二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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黒闇の炎〜Despair〜—REBORN—
日時: 2010/08/13 16:16
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

Despair=絶望。

がんばって書いていきたいと思います!
雨が降り始めていて家にこもりっぱなしの自分ですが・・・なにとぞ宜しくお願いします。

・主人公
終崎終夜  記憶をなくしている男装をした少女。ツナと酷似した容姿を持っている。(三つ編みでオレンジの瞳)




・目次
—プロローグ— Prologue
—Data,01— 〜Forgetting〜 —忘却—
—Datam02— 〜Deletion〜—消去—

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Re: 黒闇の炎〜Despair〜—REBORN— ( No.1 )
日時: 2010/08/13 14:53
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

—プロローグ— Prologue


ずっと、深く、深くに。

彼女は立っていた。

何も見えない瞳で、光を見もせずに。
闇だけを見据え、全てを見透かすように。
深い闇だけを見つめていた。

誰もが怯える様に、その深い闇を称えた瞳は。

《覚悟》という闇を見る。

恐ろしいほどの人間の憎悪、怯えるほどの存在を彼女は知りながらも、運命を知りながらも。
残酷なほどまでに知らない振りをする。
例え知っていても、ソレを防ぐ事は出来ないと知っていたから。

——闇に一歩、踏み出した。

空を見上げれば深い黒が広がっている。
涙なんて乾いた瞳を只、黒い闇へと向けながら。

——絶望は、一歩歩んだ。

絶望は、独り言を呟いた。



—俺は、一体誰なんだ。



絶望は、誰も知らない答えを、求め続け始めた。





(闇の向こうで出会うのは———)

Re: 黒闇の炎〜Despair〜—REBORN— ( No.2 )
日時: 2010/08/13 15:36
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

目を覚ませば、知らない世界が広がる。



—Data,01— 〜Forgetting〜—忘却—


目を覚ませば、真っ白な部屋に居た。

冷たいコンクリートが肌を触る。
体を辛うじて起こせば、人の声が聞こえてきた。

「君の名前は?」

どうやら、俺に質問をしているらしい。
俺は、ぼんやりした頭で、名前を口にする。

「終崎、終夜」
「日本人かい?・・・立てる?」

黒髪の男の人は、俺の手を引っ張って、俺を立たせる。
何故かふら付く足取りを何とか押さえて、俺は何も判らないまま、歩き出す。
途中で、やっと頭が覚醒して、俺は混乱する。

「此処は、何処、だ」
「君・・・?」
「お前は誰だ?」
「・・・僕は、雲雀恭弥だよ。君、此処が何処かわからないの?」
「・・・判らない。此処は何処だ?」
「此処は、ボンゴレ本部、地下倉庫だよ」

俺は、周りを目を見開いてみた。
真っ暗な倉庫に漂うかび臭さ。
俺は、その倉庫を只、呆然と見るしか出来なかった。

「・・・俺は、ここで何をしてたんだ?」
「覚えて、無いの?」

男にそういわれ、俺はうなづく。

「君、この倉庫で———」
「ひばりさん、お疲れ様です」

男の人が何かを言おうとしたとき、後ろからさえぎる声が掛かった。
俺は振り向いてみる。
そこには、俺と酷似した少年が居た。
と言っても、目と髪の長さは違うけども。
俺はその男の人を見ていた。

「この子がそうですか?」
「うん、倒れていたところを保護したよ」
「———あの」
「うん?」

俺は、何とか質問に踏み切る。

「俺は、一体なんで、いや、そもそも俺は何者なんですか?」
「・・・君、もしかして記憶が無いの?」

俺は、少しだけ戸惑って頷く。

「記憶が無いって事は、事情さえ聞けないですね」
「事、情・・・?」
「君、地下倉庫で氷付けにされてたんだよ。零地点突破って言う技でね」


——氷付けに?


(判らない)

「とにかく、保護します。動くことさえままならない常態でしょうから」


——体が傾く。


倒れ掛かった体を、雲雀という人が受け止めた。

「君、自分の体にも気付かなかったの?」
「———」

(感覚、麻痺・・・)

「雲雀さん。悪いですが、その子、医療施設に送ってもらえますか?」
「いいよ」

俺は、頭を少しだけ起こして、男の顔を見た。
俺と酷似した男を見た瞬間、背筋に冷たいものが走った。


「———何も、感じてないって、目だな・・・」




(少し昔に、そんな夢を見た気がする)

Re: 黒闇の炎〜Despair〜—REBORN— ( No.3 )
日時: 2010/08/13 15:52
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

医療施設という部屋に連れて来られ、俺は休んでいた。
記憶の中が混ざり合って、良くわからない。
俺はハァッと溜息を吐いて、体を倒した。

「・・・良く、わからない」
「何がだ、譲ちゃん」
「うわっ」

俺は急に声をかけられ、驚いて後ろに倒れこみそうになった。
ベッドから落ちるところだった。

「って言うか、今、譲ちゃんって・・・」
「あー、男装をしてたみたいだが、俺は医者でな。見抜けるのは当たり前なんだよぉ〜」
「ハァ・・・」

俺はやや引き気味になりながらもその医者を見ていた。

「俺はDrシャマルって言うんだ。譲ちゃんの事はボンゴレ坊主から聞いてるぜ」
「ボンゴレ坊主って・・・さっきの俺と酷似した?」
「あぁ。それより譲ちゃん、体は大丈夫か?」

俺は少し体を見ながら、コクッと頷いて見せた。

「そうか、そりゃあ良かった」
「あの、俺はこれからどうなるんですか?」
「あぁ、それなら坊主が決めるはずだ」

——コンコンッ

ドアがノックされる音がした。
医療施設のドアが開いていく。


「オイ、十代目がお呼びだ、早く来い」


後ろに居たシャマルが俺を押して「早くいって来い」と耳打ちした。
俺は、ドアの前で立っている男の人に向かって歩き出す。




(嫌な予感がする、気がした)

Re: 黒闇の炎〜Despair〜—REBORN— ( No.4 )
日時: 2010/08/13 16:15
名前: 保持者 (ID: uT5MQLCg)

過去の忌まわしき記憶は、全て、彼女の胸の中に。



—Datam02— 〜Deletion〜—消去—

「此処だ」
「・・・」

つれてこられた場所は如何にもボスが居ます、という部屋の前だった。
俺は重いその扉を開ける男を見ていた。

(銀色の髪・・・グリーンの目・・・?)

すると重い扉が開かれた向こうに、男は座っていた。
何も感じていない様な目で、只俺を見据えて。
俺はそんな男の前に立った。

「君にしばらくして貰う事を言う」
「その前に、俺は一体何者なのか、判りますか?」
「それはこっちが聞きたい。本部の最深部に行けば君が氷付けにされてる物だから俺達のほうが聞きたいよ。君が何者なのか」

そういって、俺に目を向ける。

(何か、懐かしい・・・?)

「終崎終夜、君には此処の執事をやって貰う」
「執事・・・」

俺は執事と聞いて少し安堵する。
何故か、酷く女だという事を知られるのが嫌みたいだ。
俺は少しだけ笑って、答えた。

「ハイ。判りました。家事や掃除ですね」
「あぁ。あと」

俺は歩き出そうとした足取りを止める。
振り向いて聞いてみた。

「俺の名前は沢田綱吉で、君の部屋はさっきの医療施設の隣だから」
「・・・判りました」

俺はそう答えて、歩き出す。

「俺は獄寺隼人だ。覚えて置けよ」
「ハイ」

俺は、その部屋を後にする。

しばらく沈黙の続いたその部屋で、沢田綱吉は溜息を吐いた。

「終崎終夜・・・アイツは零地点突破で凍らされたんですよね」
「そうだよ」
「十代目のほかに、零地点突破を操れる人って言えば・・・九代目も居ますが、九代目は知らないのでしょう?」
「あぁ・・・」


——ならば、



「初代ボンゴレ・・・」



(初代大空の名を口にする十代目大空は)


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