二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
- Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.560 )
- 日時: 2012/10/10 14:44
- 名前: 有栖 (ID: FIlfPBYO)
第40話 誰かの———ウタゴエ
ティムが、そのプラントがある部屋まで移動させてくれる
「ここは…」
「後ろを見ろ」
そう言われて、後ろを向くとそこに卵型の何かがあった
「魔道式ボディの卵。プラントだ」
「これが…」
「すぐにぶっこわしてぇものだが。そうもいかねぇ」
ちょうど、上から降ってきた瓦礫がプラントにあたる。
が、すぐに消滅
結界がはられてる。
これが全部、ダウンロードするとこの古い方舟は消える
「そこで、お前の出番だ。アレン。」
元帥が一通り説明してから、ティムが扉を開け、アレン君を連れていく
ティムも、アレン君も姿が見えなくなった時、又崩壊が進む
—タス・・ケ…テ—
声が聞こえた
「クロ…?」
「(にゃ?)」
クロじゃない。それじゃ、気のせいなのかも知れない
—タ……ケテ・・—
いや、やっぱり聞こえる。気のせいじゃない
でもクロじゃないし、リナ姉でもない。
「誰?」
「ルキアちゃん?」
—ココニ……イル…ヨ・・ダレカ……タスケテ—
リナ姉達には聞こえてない
—タスケテ—
—タスケテ—
何処にいるの
—タスケテ…ボクハ・・ココニイル—
誰かが助けを呼んでいる
私を呼んでいるの?
—コッチ…ダヨ—
声がする方に足が進む
「ルキアちゃんっっ!」
「——…っ え?」
「どうしたの?大丈夫?」
「う、うん。大丈夫だよ、なんでもないから」
—キテ…クレナインダネ—
待って。君は一体、誰?
何を望んでいるの。何がしたいの。何が…苦しいの…?
—ボクハ……—
聞かせて。君の事を。
そして 坊やは 眠りについた
息衝く 灰の中の炎 ひとつ ふたつと
浮かぶ ふくらみ 愛しい横顔
大地に 垂るる 幾千の夢 夢
銀の瞳のゆらぐ夜に
生れ落ちた輝くおまえ
幾億の年月が いくつ
祈りを 土へ 還しても
ワタシは 祈り続ける
どうか この子に 愛を
つないだ 手に キスを
ワタシは 祈り続ける
どうか この子に 愛を
唄が聞こえた
優しいようで悲しい子守唄を
それが君なの
—ボクハ…ボクダヨ…—
—ホカノ…ダレデモナイ—
—ダレニモ…ナレナイ—
—ルキア—
—ボクハ…ココニ—
「イルヨ」
- Re: D.Gray-man 寄生された右目 ( No.561 )
- 日時: 2012/10/13 18:09
- 名前: 有栖 (ID: FIlfPBYO)
「——……」
頭痛がした。目眩がした。
意識がもうろうとしている。前がぼやけて見える
今の声は…ウタゴエは…私は…あれは…あの人は…
あの声は…
『ルキア——』
目の前の光が消える
目の前が闇へと変わる
目の前には————
「頭…痛い……」
「ルキアちゃん!?」
最後にリナリーの声を聞いた
—君はどこにいるの
ボクハ ココニイル—
—どうして、姿を見せてくれないの
キミガフアンテイダカラ—
—不安定…?
ボクガダレダカワカル?—
—君は…
ダイジョウブ キットオモイダセルヨ—
—君は…
ズットズットソバニイタンダカラ—
—君は…
オネガイ ボクヲ タスケテ—
「…リクトは、まだ目覚めないの?」
新しい方舟の中のベットで眠らされているリクト
それを心配している、ロードとベル
「そうみたいだよお?起きても、ボク達の事覚えてるかどうか…」
「………」
「ノアの痕跡も消えちゃってるし…もう駄目かな…」
死んだように眠るリクトはまだ目覚めない
傷は、もうすでに完治していた