二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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テイルズオブヴェスペリア 非日常の中の住人達
日時: 2011/01/09 13:13
名前: リクア (ID: iHbdDjKI)

初めまして。リクアです。
今回が初投稿です。なので、誤字とかはちょっと大目に見て下さい…
ですが、一生懸命頑張りたいと思うので、よろしくお願いしますっ!(ペコリ)
あとできるだけコメントお願いしますっ!
よろしくお願いします!!!!
***主な登場人物***
ユーリ・ローウェル アイリッジュ・グリーン リンク・グリーン イオ・グラン リオ・グラン リタ・モルディオ
***主な登場人物***

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Re: テイルズオブヴェスペリア 日常と非日常 ( No.26 )
日時: 2010/12/06 15:11
名前: リクア ◆ce/BGS/Tws (ID: QJSI9r3P)

第十九話
長い。とにかく長い。一番上までの距離って、どんだけあんだよっ…!
「はあっ…まだつかねえのかよ!」
俺はしびれを切らしてキレた。フレンが仕方ないだろう? とでも言いたげな目で見てくる。
「それはそうに決まっているよ、ユーリ。何しろこの大きい帝都を、すっぽり覆いこんでしまうほど大きい結界魔導器が、この御剣の階なんだから、一番上まで距離があるのは我慢しなきゃ。」
青い瞳で咎められて、何か寂しい感じになる。仲間のアイリッシュの眼も、青かった…思わず足を止めそうになってしまうが、進み続けた。この先にアレクセイは居るのだから。
「ほら、ラスボスのお出ましよ。」
リタが俺を小突いてハッとわれに返る。いつの間にか一番上まで来ていたのだ。俺たちに背を向けるような形でアレクセイは居た。何なんだ、あの余裕は。しかし俺は深く考えずにアレクセイに近づいた。フレンとイオ、リオ、リタも後から進みだす。グラリ、とアレクセイが揺れたかと思うと、そのままバタン、と前に倒れた。赤い池がすぐに出来る。アレクセイの頭を踏んだ人が居た。それは…
「アイリッシュ! アイリッシュなのね!?」
イオが踏んだ人の名前を嬉々として呼ぶが、その笑顔は手に握られたものを見て消えた。手にあったのは、赤く染まった刀だった。パッとアイリッシュの顔を見ると、やはり赤い目のままだった。
「ふん、役立たずめが。」
怒りを含んだ表情で冷たく言い放つアイリッシュの目には、うっすらと涙が浮かんでいた。
「やはり使い捨ての駒は脆くていかんな。」
アレクセイを蔑みの目で見下ろすアイリッシュからもれる声は、普段出す声よりも数オクターブ下の、男の声だった。口調もいつもとは違う。
「闇の者の力は、何だ。」
俺は動揺を押し殺して、平静を装いながら問質した。フッとアイリッシュが笑う。
「何だ、貴様。この中で一番コヤツと共に時間を過ごしていてわからないのか? そうとう鈍感と見た。まあ良い。わらわは闇の契約者。こやつに力を与えた者よ。こやつは力が欲しいと心の底から願った。そして力を与えたのがわらわだ。
闇の契約者と契約を交わして手に入れられるのが、闇の者の力よ。契約するときに寿命の3年を貰い受け、さらに力を授けて一年ごとに、寿命の2年を貰い受ける。なんでも思い通りにする力と寿命を引き換えに得ようとしたのよ。こやつは。」
まるで別の人がアイリッシュに憑依して話しているようだった。アイリッシュの目からは、どんどん涙があふれ出る。しかし、その口が言葉を止めることは無い。
「どうして…話してしまうの。私の過去を…」
いつもの口調でアイリッシュが喋った。涙をぼろぼろとこぼしながら、でも手に握っている刀は離さない。
「ふん、貴様の都合など知らぬわ。それとも、今すぐ契約を解除するとでも言うのかえ? ん?
違…私は、ただ…
はっ。妾は都合など知らぬわ。と言ったはず。あまりにもしつこい場合には消し炭にしてしまうえ?」
一人の女の人が、二人の口調で話しているのは、実に奇妙な光景だった。だけど、今は、引き下がる訳にはいかなかった。足を踏み出した時、闇の契約者と眼が会った。鋭い眼光で射すくめられる。途端にあの音、キィィィンと高い音がした。
「うっ!? ああああああっ!!」
思わず頭を抱えてその場にうずくまったこれまでに何回も酷い頭痛はあった。だけど今回は特別痛む。涙が滲んでくる。フレン達が心配してオレに駆け寄ってくる。が、すぐに黒い弾が飛んできて、フレンとイオとリオが地面に倒れる。キィィィィィィィィィィィィィィ、と段々音が高くなっていく。頭が割れてしまいそうだ。ポゥッと記憶のカケラが宙に浮かびあがって来た。
「貴様のカケラであったか。」
アイリッシュとは別の口調の闇の契約者は、スッと指をカケラにかざした。ぼんやりとした光りが、確かな物になって行く。
—————コオオオオオオオオッ!!!!----———
突然光がカケラから溢れだして視界が真っ白に染まる。ハラハラと上から光りの粒が降って来た。その光りの粒の中には、多分5歳くらい男の子が映っていた。これは…カケラの中の記憶? はしゃいで走りまわる男の子と、もう一人、誰か知らない男と女。その子どもの顔を良く見ると、それは俺だった。てことは、あの男と女は俺の両親? ぐらぁっとめまいがして、そのまま俺は意識を失った。フレン達、大丈夫なのか? もう一度だけ、生きているか確認したい、大丈夫なのか確認したい。そんな思いを残して。

〜第二十話に続く〜

Re: テイルズオブヴェスペリア 日常と非日常 ( No.27 )
日時: 2010/12/29 17:23
名前: リクア ◆ce/BGS/Tws (ID: hi4BpH9d)

第二十話
「う…」
気が付くと、どこか分からない空間に俺は浮かんでいた。おぼろげな光りを放つ粒が宙を舞っている。…ここは、何処なんだ?
「やっと眼が覚めましたか。」
ハッと我に帰ると、目の前にアイリッシュと2人、知らない女が居た。一人は黒を基調とした服で、もう一人は紫を基調とした服を着用している。今オレに話しかけてきたのは、紫の服の方だ。
「私は闇の天使の女王、ルシフェル。ショフティエル・ログジエルを率いる者でもあります。」
紫の服の方がそう言う。おい、ちょっと待て。いくら非日常とは言え、ショフティエル・ログジエルとかすげー単語が出てきちゃってるんだけど…。オレのそんな思考が分かっているのか、分かっていないのか、黒の服の方もしゃべりだした。
「妾は闇の契約者、ピスティスである。第二天使群、大将軍(アルキヌトゥラテーグス)の大将各格の者だ。」
うおおい! ちょっとさすがに突っ込んでいいかッ!? 良いよなッ!? お前ら何処の神話に出てくる奴らだコノヤロー! はぁ、はぁ…。ご老体にはキツイ突込みだわ…。
「お前ら、何の事を言っているか、オレにはさっぱりなんだが」
「何だ貴様、そんなことも学んでおらぬのか。ルシフェルはそんなもの3才の時に覚えて居ったと聞いておるぞ」
「ちょっとピスティス! いつの話をしていらっしゃるのですか。全くもう…。」
いやお前らこそいつの話をしているんだ! つか早く説明しろよ!
「では説明を致しますね。この世界、テルカ・リュミレースは、その隣の世界の楽園(エデン)と繋がっています。その世界の住人が、私達闇の継続者です。そして楽園(エデン)を治めているのが、ショフティエル・ログジエルという天使軍です。天使軍は、大きく三つに分けられていて、これをそれぞれ上の階級から、第一大天使軍・第二大天使軍・第三大天使軍となります」
「そしてそのショフティエル・ログジエルの全てを取り仕切っているのが、女王様であらせられるルシフェル様って訳よ。妾はその中間の第二大天使軍をさらに分けた軍で一番上の階級の大将軍(アルキヌトゥラテーグス)の総指揮を取っている。」
…は? 何か理解しなければならない事が多すぎて、理解しきれないんだが。うーん、とにかく、この楽園(エデン)とか言う世界から来た、その世界の女王様とそのお付き人みたいな感じなのか?
「そう、そんな感じであるのだ。」
突然、ピスティスがオレの考えていた事を当てた。ンなッ…! オレの心が読めるのか!?
「このくらい、当たり前の魔術ですよ。いわば楽園(エデン)は魔界の様な感じですからね。」
ま、魔術まで出てきやがった…。もう無理だ。オレの脳みそがパンクする。
「まあ、ルシフェル、こういう事は追々説明してゆけば良いではないか。」
「ピスティス、もう少し自分の身分を考えて言葉を選んだほうがよろしくてよ? でも、確かに時間をかけてゆっくりと理解してもらう事に致しましょう。フフフ。」
上品に笑いながら、スーッとルシフェルは消えていった。ピスティスが振り返り、ニコリと笑う。そうして、ルシフェルと同じように消えて行った。
「ちょっ…! 待てよ、お前ら!」
呼び止めようと叫ぶと、声だけが帰って来た。
————妾は闇の王の御心のままに…————
何だってんダよ…全然答になってねぇじゃねえか…
ただ悔しくて、下を見つめるだけだった

第二十二話に続く

Re: テイルズオブヴェスペリア 日常と非日常 ( No.28 )
日時: 2010/12/29 10:39
名前: 桃子R (ID: jHyiIImd)

こんにちはっ^^
もしかして別館で書いてるリクアsですか?
ちがったらすいません・・・・・。
面白いです♪がんばってください☆彡

Re: テイルズオブヴェスペリア 日常と非日常 ( No.29 )
日時: 2010/12/29 12:33
名前: リクア ◆ce/BGS/Tws (ID: XetqwM7o)

桃子R様>
はいっ! 別館で書かせていただいてますリクアです!
こんなクソ小説を読んでいただけて光栄です…!

コメント有り難うございました!

Re: テイルズオブヴェスペリア 非日常の中の住人達 ( No.30 )
日時: 2011/04/02 19:38
名前: リクア (ID: mextbE/J)

第二十二話

ふと気がつくと、また俺は元の場所に戻っていた。まず目に入ったのはアイリッシュの顔。そしてその後ろにリタたちの顔が見えた。オレはむくりと起き上がり、アイリッシュの瞳を見る。大丈夫だ。瞳は青い。
「アイリッシュ、全部をはなしてもらおうか」
オレの第一声はそれだった。アイリッシュはもう決心がついていたのか、コクリと頷くと話し始めた。
「私の本当の名前はグリオンです。ユーリさんはもう知ってるかもしれませんが、このテルカ・リュミレースの隣に存在する楽園(エデン)という世界の人間です。私の中にいるのは闇の契約者であるピスティス。恐らく、彼女とは別の闇の契約者が私の中に入り込んで今までのおかしな状況があるのだと思います。因みに、私は楽園(エデン)で使われる魔術も使えます。何ならその人たちを呼びましょうか?」
ここまで一気に説明されたイオとリオはポカンと口を開けていたが、リタは何かを考えるような難しい顔をしながらもきちんと理解できているようだ。オレは頷き、アイリッシュ——否、グリオンに読んでもらうことにした。
グリオンが何かを唱え終わると、ピスティスとルシフェルがすぅ…と現れた。
「あら、意外と驚かれないものなのね。」
心底意外そうにルシフェルは言った。その通りだ。皆全く驚いた様子を見せない。内心同様しているのかもしれないが、それを表に出せる程頭が着いていってないのかも知れない。ピスティスはコクリと頷くと、説明を始めた。
「妾は闇の契約者、ピスティス。グリオンに力を与え、彼の体を宿り場所としている。こちらは楽園の全てを治めておられるルシフェル女王陛下であらせられる。粗相の無いように」
「あら。ピスティス。それは貴女がいえた義理ですの?」
「ルシフェル様は少しお静かになられててください」
話に割り込んできたルシフェルを黙らせると、ピスティスはこほん、と軽く咳払いをして再開した。
「その楽園を治めてる団体がショフティエル・ログジエルという天使軍であり————」
その後オレが聞いたのとほぼ同じ内容の説明がされ、ついにオレも知らない内容が出てきた。
「闇の契約者は妾以外に二人居る。そのうちの一人がグリオンの体に入っていて邪魔なのだがな。やつの名前はアルキリオン。通称破壊天使。あいつはこちらの世界ものっとろうと考えている。その手ごまがアレクセイ・ディノイアだった。恐らくやつも闇の契約を交わしたのだろう。そして、この二つの世界の中間にある運命の歯車と呼ばれる場所がある。そこでは魔力で作り出された幻影が過去から未来を全て映し出す。しかしアルキリオンはそこに穢れを持ち込み、運命の歯車を狂わせた。そして…やがてその空間は歪み、捩れ、大爆発を起こして二つの世界を塵一つ残さず消し飛ばすだろう」
そこまで話て皆頭が動き出したようで、ようやくあわてだした。そして、それから皆で会議を開くことになった

第二十三話へ続く


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