア……」
「うん……」
「失った心のカケラは?」
「……」
多くのヌケガラビトを助けた彼には分かった。
——この女性が……何を失っているかを……。
「……全部、だよ」
「……!何で!?」
「だって……こんなに狂うなんて……それしか……」
「……。誰が、こんな事をしたの!」
「……おそらく、ソーラだろうね」
「自分が狂うと分かってたのに?」
「……分かってたからこそ、試してみたかった。そうじゃないかな」
「……」
その瞬間…女性は悲鳴を上げ、倒れた。
「……!」
そして——。
見覚えのある景色に。そして見覚えのある姿が——
悪夢再来。
「……行くよ!」
この場の雰囲気は、何処よりも冷たく。
彼女達に……緊張が走る——。
VSミーアメア。幕を上げる。
—続く—