二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- ずっとずっと、 ( No.10 )
- 日時: 2011/12/19 18:50
- 名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: L3qeerbj)
本日も泣けるような晴天だった。彼女と彼が消えてもう何日が経つだろう。きっともう10年は経っているんだろう。あたし達の結末はあまりにも悲しすぎた。ゆっくりと息を吐き出して、落ち着けるように深呼吸をした。心の中でゆっくりと言う。早く帰ってきて。彼女達が消えて、あたし達はもう泣くことすらできなくなった。涙が枯れるほど泣いた。強がった。でも、無理だった。ずっとずっと泣いていた。三日通して泣くと、流石に喉が枯れ果てた。声が掠れた。扁桃腺が腫れた。其れでも彼女と彼の行方なんてつかめなかった。存在自体が消えてしまったかのように、何もかもが分からなかった。あたしも円堂君達も困り果てて、結局10年ぐらい経ってて、其れでも彼女達が何処にいるのかなんて知らなかった。
「——彩音、大丈夫か?」
塞ぎ込むあたしを何時だって励ましてくれたのは円堂君だった。明るい笑顔を作って、明るい声を出して、あたしの背中を押してくれる円堂くん。そんな円堂君も、流石にやつれたような顔をしていた。ずっと彼女達を探していたから当然と言えば当然なのかもしれない。風丸君に至ってはもう半ば泣きかけになりながら焦って彼女を探していたものだ。其れもそうだ、彼にとって彼女の存在はとても大切なものだから。其れを分かって二人は消えたんだろう。ねえ、亜美ちゃん? 少し前まで、豪炎寺くんの行方は知れていた。二人で消えたことだって知ってた。でも亜美ちゃんも豪炎寺君も居なくなった。あたしたちの目の前から、消えてしまったのだ。何を考えたのかあたしにもさっぱり理解できない。でもどうして豪炎寺君が亜美ちゃんと消えてしまったのか、分からない。
「——亜美、」「——豪炎寺君、」
風丸君と二人で、あたし達はずっとずっと待っています。
( 憎らしい程の晴天が嘲笑う )
+
修也が聖帝になったこととは関係ないので悪しからず、
行方不明うまうま!ry 続編も書きたいな、