二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

  days . ( No.17 )
日時: 2011/12/26 11:05
名前: ゆう ◆Oq2hcdcEh6 (ID: VQr8r4K0)
参照: 剣城と南沢さん格好良いね!ry 映画見てきたよ!白竜もシュウもry



+ 2days


( 亜美視点 )

「アミ、泣かないで」

 ——酷く、酷く懐かしい夢を見ていた気がする。おにいちゃん、と、あの人をまだ慕うことが出来た、酷く懐かしい夢。大丈夫だよ、と笑って私の頭を撫でてくれるあの人が私は大好きだった。アミ、と優しく名前を呼んでくれるあの人が大好きだった。とてもあたたかくて、懐かしい夢に軽く嘲笑った。どうせ、もう二度と会えない。
 ふと目を覚ますと、見知らぬ部屋にいた。ぼんやりとした光が照らしていたのは、冷めた赤い瞳。此方をじっと見つめる瞳には感情が無く、何を考えているかさっぱり分からなくて、また、私の考えていることを見透かすような鋭さがあった。

 ここはどこ。

 そうやって言ったつもりだった。きっと、彼には届いていないのだろう。僅かに眉を寄せているのが見える。そんな彼の声もまた、私には届かない。誰だ、とでも言っているのだろうが、私には読唇術も無ければ超能力も無いわけで。喋れない、というように唇の前で人差し指を交差させ×印を作ると、彼は何となく理解した、というように寄せていた眉を元に戻し、無表情を浮かべた。
 それから無言の数分が過ぎ、ばたんと乱暴に扉が開かれる。入ってきたのは女の子、と見覚えのあるシルエットが視界に入った。あれ、エスカじゃん。ぱちくりとエスカを見つめていると、エスカも此方を見つめ返し、思い出したように声をあげた、気がする。声は聞こえない。

「アミじゃねえか!」
「何、エスバカの癖に知ってるの?」

 びし、と私を指差しながら驚いたように瞬きをするエスカに、状況が読めてない女の子のような子が何かを言っている。それも眉を寄せて。エスカは指をさすのをやめ、何かを説明しているようだった。

「昔、一回だけこいつに会った。俺の兄貴を慕ってたんだよ、」

 エスカは私に近づいてそっと頭を撫で乍何かを呟いた。其れは"もしかして、"といっているようにも見えて。すると、今まで腕を組み黙っていた最初の冷たい目をした子が、エスカ越しに私を見据える。威圧感に、私はぐ、と唇をかんだ。悪い子じゃないと分かっていても、矢張り敵意をむき出しにされると此方も警戒してしまう。
 エスカがそんな状況を取り繕うように両手をぶんぶんと振った。落ち着け、と言っているように見える。そして、次の瞬間、何故かエスカの声が聞こえた気がした。

「こいつ、声聞こえねえと思う」

 何で分かったんだろう、と首を傾げていると、エスカの声がまた聞こえた、気がした。





「前にこっちに来た時も、喋れないし、聞こえなかったから」






( 忘れかけたものを思い出した )







本当はバダップと知り合いでも良かったけど兄が居るのエスカだけだったから、