二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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ボーカロイドと一緒!
日時: 2010/10/25 16:22
名前: クロウ (ID: PlVnsLDl)

どうも、九龍です。
今回はボーカロイドの小説をかこうと思います。
いつ完結するかわかりませんが……ね。


はい、ここでお約束!

・ボーカロイドが嫌いな方、帰った方がいいですよ〜。
・基本ギャグ中心です。それでもいいですか?
・僕が嫌い? だったら、すぐに帰った方が……。
・荒らし、チェーンメール禁止です。

……この全部の条件がクリアできた人は、先に進んでください。


マスター募集用紙>>2
マスター表>>


目次
登場人物>>1


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Re: ボーカロイドと一緒!【マスター募集中】 ( No.26 )
日時: 2010/10/23 16:02
名前: クロウ (ID: Q.IJ8ymH)

第5話


あれから一カ月。マスターは調律はしてくれるけど、歌わせてくれる曲は、カバー曲だけです。
マスター曰く、「君、声に癖があるからそこら辺を直そうね」と言って、学校帰りに音をとったりしています。

今日はアリスさん、歌莉奈さん、柚実さんが来ています。
柚実さんは、前はワケがあってこれなかったそうです。
なんでも、不良に喧嘩を売られたとか何とかで。

「はい、KAITO君、歌ってみて。ドレミファソ、ってな感じに」
「ド、ドレミファソ〜」
「……少し機械っぽいけど、音は取れてきたね。3人とも、今のKAITO君、どう思います?」

マスターが3人にそう聞く。

「うん、音は取れてきたし、機械っぽさも少しずつ無くなってる」
「どっかで外したりしないし、良いんじゃないですか?」
「まぁ、大丈夫だと思うよ!」

歌莉奈さん、アリスさん、柚実さんの順で、答えが返ってきた。
一応、上手くはなっているらしい。一応……。

「そういえばさ、九龍は何でKAITOを買ったの?」
「前はミクちゃんと帯人くんのマスターでしたよね?」

柚実さんとアリスさんがマスターにそう尋ねる。
マスターはニコッと笑って、答えた。

「友達に、僕の作った曲を聞いてほしいだけです。僕の友達、ミクが嫌いだったので」

マスターがそう言ってため息をついた。

「だから、ミクをあまり高い声で歌わせないようにしたら、性格がミクオになったので……。あとで直すの、大変でした」

マスターが涙声でそう言った。
ミクを変化させたことには責任を持っているらしく、目が少しうるんでいる。

「その後、ミクは僕達姉妹でつかってるんだよ。正式なマスターはシズキ姉さんってことになってる」

マスターの答えで、空気が重苦しくなる。
空気清浄機が何台かほしい。息が詰まる。誰も話さない。

「まぁ、だからKAITO君を買ったんだよ。君の声は低めだしね! アイス魔人だけどさ」

マスターが笑いながらそういう。
俺は「誰がアイス魔人ですか!」と言い返した。
3人は俺とマスターのやり取りを見て笑っている。
その後は、4人に一緒に歌の歌い方を教えてもらった。
でも、歌っていた時の僕の心は、なんだか複雑だった。

Re: ボーカロイドと一緒!【マスター募集中】 ( No.27 )
日時: 2010/10/23 16:17
名前: リラックマ (ID: KrNEmkft)

初めまして!
小説お上手ですねっ!
ボカロ大好きです!特に帯人がっ
マスターにべたぼれなのがいいですよね!
アイスピックゥ〜♪
あ。ごめんなさい!取り乱してしまいましたぁ〜
ってことで、更新頑張って下さい!
オリキャラってまだ募集してるんですか?
初対面なのになんかいろいろごめんなさい。

Re: ボーカロイドと一緒!【マスター募集中】 ( No.28 )
日時: 2010/10/25 16:21
名前: クロウ (ID: PlVnsLDl)

リラックマ様へ

初めまして。
……恐縮です。
僕もボーカロイド好きです。正月にミクを買いたいと思っているくらいです。
帯人君は、何となくギャグ展開のためにいるともいえる存在です(僕のところでは)
オリキャラは、とりあえずリラックマ様で最後ってことで、まだ大丈夫です。
出せるうちに出しちゃってください。

Re: ボーカロイドと一緒! ( No.29 )
日時: 2010/10/31 17:51
名前: クロウ (ID: 0ZzzaL.w)

第6話

マスターと調律を始めてから、1か月半たった。
マスターは詩を作り終え、音楽作成ソフトでピアノ音楽を作り、俺に歌の歌詞を渡した。
高音部と低音部があり、低音部には帯人の名前が書かれていた。
……つまり、俺に高音部を歌えと。

「KAITO君、とりあえず歌ってみてくれよ。曲、できたしさ……。ね?」

マスターは申し訳なさそうに笑って、そう言った。
マスターは、僕等2人の事をちゃんと理解している。
帯人は低音が得意だから、その分高音が苦しい。
でも、俺は男声ではあるが、帯人よりは高い声が出せる。
帯人とはいつも一緒にいるようだし、俺の声も調律の時に聞いたから、パートわけをこのようにしたのだろう。

「今日は帯人くんにはアイス買いに行ってもらったし、早いうちに高音部覚えときな」

マスターはそう言って僕の方を向き、微笑んだ。
まあ、とりあえずは、歌えということなわけで。
マスターはこちら側に椅子の正面を向け、楽譜を持って、指揮棒の代わりに先のとがった鉛筆を持つ。
マウスをクリックすると同時に、鉛筆を三拍子のリズムで振りはじめる。
狭い部屋によく響くピアノの音を聞きながら、僕は口を開き、大きく息を吸った。


———貴方に死ねと言われたなら、私は喜んでこの命を死神に差し出しましょう。
   貴方が欲しいものは何でも与えましょう。
   貴方に、私のすべてをささげます。
   
   なのに、どうして貴方は私に愛をくれないのです?

   私は貴方の物です。だから、貴方を私にください。
   私にできることなら何でもします。
   貴方が望むものはなんでも差し上げます。
   ですから、私を愛してください。
   私だけを、愛してみてください。


「……KAITO君、どうしたの?」

音が、途中で止まった。
狭い部屋の中は、ピアノの音しか聞こえなかった。

「……なんか、君の声の質、変わった? それともエラー?」

マスターがそう聞いてきた。少しだけ、マスターの声が震えていた。
それは、俺の声の質が変わった事に責任を感じてか。
それとも、エラーが発生する事を恐れてか。

「いや、ただ……。この歌詞の内容が、少し可哀そうで」
「……可哀そう、か」

俺の答えを聞き、マスターの声はいつもの落ちついた声に戻った。
マスターはきまりの悪そうな笑顔を浮かべ、楽譜から俺へと目を移した。

「まあ、人間はここまで深く人を愛すことはないからね」

マスターがそう言って、俺の目を見て話を続ける。

「これは、ハデスっていう冥界の神様をモデルにした歌でね。ハデスの心臓あたりにある神の子供が放った金の矢が刺さったんだ。その矢は、人に恋をさせるものだったらしいんだ。
 そしたら、ハデスはある神様の娘に恋をして、その娘を誘拐した。もちろん、こんなやり方で好かれるはずがない。このときのハデスの心情を考えて作った曲がこれなんだ」

マスターがそう言いながら、微かに体を震わせる。
マスターの頬が少しだけ赤くなった。息が上手く出来ていなくて、少し乱れている。

「……君、大丈夫なんだよね?」

マスターが俯いたままそう聞いてきた。
その時、部屋のドアが凄い音を立てて開いた。
これにはマスターも驚いたようで、僕と一緒になって、恐る恐るドアの方を見てみた。

「お前、何マスターを泣かせようとしてやがる……」

ドアの向こうには帯人がいて、帯人は怒りに満ちた目で俺を見ていた。
恐ろしかった。だが、この重たい空気を粉々に壊してくれたことには、心の底から感謝した。
それはマスターも同じらしく、椅子を蹴って、帯人のところへ小走りで近づいて行った。

その後、俺の調律はしばらく帯人がやるように言われた。

Re: ボーカロイドと一緒! ( No.30 )
日時: 2010/11/01 12:42
名前: クロウ (ID: npqOTMbR)

第7話


マスターは俺と帯人を残して、シズキさんとミクと一緒に買い物に行った。
多分、昨日帯人にアイスを買いに行かせたにもかかわらず、またアイスを買いに行くに決まっている。
シズキさんとミクから聞いたのだが、マスターは寒くなると週1回のペースでアイスを買いに行くらしい。
夏より冬の方が、アイスがおいしく感じるとマスターが言っていた、と。まるで北海道県民のようだ。

「……ったく、なんで僕がお前なんかと一緒にいなきゃいけないんだ」

帯人がそう言って、盛大に舌打ちをした。
帯人は俺が嫌いらしい。マスターからそう聞いた。
マスターは帯人が、KAITO種でとても弱そうだから、家に来た時も心配していたそうで。
だから、その時はマスターとシズキさんの友達を家に入れないようにして、他の人には少しずつ慣れていくという形で育てていたらしい。
帯人はマスターを頼り、守る。
マスターは帯人の悩みを聞き、帯人が自虐的になったときはなだめる。

そして、俺が来たから、帯人と俺の関係を少し心配しているようだ。
昨日、帯人に俺の調律をまかせたのは、昨日のことが気まずいからもあるだろうけど、今の俺達の中をどうにかしてほしいのだろう。

「そんなこと言ってないで、俺の調律はじめてよ。マスターのためにもさ」

マスターのために。という言葉に、帯人が大きく反応した。

「……仕方ないな。マスターに聞いたけど、お前、昨日は途中で歌うのをやめたんだろ?」

帯人が俺にそういう。
俺は無言でうなずく。

「いいか? お前が歌うのをやめたら、マスターがまた悲しむ。だから、今度は休まず歌え」

帯人が偉そうにそういった。
俺はうんざりしながらも、はーい、と返事をした。
その時、呼び鈴が鳴った。

「すみませーん、榎原ですけど」

ああ、スズさんか。
帯人が面倒そうに、玄関まで歩いて行く。
玄関から、榎原さんとルカ、そして榎原家のKAITOの声が聞こえた。
さて、一体何があったものか。
榎原家の3人をつれて、帯人が部屋に戻ってくる。

「……で、何の御用で?」
「いや、九龍ちゃんが電話してきてさ、帯人とKAITO君だけじゃ気まずそうだから、家にきといて、って」
「私とKAITOさんも呼ばれてて、皆で歌うといいって……」
「あと、帯人君とも仲良くしてね。って言ってましたね」

帯人の問いに、スズさん、ルカ、KAITOの順で、榎原家の3人が答えた。
よかった。マスターも一応は気を使ってくれてたんだな。

「そんなわけで、九龍ちゃんとシズはいないけど、皆で楽しもうよ!」

スズさんがそう言って、俺達に笑いかける。
俺達はそろって頷き、1人1人と握手をした。


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