二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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名探偵コナン【序章PARTⅢ UP!!】
日時: 2011/01/06 20:54
名前: 朱鳥 (ID: Q2XZsHfr)

はじめまして!!

小説を書くのは何年ぶりかな…って感じの、朱鳥と言います。
最近は名探偵コナンにはまっておりまして…。
という事でここで小説を書こうと思い、舞い戻ってきました。鋼の錬金術師の小説をかこうかどうか迷ったのですが、コナンにしました。

ヤバいほどの駄文なので、精神が崩壊しないうちに避難した方が身の安全のためだと思ってくださいね??

 ※注意※

①シリアスになりそうです。というかなります。流血シーン、殺害シーンなどが多いDCなので、マジでグロいとおもいます。そう言うのが苦手な方、すぐに避難してください

②原作沿いの物語です。オリキャラを加えての物となります。アニメを見て書くので、描写の文が間違っている可能性があります。ご了承ください

③駄文です。神文を求めておられる方は、今すぐにお戻りください

④荒らし・チェンメ・中傷コメントは受け付けてません。してしまう、という方は自分でスレたててそこでしてください

⑤最後に。更新スピードが自分でもわからないので、長い付き合いになりそうです。どうぞよろしくおねがいします。




注意は以上です。それでは、どうぞよろしくお願いします。



 §物語§


>>01 序章PARTⅠ
>>02 序章PARTⅡ
>>05 序章PARTⅢ









 オリキャラ


 名前

【桜 一樹/サクラ カズキ】

 性別or年齢

【女/16歳/高1】

 性格

【冷静で負けず嫌い
 だけど明るい面もあるご様子
 根はとても優しい】

 容姿

【染めたブロンドのロングヘアー。薄赤の大きな瞳
 細く身長は高めで、スタイル抜群】

 頭

【とりあえず天才 頭がとても良い
 推理力も新一より上の実力の持ち主】

 詳細

【華稀 凛(はなき りん)と幼馴染 親友
 名探偵&トップアイドルの名を飾っている天才少女
 あがさ博士と新一、蘭とはとても仲が良い関係で、新一とはよくペアを組むらしい
 新一からも尊敬されている存在で、ていたん高に通う少女】





 名前

【華稀 凛/ハナキ リン】

 性別or年齢

【女/16歳】

 性格

【明るく優しい
 前向きで努力家の少女
 でも寂しがり屋】

 容姿

【黒髪のポニーテール 水色の瞳
 普通の体系で、蘭と同じ空手部なので結構がっちりしている】

 頭

【…至って普通】

 詳細

【桜 一樹と幼馴染 親友
 新一と蘭とも仲が良い 蘭とは部活仲間でもある
 部活では県大会優勝ほどの実力 …蘭よりも上か??
 一樹大好き 部活大好き】



*桜 美保/サクラ ミホ   一樹の母親で普通の主婦
*桜 陵音/サクラ リョウオン 一樹の父で俳優  


*一ノ瀬 真央/イチノセ マオ*

Page:1



Re: 名探偵コナン ( No.1 )
日時: 2011/01/03 22:06
名前: 朱鳥 (ID: g2/uP3Bc)
参照: 序章 PARTⅠ


 青い空、白く大きな入道雲、心地よい風。とても良い天気の空の下、盛大にパーティーは行われていた。
 豪華なシャンデリアは眩しいほどに輝き、壁は豪華そうな壁紙が貼られ、床にはレッドカーペットが敷かれている。綺麗で立派な衣装を着た男性や女性達が、ワイングラスにいろいろな酒をいれて、乾杯をしている。
 そんな落ち着いた雰囲気のある会場の中、配置されている机にある料理を黙々と食べる少女がいた。その横では落ち着いた雰囲気の少女が、呆れた顔をしている。


「……凛。ごちそうが食べたいのは充分分かるんだけど、もうちょっと静かに食べようね? そりゃ興奮するのはわかるけどさ」


 長いブロンド(薄茶色)の髪を下で一つに結んだ少女が言う。恐ろしいほどの整った顔立ちをしている。薄い赤の瞳には、疲れの色が出ている。耳には水色の小さく丸いピアスがついていて、首にもクロスのネックレスが。
 真ん中をリボンで結うと言う、着物風味の白いワンピースを着ている。胸元が大きく開いており、危険な雰囲気を出しているようだ。


「んがっ……だぁって!! 私こんなお料理滅多に食べられないもの! 食べられるときに食べとかなきゃ、損しちゃうじゃない??」


 黒い髪を上で一つに結んだ少女が、子供のように笑いながら言う。
 水色の肩だしドレスを着ているが、そんなに料理を食べていてはせっかくのドレスも悲しい、とブロンド色の髪の少女は思った。


「桜君」
「…あぁ、本堂様。本日はお招きいただき、ありがとうございました」
「いやいや、どうって事ないんだよ。……そちらの子は??」


 白髪をプチオールバックにした、皺が多い男性が言う。本堂 勇(ほんどう いさむ)。映画などの監督を多くしており、その全てはどれも人気作に輝いている。
 『桜君』と呼ばれた少女はニッコリと微笑みながら、黒髪の少女の足を思いっきり踏みつけた。踏みつけられた少女は驚き、慌てて料理を机の上に置いた。


「この子は、華稀 凛。私の親友です」
「は、華稀 凛です。桜 一樹の親友で、本日はこ、ここに参りました」
「華稀 凛さん。私は本堂 勇と申します。よろしくお願いしますね」


 一樹と呼ばれた少女は優雅に微笑んだ。凛という少女はあわただしくお辞儀をした。


「本堂様、凛。少しお手洗いに行ってもよろしいでしょうか……??」
「えぇ、どうぞ。私はそれまで、凛さんとお話でもしておりますね」


 凛がぎょっとする。そしてあわただしく、その場を去っていく一樹に目線を投げるが、一樹はクスリと微笑んだ。
 凛にとって、それは悪魔の笑みにしか見えなかったらしい。


    *  *  *


 女子トイレの中も輝いており、その場で一樹は携帯電話で連絡をしていた。

『ほんでー? 一樹は本堂って言う親父が苦手だからトイレに逃げ込んだわけ? しかも凛にぜーんぶ任せて』


 相手は工藤 新一(くどう しんいち)。一樹がよくペアを組む、高校生探偵である。
 彼も今、幼馴染の毛利 蘭(もうり らん)と遊園地に遊びに来ているらしい。蘭は今トイレに行っているらしいので、暇つぶしに、とでも思って電話相手をしてくれているのだろう。


「人聞きの悪い言い方しないでくれますかー、新一。私は本堂さんが凛と話をしたそうだなーと思って抜けただけー」
『100パーセント言い訳にしか聞こえねぇ理論言われても納得できねぇっての』


 一樹はため息をついた。本堂とはかなり映画などでも共演させていただいているが、かなり苦手である。自慢話に良く付き合わされているし、しかも本堂の息子、本堂 海(ほんどう かい)と結婚話まで持ち上げられた過去もある。
 映画? 共演? そうだ。言うのを忘れていた。桜 一樹は、トップの名を飾るほどのアイドルである。演技力もとんでもなく上であり、評価はとんでもなく高い物だ。


「あんたね、新一。私にそんな口ばっかり聞いてると、痛い目見るよ??」
『はいすいませんねー。っと、ごめん一樹。蘭が戻ってきたから切る。またな』
「はいはい。だぁーいすきな彼女とのデート、お幸せに」


 新一が電話の向こうで何か言っているが、一樹はかまわずブチ切りした。
 その時、悲痛な叫びが聞こえてきた。一樹はそれに驚き、反射的に持っている携帯を投げつけてしまった。


「……あー。やっちゃった」


 一樹は頭をかきながら携帯を拾うと、トイレを出て、悲鳴が聞こえた方に急いだ。


    *  *  *


 そこには、本堂が倒れていた。一樹は目を丸くする。
 急いで携帯を取り出し、凛の番号を入れると、ダイヤルボタンを押した。プルルルルルという小さな音が鳴り始める。そして、プツッという音が続いた。

『もっしもーし?』
「凛っっ!! 本堂さんと話してたんじゃなかったの!?」
『一樹が遅いから、本堂さんがちょっと見に行ってくるって、どこか行っちゃったよ??』


 一樹は目を見開き、続いて瞑目した。低い声で凛に言う。


「………警察、呼んどいて」
『え!? ちょっ、かずっ———』


 プツリと、一樹は電話を切った。そして開いていた本堂の目を閉じさせて、立ちあがろうとしたその時だった。
 頭に物凄い衝撃を感じた。そのまま床に倒れ込む。


「兄貴!! コイツ、どうしやす??」
(……誰だ…??)


 ひどい激痛に絶えながら、自分を殴った人物を見た。
 言えるのは1つ。黒ずくめの男が、2人。片方が一樹の頭を殴ったと思える棒を持っている。


「こいつを使おう。組織が開発した……毒薬だ」


 片方の男が、カプセル状の薬を取り出す。一樹の前髪を掴むと顔をあげさせ、薬を無理矢理いれた。そして水をのませる。
 一樹は、体が熱くなっていくのを感じた。


「じゃあな、運が悪い子供」


 2人は走って出て行く。一樹は、まるで溶岩をかぶせられたかと思うくらいの熱さと戦っていた。


「あ……う……あ、つ……あ、……」



 その後、一樹の絶叫が部屋に響いた。それを聞く者は、もはや誰もいなかった。
















              Next「序章PARTⅡ」






お目汚し駄文すいません

Re: 名探偵コナン【序章PARTⅠ UP!!】 ( No.2 )
日時: 2011/01/04 21:05
名前: 朱鳥 (ID: KGoXVX/l)
参照: 序章 PARTⅡ

 ゆっくりと一樹は目を開けた。頭に激痛が走り、つい頭を押さえる。そして目の前にいた警察に気づき、一樹は我に返った。
 警察は微笑んで言う。

「よかった!! 目が覚めたな、お譲ちゃん」
「お、お譲……ちゃ……??」


 一樹はかなり動揺した。この歳で、そんな甘ったるい言われ方をするとは思っていなかったのだ。ましてや高校生になってお譲ちゃんとは、とんでもなく情けない話である。


「お譲ちゃん!? 馬鹿にしてるんですか!?」
「ちょ、怒らないでよお譲ちゃん。ホラ、一緒に来ようね」


 軽々と、一樹は体を持ち上げられた。そしてそれに驚愕する。高校生でかなり身長はあるのに、自分より低めの警察に持ち上げられるとは……一体どうなっている。
 そして、先程から警察が変な事を言っているのに気づく。「お譲ちゃん」。それに、小さい子供に話しかける様な口調。一樹は目を見開き、自分の体を見た。手を出して、驚愕する。


「な、な、ななな……っ!!」
「どうかしたのかい??」


 そう。一樹の体は、とんでもなく小さくなっていた。大きかった手は小学生くらいのころのサイズに戻り、身長も戻っている。おかげでドレスがぶかぶかだ。頭からは血が流れているが、その頭の髪も少し短くなっている。
 一樹はあの黒ずくめの男に飲まされた薬を思い出した。


(ま、さか………アレのせいで……)


 全てがつながった。自分はあの男達に飲まされた薬のせいで、体が縮んでいるのだ。副作用か何かであろう。
 次の瞬間、一樹は警察の顔面に蹴りをいれていた。ふいをつかれたようで、警察は一樹を手放す。一樹は猛スピードでその場を去った。



      *  *  *

 一樹は阿笠博士あがさはかせの家の前に来ていた。そんな時、向かい側に自分と同じような子供を見つける。相手も一樹の方を見ている。一樹は、その少年を見て、誰かを思い出した。そして叫ぶ。


「し、新一ーっ!?」
「その声……かかか、一樹ーっ!?」


 2人は近付くと、互いの顔をまじまじと見つめた。どう見ても、子供である。


「……と、とにかく……阿笠博士を………」


 刹那、物凄い爆音がした。つづいて「グフゥッ」という声をあげて、阿笠博士が黒煙の中から飛び出して来た。

「「あ、阿笠博士!!!」」
「痛た……何じゃお前達は」


 少し小太りの眼鏡をかけた阿笠博士。迷惑そうな顔で、縮んだ新一と一樹を見つめた。
 新一が自分を指さしながら言う。

「俺!! 新一だよ!」
「私は一樹!! 桜 一樹だよ!!」
「……新一と一樹の親戚の子かぁ。新一の家は隣じゃぞ」


 いくら説明しても理解してくれない阿笠博士に、新一と一樹は同時に言った。


「俺が新一なの!! 何なら博士の事言ってやろうか!!」
「私が一樹なんだって!! 何なら阿笠博士の事説明してあげる!!」


 新一が先に言い始めた。

「阿笠 博士(あがさ ひろし)、52歳!! 自分じゃ天才と言ってるけど、作った物はがらくたばかり!!」
「………オマケにお尻のほくろから毛が1本出ている」


 ……なんとか阿笠博士に理解してもらうと、3人は新一の家に入った。


      *  *  *

『一樹!? どこにいるの!? 心配したんだよ!?』


 携帯越しに怒鳴ってくるのは凛だ。
 よく工藤家に泊まっていた為、服が1つ置いてあった。小さい自分用の服だった。黒白のボーダーの上に、黒いベスト。下は暗めの緑の半パン。黒い七分のタイツをはいていて、黒ピンクのシューズをはいている。
 それに、母が置き忘れて行った赤い四角上の眼鏡もあったので、それもかけた。結構似合っている。


「ごめんごめん、ちょっと用事が出来たの」
『………何か声変わってない??』
「あ、あぁ……ちょっと風邪気味になって………。あ、もう切るね」
『ちょっと!! かず———』


 ブツリと一樹は電話を切った。新一と同時にため息をつく。が、一難去ってまた一難。

「………新一ー? いるのー?」
「ゲッ!! 蘭だ!!」
「ちょ、ちょちょちょ!! 新一、隠れるよ!!」


 慌てて2人は机の後ろに隠れる。入ってきた蘭に阿笠博士はあたふたする。
 新一は机の引き出しを開けると、眼鏡を取り出してかけた。その際にくらりとなって、ゴチンッと派手に机に頭をぶつけた。その音に蘭が気づき、机の後ろに来る。


「まぁ、照れ屋さんの2人ね。ほら、こっち向きなさい」


 後ろを向いていた2人は、無理矢理前を向かされた。
 蘭は茫然と2人を見交わして、次の瞬間パッと花のように顔を明るくさせた。

「この子たち……可愛い〜!!」


 きつく抱きしめられ、一樹は窒息死するかと思った。新一の方をちらりと見れば、にやけている。一樹は本気で呆れた。
 蘭が2人を抱きしめるのをやめて立ちあがり、阿笠博士の方を見た。


「この子たち誰ー??」
「あ、わ、わしの親戚の子じゃ!!」


 苦しすぎる言い訳に、一樹はつい苦笑した。
 蘭は微笑みながらじゃがんで、一樹と新一をじっと見つめた。


「僕、名前は??」
「あ、え、な、名前は新……じゃなかった……」


 とっさに聞かれて、新一は困っている。その時、本をちらりと見たのを一樹は見た。そこにあったのは「江戸川乱歩」と「コナン・ドイル」だった。
 
「………コナン!! 僕の名前は、江戸川 コナンだ!!」
「コナン? へぇ〜、変わった名前ねぇ……。で、私は??」


 一樹も本気で驚いた。新一、否、コナンの方を見れば、「頑張れ」という応援する的な顔をしている。
 一樹は必死に考えた。


『あのねぇ〜、ママの元の名字は、“一ノ瀬”なのよ』
『え? じゃあなんれ、いまのママの名字は、しゃくらなの??』


 幼い自分が言っていたのを思い出す。
 そして、もう1つの会話。


『ね、一樹ちゃん。今の名前気に入ってる??』
『うん。充分気に入ってるけど……??』
『そっか!! よかったぁ〜。実はね、一樹ちゃんが生まれた時、もう1つ希望があったのよ。それはね——』


 次の瞬間、一樹も叫んでいた。


「たし……私の名前は、真央!! 一ノ瀬 真央だよ!!」










           Next⇒「序章 PARTⅢ」





ひっぱりすぎごめんなさい。
次回で序章終わらせますので、少々お待ち下さい。

Re: 名探偵コナン【序章PARTⅡ UP!!】 ( No.3 )
日時: 2011/01/04 21:43
名前: 彩 (ID: KGoXVX/l)

こんばんは、朱鳥さん。
前は私の所に訪問ありがとうございました。

・・・神文ですねぇ〜。
すごく描写もうまいです。
いや、本当に尊敬します。

コナン大好きなので頑張ってください。
またきますねー^^

Re: 名探偵コナン【序章PARTⅡ UP!!】 ( No.4 )
日時: 2011/01/06 12:18
名前: 朱鳥 (ID: hQNiL0LO)


彩様

こんにちは、彩様ー。来て下さってありがとうございます!!
いえいえー^^また行かせてもらいます★


…∑(°°)神文…??
それだったらネ申文ねもうしぶんの方がよろしいかと…。
だけど、神文って言ってくれてありがとうございます^^そう言ってもらえると自信わきます★
あ、尊敬はしちゃいけません^^;


コナン良いですよね〜。私も大好きなので、書いてみようと思いました♪
ありがとうございます!!じゃあ、待っております★

Re: 名探偵コナン【序章PARTⅡ UP!!】 ( No.5 )
日時: 2011/01/06 20:53
名前: 朱鳥 (ID: Q2XZsHfr)
参照: 序章 PARTⅢ

 自分の名前を叫んだ一樹——いや、真央に、蘭は微笑んだ。

「真央ちゃんかぁ〜。可愛い名前ね」
「あ、ありがとう」


 真央はひきつりながらも礼を言った。ちらりとコナンの方を見れば、なんとか行けた、という顔をしている。
 真央も頷くと、深いため息をついた。というか「一ノ瀬 真央」なんて、よくもとっさに考えれたと一樹……真央は思った。

「そうじゃ蘭君!! すまんが君の家で、しばらくその子達を預かってくれんか」


 阿笠博士が言った瞬間、コナンと真央は阿笠博士に飛びついていた。

「じょーだんじゃない!!」
「アンッタ阿笠博士!! ふざけてるムゴッッ!!」


 慌てて阿笠博士がコナンと真央の口をふさぐ。


「コナンの両親は事故にあって、真央の両親は仕事で海外に出ているんじゃ。世話を見てくれと頼まれたんじゃが、何せよ男の1人暮らしじゃから……」
「いいけど。お父さんに相談してみないと」
「そうかそうか!! 引き受けてくれるか! よかったなぁコナン、真央」


 コナンと真央は阿笠博士の口止めから逃れると、小声で阿笠博士に呟いた。

「……もし正体ばれたらどうするんだよ……」
「私も……。蘭と凛は結構仲良し何だから……。私も凛に情報入ったらどうなるか……」


「君達が元の姿に戻る為にはまず薬を使った黒ずくめの男を捜さにゃならんだろ。蘭君の家は探偵事務所じゃ」


 毛利 蘭。その父親は、毛利 小五郎(もうり こごろう)。探偵事務所を務めている人物だ。だけどとんでもなくだらしなく、依頼もあまり入ってこないと蘭が言っていたのを思い出す。……がしかし。
 コナンと真央の顔が明るくなった。


「やつらの情報が入ってくるかもしれない……!!」


 コナン、真央、阿笠博士は、同時に頷いた。


      *  *  *


 コナンと真央は、蘭と手をつなぎながら、毛利探偵事務所もうりたんていじむしょへと向かっていた。そんな時、ふと蘭がこぼした言葉。


「ねぇ、コナン君、真央ちゃん。好きな子いる??」
「えぇあいあ……いい、いないよそんな子……」

 コナンが焦りながら言う。蘭は微笑んだ。


「真央ちゃんは?」
「……男の子じゃない、大好きな子だったらいる……って言うか、いた」
「へぇー。親友、ってやつね」

 こくりと真央は頷いた。親友。……凛だ。
 辛い時も楽しい時も、共に笑ってきた大好きな子。1度は絶交しかけたこともあったけど、それも思い出だ。凛の笑顔が、凛の話す物語が、一樹は何よりも好きだったのだ。


「蘭姉ちゃんはいるの?」
「……いるよ」


 真央はまさかと思い、にやけながら聞いてみる。

「それって、さっき探してた新一……じゃなかった。新一兄ちゃんの事??」


 コナンがぎょっとしているのが見えた。真央はクスリと笑う。
 コナンは真っ赤になりながら俯いている。だけど、そんなコナンの気も知らずに、蘭はうなずいた。


「そうよ。小さいころからいじわるで、自信満々で、いじわるだけど、いざという時頼りになって、格好良くて。私新一が、だーい好き」

 ボフンッとコナンが爆発しているのが真央には分かった。


「あ、でも新一には内緒だよ??」
「う、うん……」
「わかった(もう言ってるよ………)」


 その時、プルルルルルと携帯が鳴った。蘭と真っ赤なコナンは真央の方を見つめた。
 真央は手を離し、物陰に隠れて電話に出る。


「もしもし??」
『ずき……一樹……? ど、どこにいるの……??』

 弱々しい、凛の声。真央—いや、この場合は一樹。一樹は目を丸くした。
 なるべく声を一樹にしているが、やはり幼児の時の声だ。一樹はそれも交えてため息をついた。


「凛? ……泣いてるの?」
『って……だって……!! 一樹の家に行ったのに誰もいないんだもん。かず……一樹ぃ……! もど……戻ってきて……!! どこにいんのよ……!!』


 ———聞きたくない。
 本気で一樹はそう思った。こんな苦しい凛の声なんて。でも、こんな声を出させているのは一樹なのだ。こんな姿になった自分が、凛を苦しめている。戻らない自分が、凛に姿を見せない自分が苦しめているのだ。


「………ごめんね、凛。今は戻れないや。だから……待ってて? こうして電話してくれたら……いいから」
『っ……一樹……!! 私達……ずっと親友だよね??』

「………ったり前じゃん。ふざけちゃだめだよ」
『かった……よかった……!! じゃあね、かず、き……。ずーーっと待ってるからね!!!』


 ブツリと電話が切れた。一樹——真央は携帯を閉じると、ため息をついた。
 そして走って蘭達の元に戻った。


(……約束は、守るからね)


 真央は笑って、夜空を見上げた。









    *


はい、やっと序章終了です。
ひっぱりすぎて申し訳ございませんでした。
なんか最後の方意味不明でしたね。
いや、女の…つか親友の友情を描きたかっt((((

それでは^^


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