二次創作小説(紙ほか)※倉庫ログ
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- 悪ノ娘 * コメント待ってます
- 日時: 2011/12/11 14:39
- 名前: こたろう。 (ID: GsncfwNf)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v=IZ2GxMRByCA
はじめまして、こたろうです。
此方に書き込むのは初めてとなっております;;
小説では1回特別賞を取ったほどの
アマチュアですので、出来としてはあまり
よくないかもしれません。
ぜひ閲覧とコメントお願いいたします(´;ω;`)
悪の娘という神曲を小説化したものです。
他にも神曲小説化していこうと思うので
ぜひぜひよろしくお願いします^^
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目次*
登場人物 >>01
第一話 メイドの困惑 >>02
第二話 お姫様は笑う >>04
第三話 簡単なことじゃない >>07
第四話 双子の召使は >>8
第五話 大変です >>9
第六話 花と雑草 >>10
第七話 機嫌直し >>11
第八話 フコウナオトコノヒト? >>13
commentroom >>06
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来客者様*
もっち様
らび様
姫にゃん様
有難うございます^^
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- Re: ‐ 悪ノ娘 ‐ ( No.9 )
- 日時: 2011/10/25 17:33
- 名前: こたろう。 (ID: 6CqIKfIj)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第五話 大変です
「姫ッ…」
ネルは急ぎぎみにドアをたたきあけた。
奥には優雅に紅茶を飲むリンの姿があった。
リンはネルが息を切らしているのを見て
ただ事ではないと感じた。
「何?」
「住民…がっ…ぁ…」
ハァハァと肩で息をすると、
ネルは意を決したようにリンをみつめた。
「住民が…、デモをッ…起こして…」
ネルの言葉にリンは目を見開いた。
ガチャン!
啜っていた紅茶を机に乱暴に置くと
リンはカーディガンを羽織った。
「姫!今外へ出るのは危険すぎますっ!」
「私が責任を取らないわけにはいかないでしょう」
片手で時計を起用にはめると、リンはニコリと笑った。
「大丈夫よ。私に任せて!」
リンの笑顔にネルもつられクスッと笑った。
ーやっぱり笑顔だけは変わっていないじゃないかー
ネルは扉をゆっくりと開くと、
「いってらっしゃいませ。」
と姫を送り出すことに決めたかのように笑った。
リンはネルを見てニコッと笑い、部屋を去っていった。
それと入れ替わるように召使のレンが部屋に入ってきた。
「話は聞きました。デモですか…。」
「厄介なことはいつものことだからね。」
ネルは困ったように笑うと、窓の外を見まわした。
外には泣き伏すもの、看板を掲げるもの、叫ぶものなどが
わらわらとたかっていた。
「…まぁ今回のは特別ね…。」
「でもまあ姫から話を聞けば、少しは分かってくれるでしょう。」
そうー。その時はそう思っていたのだ。
何も知らない二人の使用人は。
- Re: ‐ 悪ノ娘 ‐ ( No.10 )
- 日時: 2011/10/29 14:29
- 名前: こたろう。 (ID: bFNlRtd0)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第6話 花と雑草
バタン
リンはドレスの裾を起用に持って、
城の扉を閉めた。そんなリンの目の前にあったのは
罵声を上げる国民の姿だった。見ただけでざっと100は居る。
そんな国民を見て、リンは静かに瞬きをした。
「…姫。いいえ、鏡音リン。」
パッと前へ出たのは最前列に居たのは一人の少女だった。
きれいな桃色の髪だったが着ていたみすぼらしい服が
その髪を台無しにしていた。
少女は強いルビー色の瞳でリンをにらんだ。
「私は巡音ルカ。黄の国の国民代表として言わせてもらいます。
この国の税金、あなたの私用に使っているんですって?
私たちは貴方のおもちゃじゃないのよ!」
整った顔立ちだが、精一杯気はっている顔だった。
リンは地面に座ったルカを冷たい目線で見直した。
泣きそうなのをこらえて、ルカは地面に頭を付けた。
指が震えているのはリンにもわかった。
「おねがいします…これ以上…私達を追い詰めないで…。」
そういったルカを見ると、リンはやさしいほほえみで
しゃがみ、ルカに手を差し伸べた。
ぱっとルカは顔を上げると、にっこりとほほ笑んだ。
それを確認したかのようにリンは後ろをふりむいた。
後ろに居たのはレンだった。
まじめな顔でリンの顔をみつめていた。
そしてリンはー。
「巡音ルカに国民損害の罪で死刑判決をくだしなさいー。」
静まり帰った庭で彼女ははっきりと言い放った。
レンは悲しそうな顔で一礼すると城に戻っていった。
何が何だかわからない、というようにルビー色の瞳を
輝かせるルカに対して、リンは冷たい目線でつぶやいた。
「うるさいのよ。あんたたちみたいなゴミ虫。
雑草は雑草らしく私の養分になってればいいの。」
「—…。」
ぷつんと何かの糸が切れたかのようにルカはその場に倒れ込んだ。
集まった国民は姫をにらみながらも権力を恐れ
その場を後にした。
「うっ…あ…うあああああああぁぁぁぁぁぁああああ!」
手の震える姿を見ながらルカは一人で泣き叫んだ。
もっとも、ルカのルビーの瞳は涙でにごってしまったのだが。
たとえるならばー。花と雑草だった。
雑草は花の養分となり朽ちていく。それだけの話だった。
- Re: 悪ノ娘 ( No.11 )
- 日時: 2011/12/04 12:48
- 名前: こたろう。 (ID: 4lMk69pY)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第7話 機嫌直し
鏡音リンは部屋でテレビをみていた。
部屋の中には大きなテレビとイス。どうやらモニタールーム
のようだ。その中で怪しく光るテレビ。
ニュースだろうか、何やらギロチンのようなもの
の中に泣きながら顔をうずめる女がうつっている。
『姫に逆らい死刑!姫の一言に
国民はさらなる怒りを覚えた!」
そんな見出しを見て、リンは息を吐いた。
ギリッと憎しみをもった目でテレビを見ると、
ブチッと電源を消した。
「姫ー。」
「何よ?文句でもあるの?
あんた誰のおかげで生きてると思ってんのよ!」
リモコンをガッと床にたたきつけると、
リンは声を荒げた。後ろで立っているネルは
我に返ったように頭を下げると、
「す、すいません!そんなことはありません…」
リンはハァッと荒々しくリモコンを拾うと、椅子に座りなおした。
その瞬間ネルは即座に理解する。
今日の彼女は機嫌がわるいということを。
ネルは少し考えると、思いついたように声を上げた。
「ひめっ」
「何?だから文句があるなら…。」
「違います、出かけませんか?外に!」
リンはきょとん、と目をまるくした。
「今日は隣の国の王子が来てるんですよ。」
「…でも今の私じゃ、ばれたらネルがー…。」
「大丈夫ですよ、コートをはおってください!」
ばさっとリンにコートをかぶせるとネルは笑った。
リンも機嫌を直したようで、笑った。
「じゃあお忍びね?」
「はい?私と姫と一緒に行くんですよ」
二人で行くことにますますテンションを上げると、
リンは扉に手をかけた。
「早くいかないとおいてくわよ、ついてきて!」
無邪気な笑顔のリンをみて、ネルもまた笑う。
そしてリンの手を握りながら、返事をした。
「はいっ!」
- Re: 悪ノ娘 * コメント待ってます ( No.12 )
- 日時: 2011/12/06 18:05
- 名前: 姫にゃん (ID: NeElsyZE)
読んだよ〜♪
いいじゃんかぁーww
ネル、メイドさんかぁ...ルカ死んじゃったの!?
続き、楽しみにしてるよ〜^^✿
- Re: 悪ノ娘 * コメント待ってます ( No.13 )
- 日時: 2011/12/11 14:38
- 名前: こたろう。 (ID: GsncfwNf)
- 参照: http://www.youtube.com/watch?v
第8話 フコウナオトコノヒト?
「ひっめ…。どこに行くんですかっ…。」
ハアハアと肩で息をしながらネルは街を歩いた。
酒場や高貴な服を身にまとった人、走る馬車。
街はよくゲームの中で出てきそうな
西洋の雰囲気をかもしだしている。
「ネル、遅いわよ。」
「姫…どこに行くんですかっ…。」
「あのパン屋よ。焼き立てを食べるには
私が行く他ないでしょう。」
リンは人ごみの中ヒールをたてて疲れた様子もなく
歩いていた。そして遠くにある可愛らしい小さなお店を
指さすと、入っていった。ネルは慌てて後を追ったのだが。
*
「ありがとうございましたー!」
こおばしいパンの香りを楽しみながら、上機嫌で
リンは店からでた。抱えているバゲットからは大きなフランスパン
がはみでている。
「やっぱりここのパン屋よね、さっさと帰るわよ、ネル!」
「えっあっ…はいっ」
サイフを急いでしまってネルはリンの後を追った。
よほどにパンが食べたいのか行きより速い足取りで帰るリン。
そのリンに追いつけず、ネルはやがてリンを見失ってしまった。
*
リンは軽やかに走っていた。
無論。パンが速く食べたいからである。
コートのフードが取れようと気にしてはいられない。
顔をあらわにしたまま走っていた。
走る、走る、走る。一定のステップで走る。
走って、走って、ある一時。ゴンっとリンに何かがぶつかった。
「っ!?」
ぽてん、とリンが後ろにしりもちをついた。
途端に不機嫌な顔になると、下を向いたままはぁ、と息を吐いた。
「大丈夫ですか?」
男の人の声が聞こえてきた。
誰だろうか。誰にしても不幸であることには変わりない。
国の王女様(しかも上機嫌)にぶつかってしまったのだから。
「…あなた…。誰に向かってそんなくちー。」
ばっと上を睨みつけるとー。
そこには見慣れない男の人が立っていた。
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