二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 気付かない暖かい気持ち—REBORN—
- 日時: 2010/05/17 15:39
- 名前: 蒼炎 (ID: X9/3/8Rv)
どーも蒼炎です。
クリック有難うございます!
相変わらず駄文ですが・・・ゆっくりして行って下さい(汗)
頑張ります!
ちなみに綱吉設定は冷酷ツナです。
ジャンルは
ギャグ・甘・切・シリアス
です。
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- Re: 気付かない暖かい気持ち—REBORN— ( No.4 )
- 日時: 2010/05/17 16:19
- 名前: 蒼炎 (ID: X9/3/8Rv)
第二話 冷酷な瞳
休み時間——・・・彼女は、質問攻めにされていた。
「好きなタイプってどんな人?」
「好きな食べ物って何?」
「俺と付き合ってくれ!」
「え、あ・・・えっと・・・」
彼女は戸惑いながらも質問に答えていく。
そして——最後の答えになった時。
「何で転校して来たの?」
その質問に。
上条空は返答に詰まった。
「・・・ちょっと、前の学校で問題があって、ね・・・」
「そうなんだ!よろしくね」
「あ、うん」
明らかに苦笑いをしている。
彼女はそんな表情をして、教科書を取り出した。
「・・・あ」
パサッと落ちる手紙。
急いで拾って大事に握り締める彼女を見て沢田綱吉はジッとその行動を見ていた。
◆
「・・・ア、アレ?」
放課後。
彼女は靴箱で靴を探していた。
だが、靴箱には無かった。
未だに探していた六条は嫌な予感が遮った。
「(もしかして・・・)」
頭上を見上げる。
そこには水の入ったバケツ。
六条はバケツをゆっくりと、取り上げた。
「しょっと・・・・・・あー・・・」
そこに、外履きが水につかっていた。
ソレを水の中から取り上げて、べシャッと地面に置く。
「う・・・べチャべチャで気持ち悪い・・・」
なんとかその気持ち悪さを我慢してはく事に成功した。
ゆっくりと、六条は歩き出す。
◆
「なぁんか・・・あの子気に入らないのよね」
その声の持ち主は、同クラスの女子の声だった。
トイレで話している女子達の声は筒抜けだった。
沢田綱吉はそのトイレからの会話を、興味が無くとも耳に入れてしまった。
「そうよね!綱吉様の隣なんて!」
「それに、あの子綱吉様と同じ姿しちゃってぇ・・・許せないわ」
醜く、暗い声色。
ここまで伝わってくる嫉妬という感情。
「綱吉様に近づいたら・・・どうなるか思い知らせてやるわ」
キャハハッと醜い声が響いた。
沢田綱吉は。
冷酷な瞳でそんな現場を見据えて無関係とばかりにその場を去って行った。
- Re: 気付かない暖かい気持ち—REBORN— ( No.5 )
- 日時: 2010/05/17 16:33
- 名前: 蒼炎 (ID: X9/3/8Rv)
第三話 出会いの螺旋
次の日。
更に悪化した下駄箱を見つめながら、顔を歪ませていたのは六条空だった。
下駄箱には虫の死骸や猫の死骸・・・。
異臭までしてくるものばかりだった。
「・・・転校早々、か・・・」
下駄箱の異臭漂う《ソレ》に、上条空は涙を流した。
「・・・——何で」
—なんで皆死んでいくの?
私がいるだけで、皆死んでいく。
《あの時も》そうだった——・・・。
「・・・ッ」
自然と流れ落ちていく雫に、空は靴下のままで廊下を走った。
—俺が、守ってやるから。
—絶対に、お前は死ぬんじゃないぞッ・・・!
苦しい過去を、抱える少女は走った。
◆
上条空は——出会っていた。
既に誰もいないはずの廊下ですれ違っていた。
「・・・——」
その少年は無表情で彼女の姿を見ていた——。
◆
「・・・ハァ・・・」
やっと落ち着いた。
息を整え、静かに廊下を歩く。
———と。
「チャオッス」
「・・——赤ん坊?」
黒いスーツ姿の赤ん坊と出くわした。
偶然だろうか・・・それとも非偶然か?
「お前が上条空だな」
「え、あ、そうだけど——・・・」
「なるほど、《前のアイツ》にソックリだな——・・・」
「え・・・?」
赤ん坊はピョン、と私の肩に乗った。
「俺はリボーンだぞ、よろしくな、上条空」
そう言って、ニッと笑った。
- Re: 気付かない暖かい気持ち—REBORN— ( No.6 )
- 日時: 2010/05/17 17:05
- 名前: 蒼炎 (ID: X9/3/8Rv)
第四話 濁った空
「・・・どうしよう・・・」
やっと立ち直って、昼休み下駄箱に通った。
凄い死骸の数々。
だけど———やはり、残ってしまう罪悪感。
「・・・ゴメンね」
そっと、猫の死骸を抱え込む。
——・・・と。
「うっわぁ・・・何してんの六条さん?」
「・・・え、あの・・・」
そこに女子生徒が通った。
というか話しかけてきた。
「何ソレェ・・・汚い」
ハッと鼻で笑う女子生徒。
誰だか何て————もう、私の頭の中には無かった。
あるのは純粋な——怒り。
「彼方達が——猫を、殺したんですか」
「?ソレがなんだって言うのよ」
今思えば———猫には、打撃の後や、切り傷が会った。
人工的に殺したとしか——思えない。
拳が震える。
「——せ・・・い・・・」
「ハァ?」
「許せない」
「!」
一般人でもわかる殺気に殺意。
恐れるほどの感情を、表に出していた。
《ダメだよ——》
「・・・あぁ・・・」
彼女は、思い出したように表情を変えた。
約束だったもんな——。
そこで、彼女は殺気と殺意を仕舞い、直ぐに瞳の色が戻った。
「な、何なのよアンタァ・・・。皆!やっちゃおう!」
殴りかかってくる少女達に、
彼女は無抵抗でソレを受けた。
◆
「っつ!」
「こんなズタボロになって・・・何してたんだぁ?空ちゃん」
保健室のDrシャマルという先生に治療してもらっていた。
体のあちこちが悲鳴を上げていた。
「ちょっと・・・不良に絡まれちゃって・・・」
「フゥン」
素っ気無い返答の後、保健室の扉が開いた。
「テメーは転校生の・・・!」
「え・・・誰・・・」
銀髪の見知らぬ少年が立っていた。
鋭く吊り上がった瞳を自分に向ける。
「おー隼人じゃねぇか」
「獄寺・・・隼人・・・?」
そういや、そんな生徒も居た気がする。
確か頭がいい不良だって・・・。
「てゆーか何でテメーがいるんだよ転校生!」
「・・・見てわからねぇのか?空ちゃんは今、治療中だ」
背中を見せるシャマル先生に私は慌てて隠した。
「・・・傷?」
「・・・ちょっと・・・不良に絡まれちゃって・・・」
勿論嘘。
笑顔になりきれてない私の姿を見て獄寺君は顔を歪ませた。
「ッ・・・十代目と同じ顔で言うんじゃねェよ」
そう言って彼は去っていった。
「・・・十代目?」
「あぁ、ボンゴレ坊主・・・沢田綱吉の事だな」
「・・・そんなに似てますか?」
「あぁ、ソックリだ」
「・・・そうなんですか」
確かに、容姿は似ている。
「あ、あの、もう私、行くんで・・・」
「あぁ、じゃあもう絡まれんじゃないぞー」
私は、保健室を後にした。
- Re: 気付かない暖かい気持ち—REBORN— ( No.7 )
- 日時: 2010/05/17 17:37
- 名前: 蒼炎 (ID: X9/3/8Rv)
第五話 嘘
「・・・体中が痛い・・・」
みしみしいう。
本来ならば腕にギプスをしないといけないが——。
何とかそれだけは免れたようだ。
「にしても、あの保健の先生・・・結構いい腕してた・・・騙すの、大変だったなぁ・・・」
骨を何本か折った。
折られた。
だけど心配をかけるわけには行かない。
その為、上手く誤魔化したのだが——。
「流石に、辛いかな・・・」
そう言って、誰もいない廊下を歩く。
「・・・あ」
「・・・」
沢田綱吉が向こう側から歩いてきた。
私は彼の眼を見る。
どこまでも、冷たく冷酷で。
全ての世界を拒絶したかのような瞳。
寂しすぎる、瞳。
「・・・」
「何」
「ア、いや・・・」
ジッと見ていたのを感づかれたようだ。
嫌そうな顔をする沢田君。
「・・・ソレ——」
「あ、コレ?不良に絡まれて」
「・・・嘘だな」
「・・・——え」
ガッと腕を掴んだ沢田綱吉。
袖をまくられ、腕が見えてしまう。
「・・・折られている・・・不良なんてのは、嘘だ」
「・・・ばれちゃったか・・・」
困ったように私は笑う。
沢田綱吉は冷酷な表情で私を見た。
「・・・——どーでもいい」
「ハイ?」
「お前なんか、どうでもいい」
そう吐き捨てた彼は無言でスタスタ去って行った。
「・・・嘘、だね」
にこりと笑って私は言葉を繰り返した。
- Re: 気付かない暖かい気持ち—REBORN— ( No.8 )
- 日時: 2010/05/17 18:12
- 名前: 蒼炎 (ID: X9/3/8Rv)
第六話 野球少年
家に帰る途中——野球ボールが飛んできた。
「うわっ!?」
咄嗟に野球ボールを避ける。
野球ボールは後ろの壁にめり込んだ。
と言うか、煙でてるんですけど!
「大丈夫か?・・・お前転校生の・・・」
「え・・・」
野球少年がボールをとりに来た。
どうやら投げたのはこの少年らしかった。
「俺、山本武な。お前と同クラスの」
「・・・あー・・・」
そういや居たっけな。
そういう生徒。
「じゃあ改めてよろしくね、山本君」
「応!」
手を握り返してきた山本君に笑いかける。
「・・・まるで、《前のツナ》を見てるみたいだな・・・」
また、沢田綱吉。
自然と口が笑ってしまう。
「ふふっ・・・」
「?どうしたんだ?」
「いや、沢田君ってそこまで皆に信頼されてるんだって思うと、なんだかコッチまで嬉しくなって」
「・・・」
すると山本君まで笑い出した。
「アハハハハ。そうなのな、ツナはスゲー奴だからな!」
すると山本君は笑いを止めて、私に問いかけてきた。
「お前は仲間とか居るのか?」
「・・・居たよ」
「・・・居た?」
そう、過去形の言葉。
私は溢れてくる感情を押さえ込んだ。
「山本君。私もう行くね」
「あぁ、明日な!」
「うん」
—どうして、皆・・・!
あぁ、もう戻る事は出来ないんだ。
《あの日》には。
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