二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

■漢字にルビが振れるようになりました!使用方法は漢字のよみがなを半角かっこで括るだけ。
 入力例)鳴(な)かぬなら 鳴(な)くまでまとう 不如帰(ホトトギス)

本当の恋って何ですか?—REBORN—
日時: 2010/06/09 19:58
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

クリックサンキューです!


—お前が好きなんだ。

—だけど、俺はお前を傷つけてしまう。

—壊してしまうんだ・・・。


この小説ではツナが暴力的で、山本が主人公に告白して獄寺が恋をする、勘違いな恋の話です。


—本当は、私は彼方が好きなのに。

—彼方は暴力を振るう。

—山本達の思いを無駄になんかしたくないし・・・。

—・・・本当に私が好きなのは、誰なんだろう。





・目次
第零話
第一話 狂ったホウカイ
第二話 気付かないカンジョウ
第三話 節穴のオモイ
第四話 判らないキモチ
第五話 ザワツク感情
第六話 ヤサシサ
第七話 変わり始めるカンケイセイ
第八話 心の中のクロイモノ
第九話 雨と大空のイイアイ
第十話 揺らぐヒトミ
第十一話
第十二話
第十三話

Page:1 2 3



Re: 本当の恋って何ですか?—REBORN— ( No.5 )
日時: 2010/06/09 17:09
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

第四話 判らないキモチ


「う・・・寒い・・・」

玄関から出て、寒い風が頬を掠める。
私は家に向かって歩き出す。
フッと、野球場を見れば山本が部活をしていた。
バットを振っている。
私は少しだけ、笑って歩き直す。

空は、橙色に染まっていた。



「・・・ツナ」
「・・・何、リボーン」
俺はイライラした声で話す。
リボーンは溜息を一度吐いて、俺を見た。

「お前本当鈍感だな」

「・・・は?」

急に何を言われたのか一瞬わからなくなった。
するとリボーンがにっと笑って言う。

「何でお前はそんなにイライラしてるんだ?」
「・・・しらねぇよ、んなの」

そう言ってソッポを向く。
リボーンはその陰で不敵に笑った。

「(ツナ・・・お前は本当は、分かってるんじゃねぇのか?)」



「・・・ツナ・・・」
銀色の懐中時計を見ながら、静かに涙を流す。

《今更》な涙。

私はきっと、ツナに出会わなければツナを壊さなかったのだろうか。
時折そんな事を考えるようになる。
私は銀時計の蓋を開け、針を見つめる。

あの時から壊れた時計。

私はソレを、握り締めた。

「・・・ハァッ・・・」

私は立ち上がって、ベッドにもぐりこんだ。




判らないキモチ。

Re: 本当の恋って何ですか?—REBORN— ( No.6 )
日時: 2010/06/09 17:43
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

第五話 ザワツク感情


朝、起きてベッドから飛び降りた。

シャッと、カーテンを開けて空を見上げる。
今日は休日である。
「快晴だな・・・」
「刹那、はよ!」
「おはよう、山本」
私は下に居る山本へ挨拶をした。

・・・何故に下に居るんだ、山本。

「・・・何で「刹那、俺の家に来て寿司くわねぇか?」」
「・・・うん、今直ぐ行くから」

私は何か騙されたような気がしたが、スルーした。



「美味しい」
「だろ?」

山本はニコニコ笑いながら寿司を握ってくれる。

私はソレを少しずつ食べる。

「山本、有難う」
「いや、いいんだ」
そう言って笑いかけてくれた。
私は皿を持って山本の所に向かう。

—ガッ

「あっ」
「おっと」
何かに躓いた私は、転びそうになる。
それを、山本が受け止めてくれた。

「あ、山本・・・ありがと」
「いや?いいんだぜ」

私は、フッと、すし屋の玄関を見た。

そこに居たのは、ツナだった。

「ツナ・・・?」
「・・・」

ツナは無言で去っていった。

山本は密かにあざ笑った。



「・・・」

何だこのザワツク感情は。
胸がモヤモヤしてキモチが悪い。
俺は歯軋りをする。
「沢田綱吉、何してるんだい?」
「・・・雲雀」
雲雀は少しだけ溜息を吐いた後、喋りだした。

「大方、山本武と会っている所を君が偶然見たって所だろうね」
「・・・」

何で判るんだお前。

「・・・にしてもキミ、まだ気が付かないの?」
「・・・何が」

「キミが今感じて居るざわついた正体」

クスクス笑って言う雲雀似少し、イラッと来た。

「しらねぇーよ、んなの」
「フゥン・・・ま、僕には関係ないけどね、一つ聞いておくよ」
雲雀は、フッと、不敵に笑って言う。

「キミは、彼女に暴力を振るっておきながら、何故、キミは彼女に会うために向かったと言う竹寿司に行ったんだい?」

「・・・!」

その後、雲雀は、去って行った。




ザワツク感情。

Re: 本当の恋って何ですか?—REBORN— ( No.7 )
日時: 2010/06/09 18:04
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

第六話 ヤサシサ


「・・・」

あれから家に一度帰って、ツナの事を思い出した。

冷たく深く、暗い瞳。

あの瞳で見られたとき、心臓が苦しくなった。
切なく、なった。
何故だかは判らないけど。
心に深く、何かが刺さった。

「・・・後で、ツナの所に行こうかな・・・」

どうせ、暴力を振るわれるのが落ちだけど。

苦笑いをしながら、家をでた。



ツナの家のチャイムを鳴らす。
すると奈々さんが出てきた。

「アラ、いい所に来たわね、刹那ちゃん」

「え・・・?」

すると奈々さんの奥からツナが出てきた。

ツナは凄い剣幕で立っている。

私は苦笑いを浮かべる。
「じゃあ母さん、奥に居るわね」
そう言って奈々さんは奥に行ってしまった。
私とツナの長い沈黙が続く。

「・・・入れ」

ツナが口を開いた。
私は、靴を置いて、中に入り、ツナの部屋に誘導された。

バタンッと扉が閉まると、ツナはガッと私の顔の横に手をつく。

驚いて一瞬眼を閉じてしまった。

「・・・お前、何で笑っていられるんだ」
「・・・」

私はツナの眼を見た。
ツナの眼は、動揺と怒りが入り混じった色だった。

「だって、私はツナのこと怖くないから」

「・・・!」

ツナはフルフル震えだす。
私はニッコリと笑って、彼を見る。
「何で・・・」
「だって、ツナって優しいから」
「暴力を振るった」


「でも、絶対手加減してた」


「・・・!!」

「ツナが本気なら私は骨を何本も折ってたよ」

私は笑顔で言う。

「・・・ッ・・・帰れ・・・」

私は、ツナの言葉に従って、家をでた。


「・・・クソッ・・・」


とめどなく溢れる涙を堪えた。





ヤサシサ。

Re: 本当の恋って何ですか?—REBORN— ( No.8 )
日時: 2010/06/09 18:30
名前: 夜琉 ◆nFgGo2zKeY (ID: CUrDDjil)
参照: http://d.hatena.ne.jp/my-reborn/

続き気になりますっ!
頑張って!

Re: 本当の恋って何ですか?—REBORN— ( No.9 )
日時: 2010/06/09 18:33
名前: 冷却 (ID: X9/3/8Rv)

第七話 変わり始めるカンケイセイ


家に帰って、私はツナの言葉を思い出す。

『お前、何で笑っていられるんだ』

そんなの、怖くないからに決まってる。
私は、天井に手を伸ばして指に嵌った黒い水晶のリングを見る。

このリングは《あの人》から貰った大切な指輪だ。
私は指輪の嵌った指を大事に包み込む。

「・・・ん、おなか減ったな・・・」

私は下の階に降りて夕食を食べる事にした。



「クソッ・・・」

俺は壁を何度も殴っていた。
拳からは血が出始める。
それでも俺は殴り続ける。
俺はその場にへたり込んだ。

「・・・ッ・・・俺は、壊れる・・・」

涙を床に落としながら、俺は何度も何度も呟いた。

呪文のように、呪音のように。

自分に言い聞かせるように。

「・・・ッ・・・」

すると扉が開いた。
そこに居たのはリボーン。
壁を見て少し驚いたようだった。
「ツナ・・・お前・・・?」
「少し一人にさせろ!」
逆切れをして、俺はリボーンを追い返した。

俺は、涙を流しながら、へたり込む。



「・・・本当、彼方は全てを狂わす・・・」

暗い闇の中で少年は一人、呟いた。
すると一人の少女が呟く。

「・・・ボスを狂わす程の力を持つなんて・・・」
「えぇ、彼女はこの世界には不必要だ」

少年は笑う。
何かに取り付かれたように、狂気に笑う。

「僕の世界にも・・・不必要ですね・・・」

狂わす存在は、必要ない。





変わり始めるカンケイセイ。


Page:1 2 3



この掲示板は過去ログ化されています。