二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ

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【イナイレ】硝子格子のむこうがわ【短編集】
日時: 2011/09/05 10:24
名前: 秋巴 ◆G0SEJcYY6Y (ID: quLGBrBH)

初めましての方もそうでないかたもどうも!
秋巴あきはというものです。

ちょくちょく書いてはほっぽっての繰り返しなので
今回は短編集という形にしました
スレ題は一作目のものをそのまま使いました!
シリアス短編詰め込みです
円堂さんと風丸さんのお話が多いです^ワ^←

【WORKING】注意【WORKING】
・小説は80%以上が私の妄想だと思います
・よってオリジナル要素、パラレルワールド要素が含まれます
・夢小説ではありません。オリジナルキャラは出ません。
・女性向け多し
・文章拙い



上記いいよっていう心がスゲーッ!マジで広い方はよければ見て行ってくださると嬉しいです><

一作目>>1

【閲覧してくださった神様】
桜花火様
紅闇様

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【円風】みえない約束【壱】 ( No.17 )
日時: 2011/08/09 12:15
名前: 秋巴 ◆G0SEJcYY6Y (ID: 3W5gzPo5)

【WORKING!!】読む前に【WORKING!!】

※ただの自己満足
※卒業式の日
※円風注意
※風丸視点






桜が散る。

卒業証が入った筒を片手に持って教室にみんなが入っていく。

円堂が笑いながら、秋が泣きながら、豪炎寺と鬼道はいつも通りに、

俺は、過ごした日々を楽しかったことも辛かったことも思い出しながら。

3年間を変わらなく、緩やかに過ごした教室へ。


********************

卒業試合が終わって、談笑もし終わった。

夕暮れの教室で思い返す。3年間たのしかったなぁ…、と。

思い出し始めたらきりがなくてしょうがない。

寄せ集めで始まったサッカー部、帝国との初戦。あの時は円堂の前に飛び込んで守ったっけ。
全国大会。特訓して、あきらめないで最後まで皆で戦った。
キャラバンでエイリアを倒す旅をした。皆に迷惑をかけてしまったけれど、学んだこともたくさんあった。
FFI。自分の実力が世界に通じた。みんなと嬉しがって泣いて全部分け合っていつも笑っていた。

きりがなくてしょうがないのは思い出だけじゃないみたいだ。

ぼろぼろ零れてくる涙。

自分がどれだけ過ごした時間が愛しいのか、分かる。

仲間と過ごした時間。何とも代われない大切なモノ。

「風丸?どうしたんだ?」

ハッとして頭を上げると円堂がいた。

「泣いてるのか?」

こいつに泣いてるところを見られるなんて少し恥ずかしいけど、小さくうなずいた。

すると、気まずい沈黙を破るように突然円堂が俺を抱きしめた。

「え、えんど…」

「泣けばいいじゃないか、泣けるのは今だけだ。もう次はないんだから、泣かなくちゃ」

そんなこと言われるともっと涙が止まらなくなる。

「円堂、俺。今のままがいいよ。みんなと離れたくない。いつもみたいに笑っていたい。
 帰りに買い食いして、宿題したい。給食が残ったらじゃんけんをしたい」

泣きながら気持ちを吐き出した。今の思っていることを、ありのまま。



「みんなと、おまえと、ずっと、サッカー、していたい」

【円風】みえない約束【弐】 ( No.18 )
日時: 2011/08/09 12:59
名前: 秋巴 ◆G0SEJcYY6Y (ID: 3W5gzPo5)

「みんなと、おまえと、ずっと、サッカー、していたい。さよならなんて、できない」


全部全部大切だから、今が好きだから、離れたくないんだ。


「風丸、お前本当にさよならだと思うか?」


小さい問いかけ、でもとても大きなこと。

俺が答えに迷っていると、円堂が言った。


「俺はそうは思わないけどなぁ」


「なんで・・・?」


きょとんとする俺を円堂が、トンと押すように離した。

バランスを取れなくて倒れそうになるけど立てた。


「…なきそうなこえがー、いまもぼくのむねーをーしめつーけーるー」


円堂が歌う。


「すれちがーうひとのなかでー、きみをおーいかけたー」


この歌、知ってる。

夏休みにサッカー部全員でDVD見ようってなって、その店オススメのDVD借りてきたんだ。

なんかタイムリープがどうとかでっていう青春群像劇だった。

それを見て皆大号泣してた。そのDVDの挿入歌。


「かーわらーないものー、さがーしてーいたー、「あーのひーのきーみをわすれーはしーないー」」


一緒に歌う。なんか恥ずかしかったけど。


「「とーきをーこえーてくー、おもーいがーあるー」」


円堂も泣いてる。


「「ぼーくはーいまーすぐー、きみにーあいーたいー」」


歌い終わって円堂も恥ずかしかったのか、テレながら笑ってる。


「この先何10年経っても、きっと皆は皆を忘れない。俺はそう信じてる。
 きっといつかまたここで会える。だから一時のさよならなんて寂しくない」


そう言ってグラウンドを見渡した。最初は借してもらえなかった場所。


「風丸は、そう思わないか?」


振り向いてまた訊いてくる。俺は…


「俺も…そう思う、ずっと繋がってる。こんだけずっと過ごしたんだ」


すると円堂はにっこり笑って「だよな!!」と言った。

円堂と過ごす最後の教室。別れは惜しいけど、もう涙は出なかった。



************************************


学校を出て、坂のところで円堂に手を振った。


今まで過ごした学校にも、思い出にも。心の中で。


「またね」


そう言いながら。










僕らは10年後、再びここで、集う。









END

Re: 【イナイレ】硝子格子のむこうがわ【ギャグ編なう】 ( No.19 )
日時: 2011/08/09 13:02
名前: 秋巴 ◆G0SEJcYY6Y (ID: 3W5gzPo5)

あとがきてきななにか。

ギャグ編の息抜きですスミマセッ!!!

私まだ中学生ですけど、小学校の卒業式それなりに寂しかったです。
退場する時いつもバカな男子が泣いてると動揺しましたwwww
なんか妙にいままでの事が恋しくなっちゃって「もうこいつらとバカできないのかー」
そう思うともごもご。別の中学にいってしまう子もいたので…

作中で風丸と円堂が歌ってるのは奥華子さんの「変わらないもの」です^◒^
となると見たDVDは「時をかける少女」ですね。私が好きなだけです、ハイ。
むしろ夏休み集まって時かけ見る中学生男子集団てどうよ!!実際にいたら吹くわ

彼岸列車【壱】 ( No.20 )
日時: 2011/09/05 10:30
名前: 秋巴 ◆G0SEJcYY6Y (ID: quLGBrBH)

※結構パラレル設定
※吉良くんとアツヤくんの墓参り(?)に行く際、電車に乗り合わせた吹雪と基山の話
 というか吹雪兄弟の話
※ちなみに2人しか乗ってない(笑)
※なんかしなしなしてる感じ
※乱文長文







カタタン   カタタン





花束を持って君の元へ

君は今頃どうしてるかな








「あ、ヒロト君」






途中止まった駅から乗ってきたのは赤い髪の少年






「どうしたの?花束なんか持って」







「吹雪君こそ、花束なんか持ってどうしたんだい?」







目的は同じようだ。だったらこのまま終点まで行くとしよう






カタタン  カタタン






静かな車両内に列車が走る音が響く

向こうにはお互いの待つ人が待っている。






「ねぇ、吹雪君はその花束、誰にあげるの?」






僕の持ってる花束を見て、ヒロト君が言う。

向日葵、アツヤが好きだった花。

夏休みに「にーちゃんアレとって!!!!」なんてよく言われたものだ。






「弟のアツヤに、アイツ向日葵好きだったんだ。ヒロト君は?」






「父さんの、本当の息子に。俺の兄さんに。あの子がいなければ僕もきっといなかった」






何か、お互い自分に手向けている花のようだった。

終点はもうすぐ。

彼岸列車【弐】 ( No.21 )
日時: 2011/09/05 12:39
名前: 秋巴 ◆G0SEJcYY6Y (ID: quLGBrBH)

電車を降りると、もう陽が傾いていて夕焼けがすごかった。

眩しくて、思わず目を瞑るとそこには君がいた。




『よぉ、兄貴』




「アツヤ……なんでここに」




ぽかんとしている僕にアツヤは言った。




『兄貴、くれるんだろ?ソレ』




僕の持っている花束を、向日葵を指さしながら。

自分の目の前にいるのは本当に、自分が愛している人だろうか。





「アツヤ・・・僕・・・・・・元気でやってる・・・円堂君と、豪炎寺君と、みんなと・・・元気にやってる・・・・・・
それで・・・FFIにいって・・・世界一にッ・・・なっ・・・・・・たんだ・・・」





話したいことは山ほどあるけれど、涙が溢れてきて止まらない





「もう・・・僕は・・・・・・ひとりじゃなくなったんだ・・・みんながそばにいるんだ・・・・」





『知ってる』





そう言ってアツヤは向日葵を一本抜き取り、僕のほうへ差し出した。





『ずっと見てた。兄貴には見えてなくても俺はずっと見てたよ』




屈託のない、もう久しく見れてないけれど鮮明に覚えている笑顔が目の前にあった。

差し出された向日葵を受け取って、まばたきをした瞬間




『じゃあな、士郎』




そう声がして、目を開けたらいなくなっていた。




「吹雪君」




ヒロト君も同じように、百合の花を一本持っていた。




「会えたの?ヒロト君」




「会えたよ、ちゃんと」






夕焼け小焼けの彼岸列車

君の笑顔の花を胸に、僕らは前へ進んでく。


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