二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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魔法先生ネギま ! X ツバサクロニクル
日時: 2010/02/16 14:52
名前: I (ID: p17IpJNR)

 はじめまして。Iといいます。
 と、いうことで『魔法先生ネギま ! 』と『ツバサ-RESERVoir CHRoNiCLE-』のコラボ小説にチャレンジしたいと思います。初めての投稿&実は『ネギま』の方は内容すら100%把握してない始末。変な表現があったら遠慮なく書き込んで下さい。もちろんコメントも待ってます!

 では、よろしくお願いします!

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Re: 魔法先生ネギま ! —風の旋律— ( No.3 )
日時: 2010/02/03 21:28
名前: I (ID: p17IpJNR)

 雪道に四人の足跡が残る。凍える寒さの中、早く走ろうとすればするほど呼吸は激しくなり、最初に息を切らしたのは……
「ちょ、ちょっと待って! 」
「のどか! 立ち止まっているヒマはないです! 図書館島まであと少しですから、ほら!」
 夕映はへばるのどかの手を引いて再び走り始めた。と……その時。
「ずいぶんと楽しそうだな。ボウヤ」
 ふわりと中を舞う金髪の少女がネギを追って現れる。
「エヴァンジェリンさん!」
 突然の登場にネギは少し戸惑った。
「エヴァちゃん! どうしたの? こんな時間に」
 次いでアスナは悠長に飛んでいるエヴァに聞く。
「それはこっちのセリフだ。なぜお前達が図書館島に向かっている !? 」
 エヴァは質問を返す。
「早乙女ハルナさんが図書館島から帰って来ないんです! 」
 ネギは単刀直入に説明した。
「……消息を絶ったのは何時からだ? 」
 すると、エヴァの眼つきが変わり、更に質問を加える。
「えっと、最後に電話したのが9時半くらい……『もうすぐ仕事終るから、10時半には帰る』って」
 のどかも折を言って答えた。すると——
「……ここ最近、学園に魔力とは別の力を感じるんだ。何かとんでもない力が」
 意味深にエヴァは答える。
「魔力とは別の力……? 」
 ネギはエヴァの言葉を繰り返し吟味した。
「詳細は知らんが、『何か』が数日前から図書館島の奥底に格納されているようだ」
「ちょっと待つです! じゃあもしかしたらパルは……!」
 話をかいつまむように夕映はエヴァに話しかけた。
「分からん。だが……私が力の居場所を知ったのは確か10時頃だ。力の波長が一瞬乱れた」
「もしかしたら、その時にハルナさんの身に何か起こったのかもッ」
 冷静にネギは分析し、考えを纏める。
「着いたぞ! 構えろ!」
 エヴァは指揮を執るように前へ出た。

Re: 魔法先生ネギま ! —風の旋律— ( No.4 )
日時: 2010/02/06 21:39
名前: I (ID: p17IpJNR)

「早くハルナを助けないと!」
 先走るのどか。
「落ち着くです。パルが図書館島のどこにいるか分からない以上、闇雲に探すわけにはいきません。放課後パルは何をしていたんですか? 」
 夕映はのどかを制止して言う。
「えっと、管理当番だって言ってた。確かギリシアの歴史書物が置いてある棚が崩れたって……」
「ギリシアの書物は確か3階のB-2地区です!」
 のどかの言葉を夕映は補足して大まかな場所にしぼり取った。
「行きましょう!」
 意気込むネギ。夜の図書館島は電気こそ点いているものの、独特の雰囲気がある。しかも、貴重な本がその辺にポンとおいてあるような所だ。例えば歴史の本に混じって魔術書が置いてあったり……
「古本に幽霊が取り憑いていても何ら不思議ではないな」
 不敵に笑いながら語るエヴァ。
「ちょっと! ゾッとするようなこと言わないでよ!」
 怖気を感じるのか、アスナは妙に大人しく言う。
「確かこの辺りのはずですが……誰もいませんね」
 夕映は周りの本棚を調べながら探っている。
「うむ。どうやらギリシアの歴史書物とやらはすでにあらかた片付いているようだな。他に用事でもあったのか? 」
 エヴァは並んでいる本に目を向ける。
「どうなの? 本屋ちゃん」
「いえ……これ以上は」
 情報はここで途絶えた。と思われたが——
「……おい。コレを見ろ」
 突然、エヴァが真剣な面持ちでネギたちを呼ぶ。そこにあったのは『キメラの生態学について』と書かれた本が歴史書に混ざっていた。
「なんでこんな本が……? 」
 ネギはその本を手に取り、開かずに眺める。
「こっちにも妙な本があるです」
 今度は夕映が別の本を見つけた。タイトルは『ユニコーンの血が示すもの』だ。
「あれ……この本魔術書です」
 次いでのどかも場に似使わない本を発見する。
「いくらなんでも変だ。貴重な本が稀に転がっていることはあるが……こう二冊も三冊も出てくるわけがない。……そう言えば、ここらの本棚は崩れたと言っていたな。早乙女一人で片付けていたのか? 」
 エヴァはコトを道筋のようになぞってゆく。
「ううん。他に何人かいたはずだけど……」
「まさか……パルと同じように……? 」
 アスナは考えられる事態を十分に把握しようとする。
「とにかく、ここにいても早乙女さんはみつかりません。手分けして探しましょう」
 ネギはそう切り出し、歩き出したその時——

Re: 魔法先生ネギま ! —風の旋律— ( No.5 )
日時: 2010/02/06 22:21
名前: I (ID: p17IpJNR)

「コラ」
 ネギ達の前に一人の男性が現れた。
「た、高畑先生! どうしてここに」
 即座に反応するは明日菜。
「それはこっちのセリフだ。なぜ君達がこんな時間にここにいる」
「それが……」
 夕映はハルナが図書館島で行方不明になったことを高畑に伝える。
「……なるほど」
 高畑は落ち着いて、溜息をついた。
「タカミチ! 急がないと早乙女さんが……ッ!」
 突拍子もなくネギは冷静な高畑に食いつく。
「駄目だよ……今は動けない」
「え……なんで」
 高畑の言葉に皆が驚いた。
「僕がここに来たのは、図書館のエレベーターが手違いで地下に入ったと聞いたから。十中八九、早乙女君がそのエレベーターに乗っていたからだろう」
 淡々と高畑は話す。
「エレベーター……」
 エヴァが何かに気付いたように首を下げて床を見つめた。
「そう。本来はパスカードや網膜照合で厳重な警備がされてたんだけどね」
「じゃあどうしてエレベーターは地下に? 」
 明日菜も待つことが耐えられず、質問する。
「誰かが学園にPCをハッキングしたか、あるいは……」
 高畑はそう言って、ハルナが乗ったであろうエレベーターの扉の前に立ち、続ける。
「このように、直接制御装置を木端微塵に粉砕したかだ」
 暗くてそれまでは良く見えなかったが、高畑の手の指すエレベーターの脇の小さな機械が潰れていた、というよりえぐれていた。
「ってコトは、ハルナは意図的にエレベーターごと地下に落とされたの?」
 のどかは塞ぎこむようにその場で膝をついた。
「いや、『落ちた』わけではない。滑走に問題はなかったから、通常通り『降りた』んだろうけど……」
「そう……ですか」
 ここで、少しほっとするのどか。
「それでもおかしいのは……コレだな。ワイヤーが切れてる」
 高畑はなんと素手でエレベーターの扉をこじ開け、ズタズタのワイヤーを取り出した。
「!!!」
 驚愕……その単語意外でては来ない。

Re: 魔法先生ネギま ! X ツバサクロニクル ( No.6 )
日時: 2010/02/16 15:08
名前: song (ID: p17IpJNR)

「どういうことですか……?」
 明日菜は床にへたり込み伏した。
「うむ。誰がこんなことをしたのかは解らないが、どう考えても故意にやったとしか思えない」
 ロープから手を離す高畑。
「このエレベーターは地下のどこに繋がっているんだ?」
 エヴァは何の気なくエレベーターの縦穴を覗いた。すると——

「危ないッ!!!」

 突然高畑がエヴァの首根っこを引っ張った。
「うわっ!」
 あまりに唐突な高畑の行動にエヴァは驚く。そして、次の瞬間——

 ゴガァァァッ!!!

 落雷のような轟音と共にエレベーターの縦穴が木端微塵に崩壊し煙がもくもくと上がっていた。
「ななななな……何事です !? 」
 夕映とのどかは腰を抜かし地面に尻餅をつく。
「……誰かいるぞ!」
 すると、鼻の利くエヴァは立ち上る煙の中に人間の存在を嗅ぎつけた。
 段々と煙が晴れてゆく。そして、そこに立つ者は——

「夜分失礼。ここに、吸血鬼はいませんか?」

 黒い装束をまとう眼鏡をかけた青年が現れた。長い金色のチェーンに繋がった風変わりがアクセサリーが彼の不穏な雰囲気をかもし出した。

Re: 魔法先生ネギま ! X ツバサクロニクル ( No.7 )
日時: 2010/02/16 15:45
名前: song (ID: p17IpJNR)

「あなたは誰ですか……?」
 ネギはその青年の言葉に噛み付いた。
「……この国ではまず名乗るのが礼儀なのかな? まぁ、いいや。僕の名は『星史郎』……生業はハンターかな」
 青年はネギの問をまっとうに受け取る。
「ハンター?」
「そう。僕には……いや、人には必ず願いがある。僕の願いを叶えるのにはハンターが一番あっているからね」
 星史郎はにこりと微笑んだ。
「…………!」
 ネギは言葉を失い、ただ目を丸くしている。すると——
「さて、最初の質問に戻るけど……」
 星史郎の言葉が途切れるか否かのその時、彼の周囲が漆黒の闇に包まれた。
「な、何よこれ!」
 明日菜は足元に広がる闇に疑心する。
「魔法……?」
 ネギは注意深く、それを凝視する。

「ここに、吸血鬼はいますか?」

 星史郎は再び、同じセリフを言った。
「いたら何だというのだ」
 すると、エヴァは自分から星史郎に話を振る。
「……もちろん、喰べます」
「ッ!!!……オマエ、自分が何を言っているのか解っているのか?」
 さらにエヴァは聞く。
「壊れてる自覚はありますよ。ところで、あなた……吸血鬼ですか?」
 また、星史郎は微笑みエヴァを見つめた。
「……だったら?」
 挑発するような口調でエヴァは言う。
「……いただきます」
 一言、星史郎は発しエヴァに向かって突進した。


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