二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: どうぶつの森☆ラビリンス村だより★  --己を試す時-- ( No.92 )
日時: 2011/03/11 20:57
名前: 麗 ◆AUKKRecP3g (ID: sMimk0l/)
参照: 元モモ♪だよ!

第10話 私がもっと強くなれたら




「皆・・・、大嫌い・・・!」


「じゃあ・・・あたしも嫌いってことだな。」


「ッ!」


心の中で詠琉ちゃんがつぶやく。


違うよ・・・詠琉ちゃんのことじゃない!
だから・・・お願い、信じてよ・・・


ビー・・・


詠琉ちゃんが、出てくる。


「そんなわけじゃ・・・!」


「うるせぇ!」


パァン!!


「ッ・・・」


詠琉ちゃんは、必死に言う
私の手を振り払った。


違うのに・・・。


「何?あたしに猫かぶってんの?」


「違うよ!」


猫かぶってなんか・・・いない。
ホントに・・・詠琉ちゃんは必要なんだよ!


「分かる。あたしは・・・もう1つのお前だ。だから、
お前のことは分かるんだ。」


「・・・」


「あたしだって・・・嫌いなんだろ?じゃあなんだよ!
さっきの言葉は!」


私は、さっき言った言葉が気持ちの中をよぎった。


『ホントは好きだよ———。』


違う。その言葉は間違い。
好きの前に、大がつくよ・・・。


詠琉ちゃんが言ってるのは違う。
私と正反対の———。


「あれは、ホントの言葉・・・!」


「そんなこと・・・今だったら嘘もありえるんだよ!」


違うってば・・・。
詠琉ちゃんと一緒にいたい・・・。


だけど・・・きっと分かってくれない。
きっと・・・。


「いいか?雲母!!」


「な、何?」


バシィィイィィッ!


詠琉ちゃんは思いっきり私を
平手打ちをした。


「いたっ・・・」


「そんなの、痛くもなんにもねぇよ!!」


詠琉ちゃんの冷たい言葉が、
私の胸を痛ませる。


「お前が・・・もっと強くなれば・・・そんなの
痛くもない。お前は・・・ただ弱いだけなんだ!」


「詠琉・・・ちゃん・・・」


私は・・・弱いけれど・・・。
詠琉ちゃんには・・・言われたくなかったのに・・・。
私を応援してくれると思ったのに・・・!


「おい、雲母。」


「まだ・・・あるの・・・?」


あたしは・・・今言った言葉にそんした。


「一生あたしの前に現れるな!いいか?」


「そんな・・・」


そういうと、詠琉ちゃんは消えてしまった。


「うっ・・・」


私が・・・憎い。


やっぱり・・・一番嫌いなのは・・・自分だ。
詠琉ちゃんの言うととおり、もっと強くなれたらいいのにな・・・。


「ッ・・・」


わたしは、手と頬を触った。


でも・・・こんなものより、
心の傷がもっと痛いよ・・・。


私が強くなれたら・・・・
きっと・・・こんなことにならなかったのだろう。

詠琉ちゃんも・・・


第10話 終わり