二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- コードギアス〜空回りのルルーシュ〜
- 日時: 2011/05/06 20:42
- 名前: 蘇る秋刀魚 (ID: Q6O.mHsI)
クリックありがとう。
蘇る秋刀魚でございます。コードギアスのルルーシュが好きで、こんなの書き始めようと思います(・ω・)ノ
原作を読んだことないって方も、ぜひ読んでください!未熟なもので、アドバイスをいただけたらうれしいです。
〜あらすじ〜
時は皇歴2011年。治安は一時的に安定し、ルルーシュの「ゼロ」という役目も休止状態に入って長らく立つ。
しかーーーーし!!
彼が黒装束をまとわなくなったことで、彼自身の意識の中からゼロの存在は薄れてしまった。その結果、ルルーシュは闇をもつ皇子ではなく、女好きな男子学生に変わってしまう。
思春期真っただ中のルルーシュ。イケメンではあるのに告白してもなぜかいつもフラれる。それでもあきらめず次から次へと告白を試みる皇子ルルーシュ・ヴィ・ブリタニアに、本当の彼女はできるのか!?
プロローグ >>1 登場人物 >>2 —4月20日より— >>3 >>4 —4月31日より— >>5 >>6 >>7
—アッシュフォード学園イベント当日より—>>8 —アッシュフォード学園大図書室より—>>9—5月10日より—>>10 >>11
- Re: コードギアス〜空回りのルルーシュ〜 ( No.8 )
- 日時: 2011/04/23 19:32
- 名前: 蘇る秋刀魚 (ID: ee1KNqCQ)
—アッシュフォード学園イベント当日より—
「あなたたちの出番はフィナーレだからね。ちゃんと打ち合わせしておいて」
鮮やかな着物に身を包んだミレイに念を押され、ニーナは張り切っている。不機嫌なルルーシュのことなど気にも留めずに。
`我こそ´と言わんばかりの輩、が春らしい衣装をまとい、満開の5月桜並木を颯爽とウォーキング。
一口でいえばファッションショーのようなものだ。
ランダムで選ばれた特別審査員が参加者を吟味し、投票数の多かった生徒が「桜の似合う男・女」だ。
想像以上の盛り上がりの末、投票数1位に輝いたのは、ナナリーとスザクだった。
フィナーレの大トリは会長ミレイのパフォーマンス。
着ものを着て日本舞踊を舞って魅せた。
そして、本当の本当のフィナーレ。
「さぁここで、このお二人に締めていただきましょう!」
怪しげな音楽とともに幕が上がり、全生徒の歓声が沸く。
だがミレイだけは違った。 「やっぱりそうなったか・・」
舞台にサクラちゃん2号をまとったルルーシュはいなかった。
プライドが許さず逃亡したのだろう。
してやられたのか、顔を真っ赤にしているのはリヴァルで、ニーナにつつかれて渋々踊っている。
「覚えてなさい。。今度はもっとすごいことしてあげるんだから・・ルルちゃん」
悔しげに爪を噛んだ。
- Re: コードギアス〜空回りのルルーシュ〜 ( No.9 )
- 日時: 2011/04/30 14:34
- 名前: 蘇る秋刀魚 (ID: NFbvEd0b)
—アッシュフォード学園大図書室より—
ハァハァ・・・
図書室に逃げ込んだルルーシュは、吐く息荒く、壁に力なくもたれかかった。
(この俺様に黙って辱めを受けていろと言うのか?あり得ない・・)
しばらくして落ち着くと、ルルーシュは図書室の中を歩き始めた。おそらくここはブリタニア城の蔵書室に劣らないくらい巨大規模の施設だろう。
といっても、世界各国の文書を取り入れている点については、伝統と確執を突き通すブリタニア城よりも優れているのだが。
普段本など読まないので、ここを訪れるのは初めてだった。今はイベントのせいで管理者もその責務を怠っているのか、人一人おらず、冷たくしんとした空気と時間だけがゆっくりと流れている。
「あの・・・」
不意に声をかけられたルルーシュは歩みを止めた。
誰もいないと思っていたこの静寂の間に、だれが潜んでいたのか。
会長か・・?
警戒して振り返ったルルーシュは、息をのんだ。
(まさか、これは、、運命というやつか・・?)
またしても出てしまった、ブリタニア帝国皇子の肉食本能。
綺麗にウェーブしたブロンド。整った面立ち。どちらかというとやせ形の、控え目な感じの少女が立っていたのだ。
少女というと幼く聞こえるが、大きな目は童顔を引き立たせているようだ。
ルルーシュの鼓動は高鳴っていた。ついこの間の失恋も忘れて。
- Re: コードギアス〜空回りのルルーシュ〜 ( No.10 )
- 日時: 2011/04/30 15:04
- 名前: 蘇る秋刀魚 (ID: NFbvEd0b)
—5月10日より—
「本当なんだよ!俺はあんなに素朴で透き通った女に会ったことがない」
「ふん、どうせまたあっさりフラれておしまいだ。」
「だまれC.C、今回はうまくいきそうなんだ。つまらんことを言うな」
C.C(シーツー)と呼ばれた髪の長い女は、ベッドの上でチーズピザをほおばりながら片目でルルーシュを見た。
年齢不詳の表情、怪しい緑の髪。
彼女はルルーシュがゼロの時と肉食男子の時、とにかく何に関してもルルーシュのアドバイザー的存在だった。
「運命としか思えない。愚かな奴らがくだらんイベントに明け暮れている間、俺と彼女だけは違った、しかも同じ場所に居合わせるなんて」
またしてもC.Cは鼻で笑う。
「上品すぎる髪と、瞳はサファイアのようなんだ。まさに俺のタイプ・・・」
「そんなに褒めるなんて、照れるじゃないか」
「おまえのことじゃない」
C.Cのボケで一気に興が冷めたのか、ルルーシュは立ち上がり春物のコートを羽織った。
「スザクのところへ行ってくる」
「恋多き男なのか、それともただのアホなのか・・」
自分ひとりしかいない部屋で、彼女はまたピザをほおばった。
- Re: コードギアス〜空回りのルルーシュ〜 ( No.11 )
- 日時: 2011/05/06 20:40
- 名前: 蘇る秋刀魚 (ID: Q6O.mHsI)
ルルーシュの前科を知るスザクは、今回のことを聞いても驚きはしなかったようだ。
途切れることのない話を、相槌を入れながら聞いているところは彼らしい。
「もちろん食事に誘った。相手も喜んでいたぞ、この俺に誘われたんだからな。それより、当日は何を着ていけばいいと思う?相手の雰囲気に合わせるべきか、それともルルーシュ様のカリスマ性を見せつけるか・・」
「なぁ、服装のことはおいといてだな、どうしてさっきから呼び方が`相手´なんだよ?名前があるだろ」
「・・・・・」
しばらく妙な沈黙が続いたのち、
「名前を聞き忘れた」
たとえ幼少のころから散々振り回されてきたスザクでも、さすがにこれには開いた口がふさがらないようだ。
「デートは申し込むのに名前を知らないとはな・・。ルルーシュ、おまえはいつからそんな天然になったんだ??」
- Re: コードギアス〜空回りのルルーシュ〜 ( No.12 )
- 日時: 2011/05/08 16:10
- 名前: 蘇る秋刀魚 (ID: 7YTWgvJr)
—5月14日より—
日の光が窓を通してその暖かさを感じさせる、穏やかな午後。
アッシュフォード学園からそれほど遠くない「カフェ・ドリントール」の片隅には、ひときわ顔立ちの整った、しかしどこか残念な雰囲気を醸し出す青年が座っていた。
緊張はしていない。むしろ自信にあふれている。
記念すべき初デートに何を着ていこうか思案していたが、ピンとくるものがなく結局スザクの服を借りてきたことは、今後触れてはいけないポイントになるだろう。
「ルルーシュさん」
顔をあげると、そこにはあの少女がいた。名を、ソフィ・エルケルという。
名前を聞き忘れた情けないルルーシュのために、スザクが気を利かせて調べておいてくれたのだ。
いつもの制服とは違うその愛らしさに身体が固まってしまう前に、彼はソフィを席へとエスコートした。
柔らかい生地のシフォンワンピースに身を包んだ彼女は、控え目にルルーシュを見てはにかむ。
(やめてくれ・・・鼻血がでるだろう)
そんなことを心の中でつぶやきつつ、咳払いをしてみる。
「今日は来てくれてありがとう。ささやかだけど、これを君に・・」
そう言ってルルーシュは、紅いバラを差し出した。なんとベタな男よ。。
「バラね、うれしい。でも、どうして2本だけなの?」
待ってましたと言わんばかりに、得意げに答える。
「そのバラは、俺と君なんだ。次の食事の時はきっと増えているさ、2人の愛の数だけね」
この少し頭のおかしい皇子は、自らの発言に彼女が引いてしまったことに気づかないようだ。
というより、すでに恋人だという設定になっていること自体どうかしているのだろうが。
それでもソフィは器の広い少女だった。それとも気が合ったのか、その日のデートはどうやら成功したものと見えた。
大人しそうにみえたのだが、話してみると意外にも気さくであったりと、定番のギャップに肉食本能が刺激されたルルーシュだった。
(やはり俺とソフィは、結ばれるべくして結ばれる運命なんだ。今まで俺を振って女どもは、俺を完璧な男に導くための肥やしだったんだな)
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