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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.24 )
- 日時: 2011/11/13 13:09
- 名前: 水瀬燈夜 (ID: RHCEY5Ol)
【第1章】再会と、新たな出会い⑨
そんなチェレンの発言に応じたのはNであった。
「……チェレンくん。今回は半年前と違ってかなり過酷な旅になるんだ。キミも実感しただろう? ゲーチスはかなり本気だよ」
Nの言葉に、チェレンが悔しそうに唇を噛む。
確かにそうだ。トウヤは実感していなくとも、Nとチェレンはゲーチスの力を実感している。その強さは、Nの右腕とチェレンの頭に巻かれた包帯が痛々しく物語っている。ボールの中に入れているレシラムとケンホロウも、どこか不安げに揺れているように感じた。
それらをすべて感じ取ったトウヤは、
「……じゃあ、その危険を承知の上で同行する勇気はあるのか?」
そう、チェレンに問いかけた。
チェレンはトウヤの言葉を聞いて信じられないと言わんばかりの反応を見せる。俯いていた顔を上げ、トウヤを見る。その目は、不安と覚悟に満ちていた。チェレンはトウヤの意志を読み取ったのか、意を決したように強く頷いた。
「うん、あるよ。半年前と違って、ぼくも強くなったんだ」
その答えに、一筋の迷いもなかった。トウヤは満足したように頷く。
「よし、じゃあ一緒に行こうぜ? 2人よりは3人のほうが良いだろ」
トウヤは満面の笑みでそう言った。その言葉に安心したのか、Nもチェレンも途端にその場で脱力する。緊張がいくらか解れたのだろう。良かった……というチェレンの呟きも聞こえる。
その時であった。
「ねえ3人とも……ちょっと来て!」
「この子……目を覚ましたわよ」
……件の人が目を覚ましたのは。
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