二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 〜Intersectino〜《交差》−REBORN−
- 日時: 2010/07/28 17:20
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
夏休みの宿題に手をつけながらがんばりたいと思います!
って言うか宿題多すぎですよ先生!(涙目)
・一応キャラ名簿
沢田終夜 本主人公。沢田綱吉のコピー。裏社会の関係者。
沢田綱吉 本サブ主人公。性格は原作どおり。
六道骸 黒曜中学生徒会長。原作どおりの性格だが、沢田終夜の事を気にかけている。
雲雀恭弥 沢田終夜に何処か共感するところがある、沢田終夜の相談相手。
山本武 沢田終夜とは昔何処かであった事があるらしいが、沢田終夜は忘却している。
獄寺隼人 沢田終夜とは昔イタリアで会った事があるらしいが、こちらもすっかり忘却している。
・ルージュファミリー
ツナの暗殺計画を企てているマフィア。
中小ファミリーだが、毒物の扱いには手馴れている。
—俺達の心は、擦れ違う。
・目次
—第零章—
—第一章— 交差する二つの存在
—第二章— 疑惑と声と、
- Re: 〜Intersectino〜《交差》−REBORN− ( No.11 )
- 日時: 2010/07/28 17:17
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「あれ・・・終夜君、どうしたの?」
俺は校舎をうろついていた終夜君に声をかけた。
終夜君は何も言わず、額に手を当てた。
「沢田君、何でこのタイミングで君が来るかなッ・・・」
「え?」
終夜君は、何かにあせっているようだった。
「オイ、終夜」
「来た・・・」
「え、リボーン?」
何でリボーンが此処に居るんだよ。
って言うか、終夜君はリボーンにあせってたの?
「俺に付きまとわないでほしいんだけど」
「そうはいかねぇ。お前の正体が気になるからな」
正体?
リボーンが何を言っているのか、判らなかった。
終夜君は、悲しげな表情を見せて、視線をそらした。
「俺は、何者でもない」
「?」
終夜君はそういって、何かを口にしようとしたとき。
「アッレぇ〜?沢田くぅん!いいタイミングで居たぁ!」
「え?」
後ろを見ればそこにいたのはB組の姫宮さんだった。
姫宮さんの声がいつもより甘ったるい感じがした。
◆
「ルージュファミリーのお嬢様?」
誰かが、興味津々に聞いた。
「あぁ。何でも、《ボス》が通っている中学に転校したとか・・・」
—ガタンッ
一人の青年が勢い良く立ち上がる。
「何故ソレを先に言わなかった!」
「何いきり立ってんだよ」
「ルージュファミリーはッ・・・ルージュファミリーは、ボンゴレ十代目の・・・!」
—ガチャッ
「え?」
「・・・」
「死んでよ」
「暗殺を計画しているのだというのに!」
—バァンッ
銃声が、廊下に響いた。
- Re: 〜Intersectino〜《交差》−REBORN− ( No.12 )
- 日時: 2010/07/28 17:48
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
—第二章— 疑惑と声と、
—ポタッ・・・
廊下のコンクリートの上に、赤いしみが出来た。
「終夜、君ッ・・・」
「———色素は薄いが、その、赤系統の髪・・・ルージュか?」
—リボーンが何時の間にか、居た。
出会って数日だけど、判った。
終夜君の声が。
いつもと違う事を。
「そうよ。ソコの沢田綱吉を殺しに来たの。一般人は邪魔しないでくれるぅ?」
キャハハッと、甲高い声が廊下に響いた。
「あぁ、煩い」
耳障りだ、とつぶやいた終夜君が、凄く怖い存在に見えた。
「終夜君・・・傷が・・・」
「黙れ。沢田綱吉」
終夜君は、只それだけ言った。
「何よぉ、アンタぁ・・・邪魔なのよッ!」
—ズガンッズガンッズガンッ
立て続けに、銃弾が終夜君の胸に打ち込まれる。
俺は頭の中が、真っ白になっていく。
「何でアンタッ・・・倒れないのよッ・・・」
俺は我に返って終夜君を見た。
吐血して、体中から血を出している終夜君が立っていた。
口からポタポタと。
血が滴り落ちている。
「終夜、君・・・」
フラッと、終夜君は倒れそうになる。
倒れそうになったが、足取りはしっかりしていた。
目に宿っているのは。
—漆黒の、闇。
(判らないんだ)(終夜君が)(何処に居るのか)
- Re: 〜Intersectino〜《交差》−REBORN− ( No.13 )
- 日時: 2010/07/28 21:06
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
—それから先は、覚えていなかった。
目を覚ませば病室で、真っ白な世界だった。
潔白のように、真っ白な。
「・・・——何処だ此処」
俺はそうつぶやいて、体を起こした。
体のあちこちが痛み出して、うまく起こせない。
そうか、銃弾を体中に受けたんだモンな。
回復するにはまだ早いか。
「大した回復力だな、終夜」
「別に。それより———あの後、どうなった?」
「あぁ、警察が来てな」
嘘だった。
戯言だった。
だが、聞いておいたほうがいいと判断した。
全てを聞いて、俺はフゥン、と呟いてベッドの枕に顔を埋めた。
「それとな。ツナと獄寺、山本は精神的なショックを受けている」
「沢田君は判るけど何で獄寺君と山本君?」
俺はそう尋ねると、赤ん坊は首を振るだけだった。
◆
「沢田君、入るよ」
ノックもせずに、というか出来ない。
「——終夜君・・・?もう、大丈夫なの?」
眼が、虚ろだった。
まぁ、精神的ダメージを受けるのは当たり前だった。
「あぁ、大丈夫。それよりキミ達こそ立ち直りなよ。あいつ等がまた襲ってくるかもしれないよ?」
「「「・・・!」」」
三人は戦慄する。
「だから、そんな幻忘れなよ」
「まぼ、ろし・・・?」
「そう。キミ達が今思っているのは過去の事だ。俺はもうこの通り元気だから」
「・・・刹那、さん」
ホロホロと、涙を流し始めた沢田。
我慢していたんだろう。
自分の所為だと錯覚していたのだろう。
「じゃあ、俺はもう病室へ戻るから」
「うんっ」
沢田は、涙を流した顔で笑った。
その笑顔は、無邪気なものだった。
- Re: 〜Intersectino〜《交差》−REBORN− ( No.14 )
- 日時: 2010/07/28 21:32
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
終夜君のあの言葉で、救われた。
俺はスゥッと息を吸って、吐いた。
「——やっぱり、あの終夜はアイツだ」
「獄寺君?」
獄寺君は、病室で終夜君について語った。
「知ってるんですよ、知ってるんですよ俺は!沢田終夜の事を・・・」
「俺も、知ってるぜ、ツナ!」
山本までもがいきり立って、思い出すように叫んでいた。
何かが、募っていく。
あぁ、だめだ。
苦しい、どす黒いもやもやが募っていく。
「や、めて」
「え?」
「止めてよ、二人とも」
俺ははっきりした声でそういった。
判っている。
—終夜君が、《女の子》だってことを。
超直感で感じ取っていた。
「ツナ?」
「・・・帰る」
俺はそういって、後ろで何か言っている獄寺君と山本を置いて走り出した。
- Re: 〜Intersectino〜《交差》−REBORN− ( No.15 )
- 日時: 2010/07/28 21:47
- 名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)
「沢田君が?」
「そうなんだよ、ツナ、一人で走って行っちまって…」
山本と獄寺が俺の病室に脚を運んできた。
俺はまだ回復していないので、ベッドの上で話を聞いていた。
沢田君は、何かに思いつめたように去って行ったらしい。
「そう。沢田君も疲れてるんじゃない?」
俺は無表情で言った。
そこで俺は少し、体制を崩す。
気色の悪いものが体中を這い回っていたからだ。
—毒、らしい。
「終夜?」
「どうしたんだよ——」
「ゲホッゴホッ」
俺は堰をして、毒を吐く。
気色が悪い。
気持ちが悪い。
「ソレに近づくな」
「終夜?」
「ソレ、毒だから」
「!?毒を注入されたのか?」
「多分・・・あの銃弾にでも、塗っていたんだろうな」
だったら、まずいな。
俺の後ろに居た沢田にも毒が飛んでいる可能性がある。
俺は無理矢理立ち上がって、軋む体を必死に抑えながら走り始めた。
「オイ、終夜!?」
「山本、獄寺」
「リボーンさん?」
「アイツに任せておけ。一応、シャマルも呼んであるからな」
「どういうことッスか・・・?」
リボーンは、険しい顔つきで言った。
「ツナにも、毒を注入された可能性がある。」
◆
「沢田君、大丈夫?」
「え、終夜君?何で此処に・・・」
俺は沢田の家を調べてすぐに沢田の部屋に入った。
そこにいたのは元気な姿の沢田。
その隣にいたのは、Drシャマル。
「あー、そこの坊主。大丈夫だぜ、毒は俺が抜いといたから」
「ハァッ・・・」
俺は脱力して、体をたおらせた。
「——なら、大丈夫か。俺は帰るから、明日な」
そういって、俺は歩き始めた。
「あ、うん。終夜君、明日」
俺は手を上げて、その日は病院へと戻った。