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　『危ないので、飛び込み乗車はやめましょう』。そんなポスターを見つつ、満員電車に揺られていた。
　吊り革なんて、なぁんとなくおじさんっぽくて好きじゃない。
「つりかわ、やだなあ」
　莉々に話しかけるけど、無言。
「いっちゃん、わたしはずっと座ってるし、代わろうか?」
　玉ちゃんと莉々は席を取って座ってるのに、わたしが飛び乗った時には、もう席は無く。悲しーな、さみしーな。
　わたしは気まずい中、怒る莉々の顔をじっと見つめていた。