二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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銀魂〜出動!真選組!!〜
日時: 2009/12/30 19:41
名前: 梨栖 ◆/Rt1Hjv5#fa (ID: YyD.HMoh)
参照: http://あああああ・・・・全然話がまとまらないよ。ドスランプだよ。

ちわっす!風に吹かれてやってきた地球外生物こと梨栖(りす)です!!

この度はクリックありがとうございます!

銀さん達もモチロン大好きですが真選組の方が面白くかける気がしたので。

アニメはyou tubeで171話まで見たのでそこまでなら話あわせられます!

あとオリキャラ一人混ぜますね。オリジナリティということで・・・

あとオリキャラの設定が図々しいのは百も承知ですのであまり突っ込まないでくださいね♪

それじゃあキャラの紹介いってみよー(・∀・)ノ

CAST*真選組members*>>1

今までのお話(必見!話について来れないと思うので)>>3-

リク募集>>2

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Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.26 )
日時: 2009/12/30 20:45
名前: 梨栖 ◆VFfjKHd9$K (ID: Au8SXDcE)
参照: http://あああああ・・・・全然話がまとまらないよ。ドスランプだよ。

事件簿十三枚目第二部

〜ファミレス・バトルロワイヤル〜

沖田*じゃあ、嫁入り先の挨拶も兼ねて江戸に?

昼食にはもってこいの食品が並んだテーブルに兄弟はいた。

ミツバ*ええ。しばらくは江戸にいるからいつでも会えるわよ。

沖田*嬉しいッス!

ミツバ*私もよ。

頬を赤らめて沖田は言った。今までのサドスティック王子は一体どこに消え去ったのだろう。

沖田*じゃあ姉上が嫁入りして江戸に住めばこれからいつでも会えるんですね。

ミツバ*そうよ。

ミツバは人形のような笑顔で答える。

沖田*僕、嬉いッス。

ミツバ*私もよ。

そんな姉弟の様子を面白半分に見ている人物がいた。

隊員*ぼっ・・・・僕だってよ!!

須藤*・・・・山崎。私は仕事に行くと言ったはずだが?

しびれをきらせた恋歌は呟く。

山崎*まぁまぁ。仕事前なんだから何か食っとかないと持ちませんよ?あれ、どこ行くんですか?

須藤*ドリンクバーじゃ。それが飲み終われば仕事へ参るからそのつもりでおれ。

山崎は不思議に思った。ここにはドリンクバーなんかないのに・・・・・


沖田*でも僕心配です。江戸の空気は武州のと違って汚いですから。あ!見て下さい!あの排気ガス!!

ミツバ*何?どこ?そーちゃん。

山崎はぎょっとした。双眼鏡越しに、沖田とバズーカが自分の目を見つめているからだ。

そして何故恋歌が席をたったかも合点がいった。

灰の煙を吸いながら。

須藤*山崎、車を出せ。

山崎*・・・・・・・・・・はひ。


ミツバ*まぁ何かしら。くさーい。

沖田*ね?酷いでしょ。姉上の灰に障らなければいいんですが・・・

ミツバ*病気なら大丈夫。そーちゃんの仕送りのお陰で治療も万全よ。それよりそーちゃんこそ大丈夫なの?

その言葉に沖田は*畏まった。

畏まった=かしこまった。

ミツバ*ちゃんと三食ご飯食べてる?

沖田*はい!食べてます!!

ミツバ*忙しくてもちゃんと睡眠とってるの?

沖田*とってます!羊を数える暇もないですよ。

それは決して嘘ではない。なぜなら彼は羊は数えていないからだ。

ミツバ*皆さんとは仲良くやってるの?いじめられたりしてない?

沖田*うーん、たまに嫌な奴もいるけど僕、くじけませんよ!

それを聞いて安心したのか、ミツバはふわりと笑った。

ミツバ*じゃあ友達は?悩みの相談を出来る親友はいるの?

沖田はたじろいだ。なぜならそんなものいないからだ。

Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.27 )
日時: 2009/12/30 20:51
名前: 梨栖 ◆u.4VSSiM$g (ID: Au8SXDcE)
参照: http://あああああ・・・・全然話がまとまらないよ。ドスランプだよ。

事件簿十三枚目第三部

沖田の隣においてあるオレンジジュースの水滴がテーブルに滴り落ちた。

沖田*大親友の御月李・・・

御月*何でそーなるのっ!

グワシャ!!皿も割れる勢いで沖田を机にねじ込んだ。そして小声で

御月*いつから僕達友達になったんだよぉ。

沖田*御月。友達ってのは今日からなるとか決めるんじゃなくいつの間にかなっているもんでぃ。

沖田も小声で応えた。

御月*そしていつの間にか去っていくのも友達・・・

沖田*すいませーん!人参スティック三個くださ〜い!

************************************************

御月*友達というかぁ〜、僕としてはお兄さんみたいな!

人参スティック三つ並べられた机に御月はいた。

御月*こ〜いう細かいところに気が回るのも気に入っててぇ〜ね?沖田さんっ!

ミツバ*まぁ、珍しいこの子が年下の方と。

沖田*あはは・・・・

スティックに夢中になっていた御月はようやく口を動かした。

二つ目のスティックを食べ終えたところで沖田が耳打ちをする。

沖田*頼むぜ御月ィ。姉上は肺を患っているんでィ。ストレスに弱い。
   もっとしっかり友達演じてくれねぇと。

その内に、ミツバは最後の人参を手に取り、何か赤いものをかけた。

御月*ちょっとおねーさん?何やってんの?ねえ?おね〜さぁん!?チョットー!それー!タバスコー!

タバスコ丸々一本使って、空瓶を机に置いた。

ミツバ*そーちゃんがお世話になっているお礼に私が特別おいし食べ方をお教えしようと思って。

     辛いものはお好きですか?

御月はその時、背筋はゾッとしたという。

御月*いやぁ〜・・・辛いも何もぉ〜・・・本来これ辛いものじゃない・・・・

ゴホッ!!

ミツバ*やっぱり、ケホッ!嫌いなんですね、コホッ!そーちゃんの、カホッ!お友達なのに・・・・

ケホコホ・・・鳴り止まぬ咳。

御月*(友達関係なくない!?)

首元に冷たい感触を覚えながらそう思った。

沖田*好きだよなァ。御月。

御月*(何コレェ〜・・・今までにないタイプ〜・・・これは下手を踏むと・・・・)

そう思っている間にも、ミツバの顔つきはだんだん険しくなり過呼吸でも起こしそうな顔だ。

咳き込む吐息はもはや虫の息であった。その時、口から赤い液体を吐いた。

沖田*御月ィ!!

御月*こっ、今度の非番変われよオォォ!!

いくら残虐少年といわれた彼でも、そこまで非情ではない。

覚悟を決めた御月は、人参スティックを一気食いで片付けた。

御月*ギャアアアアアアアアアアーーーーー!!!

タバスコ一本分の炎が吹き出る。

沖田*姉上!!姉上しっかり!!

ミツバ*大丈夫。さっき食べたタバスコ噴いちゃっただけ。

御月*ぽぷー!!

御月はその場に倒れこんだ。

************************************************
〜某貿易港〜

土方*ゴフッ!!

須藤*ガハッ!!

同じ頃、張り込みにせんべいを食べた副将二人がその場に倒れこんだ。

土方*何じゃこりゃ〜・・・ガホッ!!み・・・水・・・

山崎*差し入れですよ。沖田さんのお姉さんから。激辛せんべい。

土方*山崎テメェなめてんのか!あれ、何でアフロ?

山崎*俺に怒らんで下さい。怒るならミツバ殿に。それに・・・・・・・

チラ。山崎はもう一人の被害者の方を見た。

須藤*ぐああ・・・間違いないよコレ毒物混入してるって。死にたくないよ。まだ死にたくないよ。仮に死ぬとしても何か守りながら大勢と戦って美しく花を散らせてく方向希望なんだけど・・・・・

山崎*静かだけどもっと取り乱してるのがいますから。キャラ変わってますし。

土方*だな。

土方はポケットからライターを取り出す。

山崎*何でミツバ殿に会われなかったんですか?真選組結成前、武州にいた頃からの仲なんでしょ?

局長から聞きました。と付け加えた。

それを聞いた土方の顔つきは、いくらか複雑な面立ちになった。

須藤*元はこの不振船体調査は我等で十分片付く。そなたが出る幕などないはずじゃ。

土方*いんだよ。ガキが知ったようなこと言うな。っていうか何でテメェはアフロなんだよ!

須藤*近日、攘夷浪士共に使用される武器は以前とはモノが違うてきておる。
   廃刀令のこの時勢、そのような代物手に入るはずがない。幕府のものが横流し、闇取引しておること相違いない。

何となく恋歌は話を戻した。

山崎*ふく・・・土方副長。ミツバ殿と何かあったんですか?

が、無駄だった。

土方*ああ、何かある。間違いねえ。

山崎*やっぱり!焼けぼっくりに火がついて〜・・・みたいな。

土方*火がついたら大変なことに・・・って何言ってんだよテメ、ンな訳ねぇだろ!何でアフロなんだよ!

山崎*ミツバ殿。結婚するらしいですよ。

土方*だから関係ねえってンだろアフロ!殺っちまうぞホントによぉ!

須藤*しかも殿方は貿易長で大層な億万長者。玉の輿ではないか。

土方*だから知るかよ!!このバカガキ!!

須藤*バッ・・・・!!

Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.28 )
日時: 2009/12/30 20:53
名前: 梨栖 ◆eEkUpqt7$w (ID: Au8SXDcE)
参照: http://あああああ・・・・全然話がまとまらないよ。ドスランプだよ。

事件簿十三枚目第四部

山崎*大丈夫ですよ。須藤副長。貴方の頭はそこらの大人よりずっといいですから。

須藤*何じゃ。それではまるで私がバカガキといわれたことを引きずっておるようでは・・・

双眼鏡越しに須藤は何かを捉えた。

************************************************
綺麗な月夜。

沖田*今日は楽しかったです。

江戸の色々な店先で買った紙袋をミツバに渡した。

ミツバ*そーちゃん、ありがとう。

御月*今日くらいウチの屯所に止まればいいのにぃ〜、女一人しかいないけど結構楽しいよ。

沖田*そうですよ。何も婚約者の家に泊まらなくても。

ミツバ*ごめんなさい。こちらで色々やらなくてはいけないことがあって…御月さん、今日はありがとう。

静かに笑って言った。

御月*気にしなくていいよ!ぼくもたまたま非番だっただけだし。

沖田*じゃあ、姉上。ここで、先に入ってください。

ミツバ*ええ。

御月と沖田に背を向け、問をくぐろうとしたが彼女は立ち止まり

ミツバ*そーちゃん・・・あの・・・『あの人』は・・・

あの人?御月は疑問に思った。隣で聞いていた沖田は顔をしかめて

沖田*野郎とは会わせねえぜ。今朝方も何も言わずに仕事に出て行きやがった。

そういって屯所の方向へ、闇へ溶けていった。

御月*ちょっと待っておき…総悟さーん!野郎って誰!?今朝方誰が仕事に行ったの!!

基本的に他人のスケジュールを頭に入れない御月には分からなかった。

ミツバ*仕事・・・相変わらずみたいね。

寂しそうに笑いかけられた。御月は顔を少々掻いて

御月*まぁね。やることは犯罪スレスレだけど!

ミツバ*ごめんなさい。ワガママな子で。私のせいなんです。幼くして両親を亡くしたあの子に寂しい思いをさせまいと甘やかして育てたから。身勝手で頑固で負けず嫌いで近藤さんがいなかったら友達なんて誰一人いなかったわ。だから・・・・・

憂鬱気な眼差しを御月に向け

ミツバ*本当は貴方も友達なんかじゃないんでしょ。

御月*言っとくけどあの人が仕事してンの見たことないからね、僕。Sにも目覚めるしさぁ・・・・

クスクス・・・始めて見たような陽射しのような笑顔が戻ってきた。

御月*まぁ僕もそんなにちゃんと仕事してるわけじゃ・・・・

その言葉は車の光で遮られた。

バタン。そこからは三人の人間が現れた。

土方*おい、テメエ等そこで何してる?この家は・・・・・

御月*あ、何だ土方さんか〜・・・・・って、ん!?

御月をよそにお互いを見つめてじっとしている男女。

ミツバ*と・・・十四朗さ・・・・コホッ!コホコホッ!!

その場に彼女は倒れた。蟲のような息をして。

土方は片手を伸ばしたまま、動向を完全に開けていた。

御月*ちょっと・・・ミ、ミツバさん!?ミツバさん!!

************************************************

ミツバの婚約者の家に全員招かれて座った。

山崎*ミツバ殿…体が悪いと聞いてたがこれ程とは。っていうかなんで御月さんが?

御月*ま、成り行きってやつ?ところでジミーこそ何でアフロなの。

山崎*成り行きです。

御月*どんな成り行きだよ!!・・・・ま、でもそちらさんは成り行きって感じじゃないみたいだね。

縁側の土方を目だけで見た。

御月*顔見合わせただけで倒れるなんてよっぽどの事があったと僕は睨んでるんだけど?

悪戯な笑顔を手に持っている饅頭に向けた。

土方*テメェにゃ関係ねぇ。

それを煙と、一言で冷たく突き放した。

プッ!!笑い声が漏れる。

御月*…スンマセーン。男と女の関係に他人が首突っ込むなんてヤボでさぁ。スンマセーン。クプププ・・・

山崎*ブヒャハヒャハヤハヤハヤ!!!

須藤*こ、これ。山崎、笑うな!ああ見えて土方殿はウブなのじゃ。ハッ・・・ハハハハハハ!!

土方の腰の鞘から、スラリと剣が抜かれ

土方*関係ねえっつってんだろうが!!大体なんでテメェ、ここにいるんだ!!

山崎*土方副長落ち着いて!!隣には病人が!!

土方*うるせぇ!!大体なんでテメェアフロなんだよ!!

ガラッ。襖の向こうからいかにも「金がある」という面立ちの男が出てきた。

家主*ミツバを屋敷までお運び頂きありがとうございます。私、蔵場洞爺と申します。

薄気味悪ささえ覚えるその顔をスッと上げた。

Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.29 )
日時: 2009/12/30 20:54
名前: 梨栖 ◆/6TmtFJO$I (ID: Au8SXDcE)
参照: http://あああああ・・・・全然話がまとまらないよ。ドスランプだよ。

事件簿十三枚目第五部

蔵場*あまり外を歩き回るなと入ったのですが・・・

誰だコイツ?山崎を除く三人はそう思った。

山崎*(ミツバ殿の旦那になるお人ですよ。

山崎の囁きで全員合点がいった。

御月*(あんな綺麗な人の旦那だったら結構二枚目かと思ったんだけどさー・・・・

須藤*(不釣合いじゃ。肩を並べたら絶対不釣合いじゃ。

山崎*(そこ!!失礼な発言やめなさい!!

蔵場*真選組の方ということはミツバが弟さんのご友人・・・・

??*友達なんかじゃねぇですよ。

声の主は沖田であった。土方を邪険そうな目で見るのは変わらないが今までとは何かが違った。

蔵場*総悟君。きてくれたのか・・・ミツバさんが・・・

蔵場を無視して、土方に歩み寄る。

沖田*土方さんじゃありやせんか。こんなところでお会いするとは…どのツラ下げて姉上に合いに来れたんでぃ

沖田の目はずっと開いた瞳孔を見つめている、いや、睨みつけていると言った方がいいだろう。

山崎*違うんです沖田さん!オレ達は偶然・・・・

言い終わらないうちに、土方の蹴りが山崎の喉笛に入り込んだ。

間髪いれずに首の根を掴み取って

土方*・・・・・・・・邪魔したな。

山崎を引きずって帰った。成り行きで須藤もそれについていった。

須藤*ミツバ殿によろしく伝えてくりゃれ。

一言言い残して。ただその返事は返ってこなかった。

************************************************

山崎*土方さん!!いいんですか!?

ミツバが横になっている部屋を通り過ぎる時山崎が言った。

土方はそれに応えることなどなかった。

ただミツバの目を一瞬だけ見て何事もなかったかのように立ち去ったのを須藤は見逃さなかった。

また、ミツバは夢うつつに、昔の思い出の引き出しを開けていた。

************************************************

山も青く、蝉時雨の鳴り止まぬ夏。武州の澄んだ空気なら尚更鬱蒼と聞こえる。

ミツバ*そーちゃん!そーちゃん!!稽古の時間よ!

いつもなら早起きして勝手に稽古に行くはずの幼い総悟は自分の目の前で寝そべっている。

どうしたの?そう聞くと

総悟*…ムカツク奴がいるんです。

ミツバ*こないだから道場に来てるって言う人?

総悟はこっくり応えた。

総悟*僕より後輩のくせにタメ口だし生意気だし、あいつが来てから近藤さんもあんまり構ってくれないし

ボソボソ鬱憤を漏らす総悟にミツバはそっと近づく。

総悟*もうやだ。僕同情行きたくないッス。

ミツバ*そーちゃん。

背後から人の気配がした時

土方*沖田先輩。稽古の時間ッス。

黒髪のポニーテールが風になびく。彼こそ、若かりし日の土方十四朗。

総悟*テメェなんで人ン家に入ってんだよ!!

殴りかかろうとする総悟を片手で抑えて

土方*近藤さんに連れてくるように頼まれたッス。さあいきましょう。

さっきの山崎のようにズルズル、ズルズル、引きずられていく。

総悟*いでででで!!テメェそれが先輩に対する態度かよ!!離せえぇ!!

クスッ。姉の笑い声。自分に向けられた訳じゃない。

・・・・・・・気にくわねえ。

またある時、蕎麦屋。

ザッザッザ・・・空の一味のビンが五本。

近藤*ダメだってミツバ殿!!そんなに一味かけちゃ!!身体に悪いですよ!!

ミツバ*だって美味しいんだもの。

近藤*だものじゃないよ!!絶対身体に悪いよ!!全く近頃の若者は・・・

ニュルニュル・・・・

近藤*トーーーーシーーーーーー!!ナニソレ!!ナニソレ!!何食ってんの!?

土方*味のIT革命や。

近藤*何言ってんの!?何のモノマネ!?ちょっとー!!ミツバ殿も食べたらダメだって!!

************************************************

・・・・・・・・・・・・気にくわねえ。そう、昔から気にくわねえ奴だ。

道場で素振りしている土方に沖田は言った。

沖田*土方さぁーん。一手ご教授してもらってもいいですかね?

************************************************

大江戸病院。果物が置かれたミツバの病室。

ミツバ*ごめんなさい。私の病気のせいでまた式が延びちゃったわね。

蔵場*いいんだよ。焦らずゆっくり直そう。式なんて形式でしかない。僕はもう君と夫婦のつもりだよ。

また人形のような笑顔でミツバも答えた。

〜病室前〜

御月*(野郎、何夫婦宣言してんだよ!ちょっとキャロット13一暴れしてくるであります。あんこ13!

サングラスをかけ、ライフルを構えた。

須藤*(誰があんこ13じゃ。死人出るからやめい。

サングラスをかけてツッコむ姿に、お前も乗り気じゃねえか!とツッコみたくなる。

ミツバに頼まれてお遣いに行っていた御月と須藤が覗いていた。

蔵場*じゃあ僕は仕事があるからこれで。辛いもの食べちゃダメだよ。身体に障るから。

ミツバ*分かってます。私だってそこまでバカじゃありません。

蔵場*それじゃ、また来るよ。

サングラスを外した御月達と入れ違いで出て行った。

御月*はい!頼まれてた。「カラむ〜〜〜〜ッチョ!!」だよ!!

須藤*後は激辛せんべいと、パパネロ君を購入致しました。

ミツバ*まぁ、ありがとう!

楽しそうに早速袋を開けた。

ミツバ*御月さんは辛いものお好きだったわね?須藤さんもいかがかしら?

真っ赤に染まったせんべいを前に、二人は食欲をなくした。

御月*うぉ〜い。ザキヤマー。お前は??

ベットの下に、携帯食を出して

山崎*このソーセージがあるから大丈夫です!!

ミツバ*あれ?山崎さん?何でこんなところに?

山崎*しまったぁーーー!!

跳ね起きようとしたが、ベットに妨げられた。こぶの出来た頭をズキズキと疼くめながら痛みに耐えていた

御月*このバカザキ!!

須藤*それでようも監視役なぞ務まるものぞ!!

ドカドカ・・・・山崎は三つの痛みを凌ぐハメとなった。

************************************************
道場では、市内がぶつかり合う音しかしなかった。

沖田*最近!姉上の!周りを!嗅ぎまわさせてる様で!一体!どういう!!つもりですかね!!

その沈黙を破いたのは沖田だった。

沖田*もうこれ以上姉上の幸せぶち壊すようなマネは・・・・

ウォ!!バチィン!!

風きり音と、ぶつかり合うしないで数秒間静寂になった。

沖田*やめてもらえませんかねぃ?

土方*蔵場…奴は攘夷浪士と大量の武器を闇取引している。密輸で仕入れたのを高値で売り捌いている。

姉の良い人は、自分達の敵・・・頭では瞬時に分かった。

************************************************
〜同じ頃・大江戸病院屋上〜

御月*マジでか!!それミツバさん知ってんの!?

山崎*いえ。土方副長に誰にも言うなと・・・・

食べ差しのソーセージを片手に山崎は言った。

須藤*早速、李麻に言うておるではないか。

山崎*アッ!!

御月*お前マジでどうやって入隊試験通ったんだよ!!

須藤*男女の仲とは難しいものじゃ。

須藤は誰にともなく呟いた。二人とも目が「?」だ。

須藤*互いに愛でておるゆえ己の想像が相手を引き離し中をこじらせて行く。
   互いに愛でておるからこそ臆病になって相手に真意を伝えられぬ。

御月*・・・・・・・・・・・ふくちょ・・・どういう意味?

須藤*お子様に分かるものか。


夕焼けをそっと見つめた。


************************************************
〜道場〜

沖田*土方さん。相手がどんな武器を持とうとも俺達が叩ッ斬ればいいだけじゃないですかぃ。

バッ!!一歩二歩間合いを開けて、土方は訊いた。

土方*それは俺に奴を見逃せってことか!?

沖田*あれ?そう聞こえやせんでした?

土方は半ば呆れた。道場の外へと足を踏み出した。

土方*今のは聞かなかったことにしてやる。相手は終わりだ。

沖田*・・・・・・・・もう長くねえんでさぁ。やってらんねぇよ。

小さい頃から弟の世話ばかり。自分の事はほったらかしで婚期も遅れた。

そしてようやく幸せを手に掴んだと思ったら・・・・

沖田*せめてよぉ・・・死ぬ前の一時でも人並みの幸せ味あわせてやりてえんでさぁ。ちょっとだけ、時間を!!

これ以上の屈辱などなかった。憎き野郎に頭を下げるなんか。

しかし土方は

土方*取引は明日の晩だ。刀手入れしとけよ。

非情。沖田はそんな思いに駆られた。気にくわねえ、沸騰した湯のように何度も何度もそう思った。

人の大事なもんばっかり持っていきやがる。

気がついたら竹刀を振りかざし宙を待っていた。

沖田*土方アアアアアアァァァァァァ!!!

ドカッ!!

何が起きたかは分からない。ただ竹刀と沖田が倒れているだけだった。

土方*知ったこっちゃねぇんだよ。テメェのこのなんざ。

・・・・・・・やっぱり・・・・・気にくわねえ・・・・・そんな雨垂れが沖田に落ち続けた。

Re: 銀魂〜出動!真選組!!〜 ( No.30 )
日時: 2009/12/30 20:55
名前: 梨栖 ◆tazT23.W$E (ID: Au8SXDcE)
参照: http://あああああ・・・・全然話がまとまらないよ。ドスランプだよ。

事件簿十四枚目〜仕事と私どっちが大事七日という女にはジャーマンスープレックス〜


江戸に降る鬱蒼とした通り雨。先程まで散歩を楽しんでいた車いす。

医師に熱い眼差しで見つめられたカルテ。水を跳ねながら中へと入っていく。

その様を、少し楽しそうに上から見ている御月李麻。彼は民が困り果てる様を見るのが大好きだからだ。

ミツバ*御月さん。昨日は山崎さんと何を話していたんですか?

それで御月は雨で輪郭があやふやになったミツバに目線を戻した。

御月*ああ、何でアフロになったのか経緯を洗いざらい吐けってね。あと〜・・・・・

ビデオの入った紙袋に目をやった。

ミツバ*あら、なぁにそれ?

御月*男同士の秘密!!

ミツバはクスクス笑って

ミツバ*男の子っていくつになってもそうなのね。女の子の入る余地なんてないんだから。

御月*アハハ。男で言うところの女の子の買い物みたいなとこかな?

ミツバ*つるんで悪巧みばかりして。皆振り向きもしないで私を置いていって。

少し寂しそうに笑うミツバを見て御月は顔をかいた。

あいつ等どういう神経持ち合わせてんだか・・・・こんなステキな人おいてって。

不意に蔵場の事が頭に浮かんだ。そういえば須藤が言っていた・・・・・

攘夷浪士との黒い繋がり・・・・そんな奴にこの陽射しのような笑顔が守れるのか。

その時だった。白いシーツが、赤いものに染まっていくのを見たのは。

************************************************

御月*容態が急に悪化したんだ。お医者さんは家族はそれ相応の覚悟しとけって・・・・

全身の血の気を引かせた顔でガラス越しにミツバを見る沖田におどおどと説明した。


************************************************
波止場。取引先。

山崎*副長。行ってあげてください。ミツバ殿の大変な時に、それも婚約者をしょっ引くなんて酷です。

傘も差さずに、土方、須藤、山崎はそこにいた。

湿気るタバコを足で掻き消して、山崎に背を向けた。

土方*俺が薄情者だとでも言いたいのか。

そこに立っているのは、異名の通り鬼の副長、土方十四朗だった。

他言するなよ。とだけ吐き捨て、そのまま取引現場へと足を向けた。

山崎*副長!!須藤副長、どうすんですか!!

須藤*相手が誰であろうと悪人はしょっ引く。それが我等の使命にして義務じゃ。それに・・・・

瞳孔を完全に開いた深い緑色の眼を真っ直ぐと山崎に向け

須藤*己の愛妻が死線を彷徨うておるというのに商売に勤しむ輩もおる。・・・ただ皆には知らせておけ。

彼女もまた、雨雲の中へと消えていった。山崎はしばらく呆気に取られていたが、事の重大さに気付き

山崎*ちょっとあんた等!!まさか・・・・・・

************************************************

近藤*総悟。

昨日からガラスの奥のミツバを見つめる総悟に近藤は声をかけた。

近藤*いい加減休め。昨日から一睡もしてないんだろ。代われ。俺寝てきたから。

沖田*・・・・くま。あいつはのん気でいいですねぃ。

ベンチで寝入った少年を見た。

近藤*くまじゃないメイクだ。…トシと派手にやりあったらしいじゃねぇか。負けるなんて珍しいな。

沖田*今は・・・野郎の話はやめてくだせぃ。

聞こえなかったかのように近藤は続ける。

近藤*詳しくは教えてくれなかったが言ってたよ。今のお前には負ける気がしねぇってな。

沖田*やめろって言ってるんでぃ!!

肩を張ってそれを遮った。

沖田*何でぃ。皆二言めにはトシ、トシ…肝心の野郎はどしたぃ。姉上がこんなだってのに姿も見せねぇ。

一睡もしてないからか、本当に腹が立っているのか、あるいは両方なのか。

その眼から何か異様なものを感じ取れる。近藤は土方の言葉の意味を合点した。

沖田*昔フッた女がどうなろうが知ったこっちゃねぇってかぃ。流石にモテる男は違うときた。

近藤*やっぱりお前。疲れてるみたいだな。寝ろ。

沖田*軽蔑しましたか。

近藤はそれに応じない。

沖田*邪魔ですかぃ。土方さんと違って。

近藤がカッとなったその瞬間だった。

山崎*局長ーーーーーーーーー!!!大変なんです!!副長達がああぁぁ!!

************************************************

ガラガラ・・・次々に運ばれていく、怪しい武器達。それを満足げに高見で見る男・・・・・

その男の喉笛に、ジャキン。一本の剣が現れた。

土方*・・・・・天海屋、蔵場当真だな。御用改めである。神妙にしてもらおうか。

刀の主が、ドスの聞いた声で問いただす。

蔵場*貴方はいつぞやの。

土方*武器密輸及び不貞浪士との違法取引でお前を逮捕する。神妙にお縄につけ。

蔵場はフッと笑い

蔵場*友人の婚約者をためらいなく捕まえますか。なかなか太い神経をお持ちで。

土方*犯罪に手ェ染めておきながら真選組の縁者に手ェ出すとは・・・フフ、テメェも太ェ野郎だ。

ガシャギャシャ!!何本もの武器が鬼に向けられる。

眉の一つ動かすこともなく

土方*こんな大勢、俺『一人』で囲んでもいいのか。

ひと・・・・・・・り・・・・・・?蔵場は眉をひそめた。

一人で来たのではないのか・・・・まさか!!

気付いた時にはもう遅い。土方の背後にいた人間が刺し貫かれていた。

その人間が最期に見たのは夜叉のように光る、緑色の眼であった。


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