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二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: 【ポケモンBW】災厄の魔女〜凍てつく境界を統べる者〜 ( No.39 )
- 日時: 2012/01/05 23:10
- 名前: 水瀬燈夜 ◆Ci25SRjI3g (ID: RHCEY5Ol)
【第2章】奇襲! プラズマ団⑧
——その同時刻、ポケモンリーグの地下にある城の中で、団員2人が背筋をしっかり伸ばした状態で立って1人の男に報告をしていた。
「——というわけで、カノコタウンにあった反応は間違いなくマリアティス様でした。が、半年前にN様と戦ったトレーナーに阻止され、奪還は出来ず……」
団員の口から淡々と告げられる報告の内容を聞いているのは、片目を隠した初老の男性であった。奇怪な模様の入った服を着ている彼は、団員の報告が終わると同時に口を開く。
「では、アナタたちには罰を与えねばなりませんね」
言い、男性は団員のほうを向く。団員2人は姿勢こそ崩さなかったものの、どこか怯えたような目をしていた。彼らに近づきながら、男性はゆっくりと話し始める。
「アナタたちにワタクシは言ったはずです。彼をしっかり連れてくるようにと」
「ですがアナタたちは口だけが達者なようだ。カノコタウンまで出向いたにも関わらずまだ大人にもなっていない子供にあっさり敗れるほどに」
「そんなアナタたちはワタクシの下で働く義務などございません」
男性から告げられる言葉は団員2人に容赦なく突き刺さる。悲しいくらいに鋭利な言葉の刃は2人に絶望を与えるには十分すぎた。男性は何も言わない団員を一瞥すると、部屋から出て行った。
「サザンドラ、彼らを食べてしまいなさい」
世にも残酷な言葉を、1つ残して。
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