二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.35 )
日時: 2011/12/28 19:48
名前: 水瀬燈夜 ◆Ci25SRjI3g (ID: RHCEY5Ol)

【第2章】奇襲! プラズマ団④

「ムーランド!!」

プラズマ団の1人が既に気絶しているムーランドに駆け寄る。ムーランドは気合球1発でどうやら急所に当たったらしく、そのまま動くことはなかった。

「ムーランド戦闘不能だね……トウヤ、あとは任せるよ」
「分かってる。イスリル、大文字だ!!」
「な……!!?」

相手が指示するよりも素早くトウヤはウルガモスに指示を出す。指示を受けたウルガモスはナットレイに容赦なく攻撃をする。大文字を真っ向から受けたナットレイはもはや反撃をすることすら不可能であった。

「ぼくらの勝ちだ。さあ、あの子を連れてどうするつもりだったか教えてもらおうか」

ヤナッキーをボールにしまい、チェレンがプラズマ団に歩み寄る。戦う術を失ったプラズマ団は渋々口を開いた。

「レイティア様を連れて来い、というゲーチス様の命令に従う以外、私達は何も知らない」
「ふざけるなよ!! あんだけ大口叩いておいて知らないなんて!!」
「本当に知らないんだよ!! ゲーチス様は我々に何も話していない!! だから我々も答えることが出来ない!!」
「チェレン、落ち着け。それにアンタたちも」

いつの間にか言い争いに発展していたチェレンとプラズマ団はハッとしたようにトウヤを見た。トウヤは表情ひとつ変えることなく続ける。

「お前らは何も知らない。そう言ったな」
「そうです」
「じゃあ、知ろうとはしなかったのか?」
「ゲーチス様に口答えは許されないのです」
「つまり、アンタらは真実を知ることなく動いていた。そういうことか」
「そうだ」

断言するプラズマ団たちに、トウヤは納得したように頷くと割れた窓を指差した。

「今日はこのくらいにしといてやる。オレの気が変わらないうちに早く行くんだ」

トウヤのこの一言にプラズマ団の2人は頷き、移動用だったらしいヨルノズクに掴まって立ち去っていった。