二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 『Blank book』—空白の本— byギャグ漫画日和
- 日時: 2010/01/26 20:28
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
おはようございます、こんにちは、こんばんわ!慧智瑠と言います。
今回は、Blankbookこと空白の本に、ギャグ漫画日和の主なキャラクター達
を迷いこませ、本の中の様々な物語を面白くしよう、というものです。
長編っぽくなりますが、一旦終わっても、人気があれば続けようと思います。
何でもありの方向で行くので、頑張ってついてきて下さい(笑)
注意は、駄文、荒らしは禁止、更新マイペース、ぐらいです。
〜キャラ紹介〜
●飛鳥組
聖徳太子・・・頭が幼稚園児並のくせに摂政で、常にカレー臭(加齢臭?)を撒き散らしている。
主に青い長袖のジャージを着ていて、ほとんど仕事をせず、妹子に任せている。
カレーと犬が好きな天然バカ。
小野妹子・・・太子に渋々付き合ってあげてる苦労人。
普段、赤いノースリーブのジャージを着ている。
特に尊敬している訳ではないが、太子を励ましたりして、根は優しい。
が、裏の性格があったりなかったり・・・。
ネーミングセンスが凄まじいほど悪い。
フィッシュ竹中・・・後頭部が魚という不思議な人、と同時に太子の数少ない友人でもある。
妹子の名前を太子にイナフと教わってしまった為、妹子をイナフと呼んでいる。
●細道組
松尾芭蕉・・・俳人、のはずなのだが万年スランプ状態の為、ろくな俳句も作れていない。
そのせいで弟子の曽良に軽蔑されている、早く言えばヘタレ。
でも、たまに俳人らしくいい句を作る。
マーフィーという、老けた熊のぬいぐるみが友達で、いつも傍に置いている。中身は当然綿。
河合曽良・・・芭蕉の弟子、だが、下手な俳句しか詠まない為、見下している。
一言で言えばドS、なのでしょっちゅう芭蕉を苛めている。
俳句を作るのは上手いほうで、スランプ時の芭蕉よりは上手い。
●天国組
閻魔大王・・・セーラー服が大好きな変態。
部下の鬼男からはイカと呼ばれている。
普段座っている椅子は、緊急脱出用としてジェット機が付いている。
冥界の王としての威厳があまり無い。
閻魔7つ道具を持っているが、セーラー服等しか入っておらず、ほとんど役に立たない。
鬼男・・・頭から小さな角が2本生えていて、爪も自由に伸縮できる。
毒舌で、閻魔をよく罵っている。
ほとんど閻魔の代わりに仕事をやっていて、変な事をしている閻魔を爪で刺す。
上記のキャラ設定で行こうと思います。
では、大丈夫なんだぜ☆って方は、どうぞ楽しんでいって下さい。
- Re: 『Blank book』—空白の本— byギャグ漫画日和 ( No.28 )
- 日時: 2010/01/29 21:08
- 名前: レッド ◆mAzj/Mydf. (ID: ZxuEMv7U)
うん!八雲の新作はないの?
あんたの小説を読んでたら・・・なぜか、ファンになっちゃった(笑)
- Re: 『Blank book』—空白の本— byギャグ漫画日和 ( No.29 )
- 日時: 2010/01/29 21:09
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
芭蕉と閻魔のキャラが、ヤバい事になりました(汗)
鬼男も何かが変わってます・・・。
妹子が酷い目に遭ってるので、妹子loveな方は心して読んで下さい。
—昔々あるところに、灰被りという二重人格の少女がいたそうな。
・シンデレラ
「シンデレラ?ちょっとこっちに来てくれる?」
芭蕉の甲高い声が、あまり広いとは言えない屋敷に響く。
「はい、何でしょうか。義姉さま。」
ボロボロな服を着た妹子が、忙しげに芭蕉の部屋へ駆けつける。
「あのねぇ、そこの暖炉に汚らしい鼠がいたのよぉ。退治しちゃってちょうだいよ。」
芭蕉が気味の悪い物がいるかのように、灰の積もった暖炉の中を指差した。
妹子がしゃがみ込んで暖炉内を見回すが、鼠どころか生き物一匹も見当たらない。
「居なくなったみたいですよ義姉さま・・・っ!」
いきなり背を蹴られ、暖炉の灰を思いっきり被ってしまった。
「あらあら、やっとあの汚らしい鼠を見つけたわん。それにしても灰を被って汚らしい事、正しくシンデレラ(灰被り)の名に相応しい身形だわね。」
芭蕉がクスクス笑いながら、妹子を見下げる。
「さて、鼠も見つかった事だし、戻っていいわよ。」
ほとんど芭蕉に追い出されるかたちで、妹子は退室せざるを得なかった。
「シンデレラァ、ケータイ壊れてんだけどさぁ、犯人お前っしょ。まじムカつくんですけどぉ。」
廊下を掃除していると、部屋から顔を覗かせた閻魔が、纏わりつくような声で妹子を呼びとめる。
「犯人は僕じゃありません!それは閻魔義姉さまが壁に叩き付けたりするから壊れたんです。」
「言ってくれんじゃん!芋のくせに・・・!!」
閻魔と妹子の間に、険悪な空気が流れ出すのを止めたのは、鬼男が妹子を呼ぶ声だった。
「・・・僕は行かせてもらいます。」
「・・・勝手に行けば良いじゃん。」
妹子が鬼男の元へ行くと、彼はボロ雑巾を手に妹子を待っていた。
「只今参りました、義母さま。」
「シンデレラ、掃除が終わったみたいだから、今度は階段の手摺や装飾品をこの雑巾で磨いてきてちょうだい。
その前に、あなたの被ってる汚い灰を払いなさいよ?他の部屋が汚くなるわ。」
「・・・分かりました。」
「返事は素早く。」
鬼男の鋭利な爪が、妹子の顔に掠り傷を付ける。
「分かりました。」
「今度は刺すからね。」
この屋敷には、広さの割に絵画や手の込んだ金細工の置物などが、たくさん置かれていた。
鬼男からボロ雑巾を受け取り、さっと各部屋を回って磨くべき所を見極め、磨いて行った。
「終わりました。」
元々ボロボロだった雑巾に、大きめな穴が一つ加わった頃、妹子は廊下の手摺と、全部屋の装飾品を磨き終わっていた。
「終わったのね、じゃあ一時間だけ休んで良いわよ。」
「ありがとうございます。」
これ以上何か言われるのも嫌なので、急いで二階にある自分の部屋に籠った。
しかし、狭いし日光は入らないし、人間の部屋というよりは物置部屋に近かった。
「郵便でーす!」
外の郵便屋さんの元気な声が、妹子の部屋にまで響く、多分壁が薄いせいだ。
「閻魔、取っておいで。」
「えー、だりぃからやだぁ。」
「たまには運動しないと死ぬわよ?あんた。」
「はぁいはい。」
この緩慢な空気も、次の閻魔の言葉で急変した。
「・・・王様主催の舞踏会だって。」
「「嘘!!!」」
鬼男と芭蕉の声が重なる。
「早速準備よ!妹子、降りてらっしゃい!!」
まだ三十分しか休憩していないのに呼ばれ、無視も考えたが敢えて行っておく事にした。
「はい!」
下に降りると戦場と化していた。
箪笥からドレスをあれこれ引っ張り出したり、各自のアクセサリーを探したりと、さっきまで綺麗だった筈の部屋が、すごい事になっていた。
「妹子!私達の靴を磨いてちょうだい!!」
芭蕉がヒステリックに叫び、仕方なく全員分の靴を受け取りせっせと磨く。
やがて、それぞれ何を着ていくか決めたのか、今度はドタドタと階段を駆け降りる音が聞こえた。
「妹子!靴は磨けた!?」
「あともう少しで・・・」
「急いでよね、全く。」
急いで磨き終わった靴を差し出すと、みんな我先にと靴を履く。
「じゃあシンデレラは、居間の机に置いてあるメモの用事が終わり次第、舞踏会へいらっしゃい。」
「どうせ着ていく服も無いんでしょうけどね。」
「私達のドレスを勝手に着ないでちょうだいよ?」
妹子は三人を見送った後、メモに書かれていた仕事をこなした。そんな事はよくある事なので、別に難儀する事も無かった。
しかし、一番妹子を困らせたのは、義姉達の言うとおり着ていけるドレスの無い事だった。
実は舞踏会に行く事はシンデレラの夢だったので、行けないという現実は妹子にとって一番嫌なものだった。
「どうすればいいんだろ・・・。」
悲嘆にくれた妹子は既に死んでしまった母の墓前に居た。
母が生きている時は、あんなに幸せだったのに・・・。
あまりの悔しさに涙をこぼした。
「お嬢さん、どうしてこんな所で泣いてるの?」
振り返ると、ハシバミの木の枝に腰掛ける人影があった。
あのハシバミの木は、生前母が好きだったため、死んだ後に植えたものだった。
「あなたは・・・誰?」
- Re: 『Blank book』—空白の本— byギャグ漫画日和 ( No.30 )
- 日時: 2010/01/29 21:12
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
なっ、ファ、ファックショイ!!!(何やっとんじゃボケ。
ファ、ファンですと!?俺の!!?いやいや・・・冗談言わんといて下さいなwww(笑)
- Re: 『Blank book』—空白の本— byギャグ漫画日和 ( No.31 )
- 日時: 2010/02/01 23:39
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
むぅ、うまく続かん・・・。
だれか俺に脳味噌分けてくれ・・・それか、時間をくれ。
- Re: 『Blank book』—空白の本— byギャグ漫画日和 ( No.32 )
- 日時: 2010/02/02 00:37
- 名前: 慧智瑠 (ID: acQ6X1OT)
—麗しの少女は、何故か赤いジャージを着ていたそうな
・シンデレラ(中編)
「あなたは・・・誰?」
問いかけると、人影は「おっと、これは失礼」と言いながら、ひらりと木から下りてきた。
「僕は、あなたのお母さんにあなたを助けてくれるよう頼まれた、白鳩です。」
仄かな月明かりに照らされた人影は、曽良だった。
「お母さんに?」
「あなたは舞踏会に行きたい、だけど着ていけるドレスが無い。違いますか?」
「・・・その通りです。」
「ではこれを。」
木の根元にいつの間にか置いてあった、白い包みを手渡す。
「・・・靴?」
包みの中には、黄色っぽい茶色をした革靴が入っていて、見様によっては金色に見えた。
「まずそれを履いて下さい。」
履いてみると足がすっぽりと綺麗に収まった。
「履きましたけど・・・服はどうすればいいんですか?」
「それは僕がやるんで、こっちに来て下さい。」
妹子が曽良の傍に寄ると、曽良は妹子の服に手を翳し、なにやら呟いた。
「……これで良い筈です。」
「わぁ!ありがとう……これは何かのミスですよね。」
妹子が着ていたボロボロな服は、新品の赤いジャージになっていた、しかも何故かノースリーブだ。
「ミスじゃないですよ、それで合ってます。」
曽良が、満足そうに微笑んだ。
「えっ、じゃあお母さんが、これを着せるように言ったんですか?」
「いや、僕が勝手に決めました。似合ってますよ。」
「いや、似合ってるとかの問題じゃなくて……。」
まず、ドレスじゃないですよね?と言おうとしたが、無視され話を進められてしまった。
「良いですか?靴はともかく、そのジャージは夜の十二時には、魔法が解けて元のボロ服に戻ります。
なので、それまでには帰っておく事。
あと、あなたはパーティーに招待されている訳ではないので、上手く忍び込んで下さい。」
「えっ、そんな……!!」
「じゃあ、あとは上手く立ち回って下さいね。では、僕はこれで。」
曽良が歩き去っていき、寒風が墓場を吹き抜けた。
「しょうがない……行くか。」
遠くにキラキラと明るく輝く灯が見えた。
それを目印に道を進むと、重々しい門の前を門番が守っていた。
しかし、居眠りをしているのか近寄っても反応がない。
「……入っちゃえ。」
門が少しだけ開いていたので、その隙間に上手く身体を滑り込ませ、城内に入り込む。
「うわぁ……大きい城。」
上を見ながら歩いていると、誰かとぶつかってしまった。
「……!?」
声を上げるより早く口を手で塞がれ、物影に引っ張り込まれる。
「ふぃー、危なかった。」
やっと口から手が外された。
「ちょっとあんた、いきなり何するんですか!」
開口一番、妹子が怒りを露わに叫ぶ。
「シーッ!他の奴らに見つかるだろうが。」
暗闇の中で、相手が小さな声で囁く。
「じゃあ、あなたは一体誰なんですか。」
妹子も見つかると不味い身なので、声のトーンを落として尋ねる。
「私はこの国の王子だ。結婚相手を決めろと、周りが五月蠅くて逃げてきたんだ。」
太子が胸を張り、自慢げに言う。
「へぇ……って、そんな理由で逃げてきたんですか!?」
「うん、だって面倒くさいでしょ?」
「そういう問題じゃないでしょうが。」
ついくせで、軽く頭を引っ叩いてしまったが、太子はイテッと言っただけで何もしてこなかった。
「……ところで、君はどうして隠れてるの?」
「僕は……パーティーに参加したくて来たんですけど、招待状がなかったので無断で入っちゃったんです。」
「ふぅん、そうだったんだ。でもお前は他の奴と何か違うね。」
「なにがですか?」
「うーん……何て言うか、みんなは媚びたような態度で接してくるけど、お前はそうでもないんだなって思ってさ。
現にさっき、私の頭叩いたでしょ?でも、大抵の人ならあんな事しないよ。」
微かな篝火の明かりに照らされた太子は、遠い目をしていた。
「……そうですかね?」
「うん、そんなもんだよ。」
「王子を見つけたぞー!!」
兵士達の野太い声が、広い前庭に響き渡った。
「げっ、見つかった……お前は見つかったら牢屋行きになるから、この奥を真っ直ぐ進んで逃げろ。
この穴は城内の物置部屋に通じてるから、その部屋を出て見つからないように外に出ればばれないはずだ。
堂々と、招待客になりきって逃げろよ、良いか?」
「……分かりました。」
太子はわざと兵士達に捕まり、「良い人がいたから追いかけてたら、何か迷った。」と弁解し、
その隙に妹子は、太子に言われた通りに逃げだした。
暗い穴の中を、恐怖で跳ねまわる心臓を押さえながら進む。
暫く行くと、太子の言ったとおりに物置部屋へ通じており、穴から這い出る。
「はぁ、はぁ。死ぬかと思った……。」
深呼吸し何とか呼吸を整え、落ち着きを取り戻す。
「……ここから出なきゃ。」
扉を静かに開け廊下に出て、そこからは客の一人になりきった。
舞踏会のホールを覗くと、太子が結婚相手を発表していた。
そして何気なく大時計に目をやると、いつの間にか十二時五分前だった。
「げっ、魔法が切れる!」
猛ダッシュで廊下を走り、階段に差し掛かる。
「あっ、あいつが結婚相手です!」
太子が妹子を指差す、いつの間にか妹子は、王子の結婚相手役に仕立て上げられていたのだ。
「何勝手な事を……っ!」
階段で危うく転びかけ、靴が片一方脱げてしまった。
「あの赤ジャージを追えー!!」
「やめろー!!」
裏庭の茂みに片方裸足のままで滑り込むのと、十二時の鐘が鳴るのが同時だった。
「絶対あの鳩、図ったな……。」
妹子は忌々しげに呟くと、物影をなるべく通るようにして家へ帰った。
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